(うる星やつら)         愛の日記
             −ダーリンの様子−
 
 
ラムは今日のことを書きとめていた。
            『ダーリンの様子』
こんな風にいつも題名をつけて書いている。結構珍しい書き方だ。
 
8/29        『ダーリンの様子』
 
 今日は暑い日だったチャ。もうすぐ夏休みも終わって新学期なのに
どうしてこんなに暑かったか不思議だっチャ。
でも今日は嬉しかったっチャ。最初はどうなることかと思ったっチャ。
 公園にいた時ダーリンたらうちのこと見向きもしないなんて
ひどかったっチャ!その後もず〜と、ず〜と他の女の子の事ばかり
かまってたっチャ・・・・・・・ あの時100万ボルトをくらわせとけば
良かったっチャ。でもくらわせすぎも悪いっチャ。もう!ダーリンはいつに
なったらうちをわかるっチャ・・・・・・・こんなに愛しているのに・・・・・・
そんな事を思ってたらダーリンったらうちの思いが通じたかのように
こっちを見て笑ったっチャ。最初は信じられなかったっチャ。いつだって
笑ってからまじめな顔でこっち見て話したかと思うと本当は変な事を
考えてたっチャ そんなことが続いたから今日も信じられなかったっチャ
でも今日のダーリンはうちの理想のダーリンだったっチャ。笑いながら
手をとって歩き出した・・・・ 最後にはレストランで昼食を食べたっチャ
うちはオムレツでダーリンと半分こして食べたっちゃ。一緒に食べた
オムレツはより美味しかったっチャ。でもやっぱりダーリンはダーリン
だっチャ。お金はうちが払ったっチャ。でもその時も今も後悔なんか
してないっチャ。ダーリンがうちのことをちょっとでも思ったのに後悔なんか
したらダーリンはもう一生相手にしないかもしれないから・・・・・・・・・・ 
でもダーリンは素直にうちのことが好きだと言えないだけで本当は
心からうちのことが好きだっチャ。ね〜 ダーリン。
うちはダーリンが好きだよと言うまであきらめないっチャ。
今日みたいにいつまでもダーリンがうちのことを思ってくれればいい−
 
          『ガチャ』
あたる   「ラム。ご飯ができたとさ。」
ラム    「わかったっチャ。」
ラムは最後の一文字を書き日記を閉じた。
とがっていた鉛筆も今は丸くなっていた。だがラムのあたるへの思いは
いつも新品の削りたての鉛筆のように丸くなっているところはなかった。
そう。ラムはず〜とあたるの事を思っているから。