-----------------うる星やつら-------------------
                        
                         「大混乱!うちがあいつで、あいつがうちで!?」
 
   O月X日、快晴。その日、人々はすがすがしい朝を迎え、いつもの平和な日常が繰り返されようとしていたかのように思えた。しかし、後に友引高校を恐怖(?)と混乱の渦に落とし入れてしまう事件がこの時すでに起こっていた、など、一体誰が予想したであろうか・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 
              (ドタドタドタドタ・・・・・)
              (ガチャ!)
  母   「こら!あたる!今何時だと思ってんの!?起きなさーーーーーーーい!!」
 あたる  「あ・・・・・・・・おかあ様・・・・・・・」        
  母   「何寝ボケた事言ってんの!?さっさと朝食をたべなさい!!それからね、もうすぐテストがあるってんだから!少しは勉強してるの!?」
         (ガラッ)
 ラム   「うるさいなぁ、母さん。寝られないじゃないか・・・」
  母   「あら、おはよ、ラムちゃん。(なんか言葉づかいがかわったわね・・・気のせいかしら) とにかく!早く下にいらっしゃい!!朝ゴハンよーーーーーーーっ!!!」
         (ドタドタドタドタ・・・・・)
 あたる  「あっ、ダーリン、おはよ〜。」
 ラム   「ああ、ラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・??!!」 
 あたる  「ななななななんでうちが二人いるっちゃ〜〜!?」
 ラム   「こ、これは・・・・・俺とラムが入れ替わったというのか!?」
 あたる  「なんでだっちゃ〜〜〜〜!?・・・・・・・あ!!そう言えば、うちダーリンとぶつかるユメみたっちゃ!!」
 ラム   「何、お前もか!?俺も見たぞ!確かこうガツ〜ンっと・・・・・」
 錯乱坊 「原因はそれじゃな。」
         ドカアアァーーーーン!!!!
 
 錯乱坊 「・・・・・・・ん?お主たちどうしたのじゃ?」
         (どかっ!!)
 錯乱坊 「おうっ!?」
 ラム   「いきなりわいて出てくるな!!朝っぱらから貴様の顔なんぞ見たくもないわいっ!!」
 あたる  「非常識だっちゃ!!」
 錯乱坊 「まあ、よいではないか。よしっ!わしとサクラが薬を作ってやろう。それまで誰にも入れ替わったことを気付かれんようにするのじゃぞ!よいな!?」
 テン   「あわわわわわわわ・・・・・・・・・ラムちゃんがあたるになってもうた〜〜〜〜!いやや!!あたるのいとこなんていやや〜〜〜〜!!」
 あたる  「テンちゃん!?・・・この事は誰にも言ったらダメだっちゃよ!!」
 テン   「いやや!いやや〜〜〜〜!!」
 ラム   「この野郎〜〜〜!!さっきから聞いてりゃ俺をコケにしくさって!!許さん!!ラム、電撃はどうやって出すんだ?」
 あたる  「知らないっちゃ。」
 ラム   「ええいっ!もうテキトーじゃ!!くらえ、電撃〜〜!バリバリバリ〜〜〜〜ッ!!」
 テン   「うわああああ〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・・って、出てへんやないか、アホ〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
         (ゴオオオォォーーーーーッ!!)
 ラム   「うわちゃああぁぁ〜〜〜〜っっ!!!・・・・・テメェ、ジャリテン!!!」
         (ガンッ!!)
 テン   「ぎゃああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!」
         (ヒュウウウウウ・・・・・・・・・)
 ラム   「決まった、バックスクリーン一直線!!」
  母   「あたるっっ!!!早く来なさいって言ってるでしょっ!!!!」
 ラム   「おおっと、忘れてた、忘れてた!」
         (ドタドタドタドタ・・・・・)
  母   「まったく、もうっ!味噌汁が冷めちゃったじゃないの!!」
 一同   「いっただっきまぁ〜〜〜〜っす!!」
  母   「・・・・・・・なんで、あんたまでいるのよ!?」
 錯乱坊 「奥方、この味噌汁、味がうすいですな。」
  母   「きいいぃぃ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!出てけーーーーーーーーーーーーっ!!!」
         (バキィッ!!)
 錯乱坊 「ぎょええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!」
         (ヒュウウウウウ・・・・・・・・・)       
  母   「決まった、ハットトリックシュート!!」   
 あたる  「ダーリン、バレないようにするっちゃよ!」
 ラム   「わーってるって!」
 
    ***************************
 
         (キィ〜ンコォ〜ン・・・・)
         (ガラガラ)
 面堂   「あ、ラムさぁん、おはようございます。いやあ、今日もまた一段とお美しい。ははは・・・・・言わなくても分かってますって!実はそんな気がしてたんですよ!  
       今朝も朝露が、さわやかな日の光を浴びて、まるであなたの美しさを象徴するかのように、七色に輝いておりましたし、それから・・・・・・・・・
       なんたらかんたら・・・・・・・・・・・・」
 ラム   (なんちゅう、うっとうしい奴じゃ!・・・・・・お!?いーこと考えたぞっ!!これで日ごろの恨みを、はらしてやる!!思い知れ!面堂!!
       ふふふふふ・・・・・・)
       「ハーーーーッハッハッハッ!!!」
 面堂   「・・・ラムさんの事を考えると、食事もノドを・・・・・・・・・・?、どうしました?ラムさん。」
 ラム   「あっ、あはは・・・・・・何でもないっ・・・・ちゃよ。」
         (ガラッ)
 温泉   「コラァ!お前らっ!早く席につけっ!授業だぞーーーーっ!!」
 ラム   (へっへっへ・・・・・作戦A、『新妻鑑』、決行じゃ!!)
       「あいたたたたたたっ!!!」
 面堂   「どうしましたっ!?ラムさん!?」
 ラム   「急に頭が痛くなってきたっちゃ!!あいたたっ!!」
 面堂   「それはいけませんっ!今すぐ保健室へっ!!」
         (シュタタタタタ・・・・・・)
 温泉   「コラァーーーーーーッ!!授業だっつってんだろがぁーーーーーーーーーーっ!!!!」
 あたる  (・・・・・・・ダーリン、何考えてるっちゃ?)
                                
    ****************************                           
 
 面堂   「ラムさん!しっかりして下さい!!よかった!ベッドが空いていて。それにしても、サクラさんはどこに行っているんだ!?」
 ラム   (ククク・・・・まんまとひっかかりやがったな!サクラさんは今、薬を作りに行っているのだ!!・・・よし!作戦B、『ブルー・インパルス』!!)
       「終・・・・・・太・・・・・・郎・・・・・・・・・・・・・・うちはもう・・・・・・ダメ・・・・・・だっちゃ・・・・・・」
 面堂   「何を言うんですっ!!安心して下さいっ!!ぼくの命にかえても、あなたをお守りしますっ!!」
 ラム   「・・・・・・・・さよなら・・・・・・・・・・・・・だっちゃ・・・・・・・・・・」
         (ガクッ)
 面堂   「ラムさん!お気を確かにっ!!ラムさん!?ラムさん!!??・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ううっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くそっ!ぼくがっ!!
       ぼくがもっと早く異変に気付いていれば・・・・・・・・・ラムさんは・・・・ラムさんは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ううっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
       うああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!!」
         (ムクッ)
 ラム   (アホが!なんて単純な奴だ!!・・・・よぉぉ〜〜〜〜し・・・・・・・・・・)
       「ぅわっっ!!!!」
        (ビクゥゥゥッ!!)
 面堂   「ラ・・・・・ラムさぁん!冗談はやめて下さいよぉ!ははは・・・・しかし無事でよかった!!ははははは・・・・・・・・・」
 ラム   (イーーーーーヒッヒッヒ!!笑っていられるのも今のうちだ!!最終作戦!その名も・・・・・・『青信号・チェリーと渡れば事故になる』!!!!
       これで奴は再起不能じゃ!!)
       「終太郎・・・・・・・・」
 面堂   「なんですか?ラムさん?」
 ラム   「実は、終太郎と二人きりで話がしたかったっちゃ・・・・・・」
 面堂   「えぇ!?本当ですか!?(ドキドキ)」
 ラム   「あのね・・・・・・・」
       (ケケケ・・・・・言っちゃうぞぉ〜〜〜〜〜っ!!)
 面堂   「なんなりとおっしゃって下さい!(ムフフ・・・)」
 ラム   「うち、終太郎のこと、キライだっちゃ・・・・・・」
       (きゃあ〜〜〜〜〜〜!!言っちゃったぁ〜〜〜〜〜〜っ!!)
 面堂   「!!??・・・・・ラムさん、今、何て?」
 ラム   「終太郎なんてキライだっちゃ!!」
 面堂   「な・・・・・・・・・・・・・な・・・・・・・・・・・・・・・」
 ラム   「大っキライだっちゃ!!!」
 面堂   「そんなぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!」
               (・・・・・・・・・・ラムさんに嫌われた・・・・・・・・・・・・・・・・・・そんな・・・・・・・そんな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや・・・・・・・これは何かの間違いだ!・・・・・・・・・そうだ、あいつだ・・・・・・・・・・・・・・
       あいつが悪い・・・・・・・・・・・あいつがラムさんに何かしたに決まっている!!諸星のせいだ!!・・・・・・・・・・くそぉ〜〜〜〜〜〜っ)
       「諸星めぇーーーーーーーーっ!!たたっ斬ってくれるわぁーーーーーーーーーーーーーっっ!!!!」
          (ダダダダダダッ!!)
                                      
    *****************************                                  
                                      
 温泉   「On  the  third  stone  from  the  sun, you  ring  my  bell・・・・・・・・・・・・・・・・・」
         (・・・・・・・ダダダダダダダダッ!!)
 面堂   「てりゃああああーーーーーーーーーーーーっっ!!!!」
         (ブンッ!)
 あたる  「ひいいいぃぃ〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
         (ダダダダダダッ!)
 面堂   「むぅわぁてぇーーーーーーーーぃ!!!」  
 温泉   「コラァ、貴様らっ!!授業中だぞっ!!」
         (ダダダダダダダ・・・・・)
 あたる  (こうなったら一か八かだっちゃ!!)
       「真剣白刃取り〜〜〜〜〜〜っ(だっちゃ)!!!」
         (ジャキーン!)
 面堂   「ぬぬぬぬぬぬぅ〜〜〜〜〜〜〜っ!こしゃくなぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
 ラム   「よう!がんばっとるかぁ〜?」
 あたる  「ダーリン!終太郎に何したっちゃ!?」
 ラム   「ん、ちょっとね〜・・・・・」
 温泉   「授業ーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!!」
         (ガラッ)
 サクラ  「授業中、失礼する!!」
 ラム   「サクラさ〜〜ん・・・・・・・と、チェリー・・・・」
 錯乱坊 「なんじゃそのイヤそうな顔はっ!!せっかく薬を作ってきてやったというのに!」
 温泉   「オレの・・・・・・・授業・・・・・・・・・・」
 錯乱坊 「まあよい。ホレ、この薬を飲め!」
         (ツルッ)
 錯乱坊 「あっ!!」
         (パリーン!)
         ちゅどぉぉぉーーーーーーーーーん!!!!
 一同   「ぐわあ〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!」
 
 
 サクラ  「・・・・・・・・・・ブハッ!チェリー!どこだー!!貴様のせいで、せっかくの薬が台無しになったではないか!!!」
 しのぶ  「まあ、いたしかたあるまいて。これもさだめじゃ。」
 面堂   「コラァ!諸星っ!どういう事だっ!!説明しろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
 サクラ  「俺に聞いたって分かるかっ!!文句ならチェリーに言えっ!!!」
 面堂   「ああっ、サクラさんっ!?この温泉マーク、怒鳴ったりしてすみませんでした〜〜〜〜〜っ!!!
       あのぉ〜〜、もし差し支えなければ、このホテルのディナー券でご一緒にお食事でも・・・・・・・」
 しのぶ  「どうやらさっきの爆発が原因で全員が入れ替わってしまったようじゃな。」 
 面堂   「何!?じゃあ、あのサクラさんは・・・・・・・・・・?」
 サクラ  「あたるちゃん、でぇ〜〜〜〜っす!!」
 面堂   「許さん!断じて許さん!!俺のサクラさんに貴様なんぞがぁーーーーーっ!!!諸星っ!交代だっ!!俺と替われっ!!!」
 サクラ  「アホかっ!誰が貴様なんかにっ!!サクラさんは、俺のもんだーーーーっ!!ぶちゅ、ぶちゅ、ん〜〜〜〜〜〜〜まっ!!!」
 竜之介 「やぁめんか気色の悪いっ!!おのれ、人の体になんて事をーーーーーーーっ!!!」
 サクラ  「あ〜〜〜〜っ!竜ちゃ〜〜〜〜ん!会いたかったよぉ〜〜〜〜っ!ぐふふ・・・両手に花じゃ〜〜〜!!」
         (ドガッ!)
 竜之介 「何を言っておるのじゃ、おのれはぁ〜〜〜っ!!」
 錯乱坊 「ダーリン、元に戻ったっちゃ?」
 あたる  「!!??・・・・・・・貴様・・・・・・・・・・・絶望のどん底にいるぼくに、さらに追い討ちをかける気か・・・・・・・・・ぬわぁにがダーリンだ!!
       ふざけおってぇ〜〜〜〜・・・・・・生かしてはおけーーーんっ!!成敗してくれるわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!」
 錯乱坊 「あんっ!ダーリン、何するっちゃ!?」
 あたる  「やかましいっ!!おとなしく、そこへなおれ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」
         (シュタタタタタタタ・・・・)
 ラム   「何ということだ・・・・・あたるはラムさんのダーリンであると同時に、チェリーのダーリンでもあったのかぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!
       それにしても何という愚かな奴だ・・・・・女の子だけでなく、チェリーにまでモーションをかけてしまうとはぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!! 
       『チェリーさぁん、住所と電話番号教えて〜〜〜っ!!』と声を掛け、『きみ、かわいいね〜〜〜っ、デートしない?』などと言い、夜の遊園地にでも繰り出して、
       満点の星空の中ゆっくりと廻る観覧車で、『ダーリン、あたい、キレイ?』、『キレイだよ、マイハニー・・・』、そして・・・ぶちゅうううううううううーーーーーーーーーっっ!!!!
       それから、それから・・・・・すっかり恋に落ちたあたるとチェリーは、その勢いで二人だけの熱い夜を・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!
       おええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!想像しただけでトリ肌が立つわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!
       あ・・・あんな奴にラムさんを愛する資格などないっ!!俺はあいつに思い知らせてやりたい!!この俺の胸の中に秘めたる、ラムさんへの想いの数々・・・・・・・」
         (おもむろに胸に手をやる)
 ラム   「ん!?・・・・・・何だこりゃ!?こ・・・・・この体は、ラムさんではないか!?俺はメガネのはずだ・・・・・だが、これは一体!?
       俺の心の中の、ラムさんへの想いが具現化したというのか!?ああ、分からん!!俺の理性が音を立てて崩れてゆく!!!
       しかし!!!!この状況で取るべき行動はひとつ!!!!ラムさんの体はもう俺のもんだぁ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!グフ、ムフフフフ・・・・・・・・」
         (自分を抱きしめる)
 ラム   「ラァムさぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!!!」
         (シュタタタタタタタ・・・・・)
 あたる  「おのれ、チョロチョロと!!たたっ斬ってくれる!!!なぜ、このぼくが、貴様のダーリンでなくてはならないのだ!!!!」
 錯乱坊 「さだめだっちゃ!!」
 あたる  「てっ、てうちだぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
 錯乱坊 「うふっ、ダーァリン!!」
         (ぶちゅっ!!)
 あたる  「ぎゃああああああああああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!」
                                
                          (おわり)