因幡クンはいう・・・ あたるの未来は「2パターン」あるのだと・・・ ・・・そして・・・ あたる「2パターンとは・・・どういうことだ?」 因幡「・・・片方は今の状態のまま・・・おっしゃる通り癌による死亡です」 あたる「・・・!!」 まず予想通りに・・・死が確定された・・・ そして・・・ あたる「もうひとつは・・・もうひとつはどうなんだ?」 因幡「・・・もうひとつは・・・・・・・・・それとは逆に・・・奇跡的に復帰しますが・・・」 あたる「!」 ・・・言うのをためらっている・・・ あたる「・・・どうした?何か問題があるとでも?」 因幡「・・・後遺症・・・でしょうか・・・・・・これがどうも・・・」 あたる「後遺症・・・?」 因幡「・・・話しましょうか?」 あたる「当然だ」 因幡「記憶喪失です・・・癌が治った代償で・・・」 あたる「・・・記憶喪失だと・・・?」 因幡「カルテには『永久記憶喪失』と書かれておりました・・・」 あたる「えいきゅう・・・きおくそうしつ?」 聞いたことがない名前だ 因幡「はい・・・名の如くで・・・永久的に・・・不治といってもいいというような    記憶喪失で・・・先々の未来をいくらのぞいても治らず・・・おまけに・・・」 あたる「・・・おまけに?」 因幡「・・・「自覚」まで忘れてしまってました・・・・」 あたる「自覚・・・?それはどういうことになるんだ?」 因幡「あなたの今の意識・感覚・人格も記憶喪失によってすべてが消えてしまう・・・・」 あたる「・・・つまり・・・『なにもかも』・・・忘れ去るとでも?」 因幡「・・・ええ・・・」 あたる「!」 因幡「それから・・・」 あたる「・・・もういい」 因幡「へ?」 あたる「言わんで・・・いい・・・」 因幡「・・・」 あたるは思う・・・ 生きても・・・死んでも地獄はまぬがれない・・・ 幸い生きてたら・・・厄介な記憶喪失が襲い・・・ なにもかも・・・忘れ去ってしまうのだろう・・・ 死んだらそれまで・・・もう何もできやしない・・・ 結局は・・・過酷な運命を背負ってしまったのだ・・・と・・・ あたるの心残りは・・・ラムであった。 生きるにしろ死ぬにしろ・・・あいつの悲しい顔をみていられるだろうか? 今までに浮気など散々あいつを困らせてきたがこれだけはどうも許してもらえそうもない・・・ 自分自身で未来を変えれないという無力な自分にやるせない気持ちになる・・・ いまわの際に「好き」という約束・・・皮肉にも本当にそうなってしまいそうであった・・・ あたる「・・・だいたいわかった・・・もういい・・・帰ってくれ・・・」 因幡「・・・さっきみなさんに言ったのはほんとにあなたの本意ですか?」 あたる「・・・帰れよ・・・」 因幡「・・・お大事に・・・」(ばたん・・・) あたる「・・・」 病室は静かになる・・・・ あたるはそしてしばらく・・・鬱になった・・・ 次の日・・・・・・友引高校・・・ しのぶ「・・・え!本当に!?」 因幡「はい」 メガネ「とゆーことは・・・あいつにはまだ希望が?」 因幡「とりあえず・・・」 パーマ「だ、だろーな」 カクガリ「そうだと思ってたぜ。なーっ」 チビ「なーっ」 面堂「しかし・・・その後遺症の『永久記憶喪失』とは・・・どういうものなんだ?」 しのぶ「名前からしてすごいけど・・・」 因幡「未来で見てきたら・・・カルテに書かれていただけなので・・・あまり詳しくは・・・    ただそれからさらに先の未来を見てきたらその名の通りになってて・・・」 面堂「うーむ・・・」 コースケ「人間でそんなアホのような名前の後遺症なんかあるんかいな」 ??「・・・あるっちゃ」 コースケ「え?」 面堂「そ、その声は・・」 メガネ「まさか!!」 ラムであった・・・久々に学校へ登校したのである。 面堂・メガネ「ラムさんっ!!!」 しのぶ「ラム!?」 パーマ「かえってきたんだ・・・ラムちゃん・・・」 カクガリ「・・・(ぐしぐしっ)、嬉しいことにもラムちゃん!      あたるには希望があるってさ!!!」 チビ「だからもう安心できるよ」 ラム「っちゃね」 面堂「・・・どうしました?」 何か自信たっぷりそうである。 ラム「その後遺症・・・」 メガネ「記憶喪失のことですか?」 ラム「そうだっちゃ・・・治せるっちゃ!!」 しのぶ「え!?」 面堂「な、なんと!!」 ラム「うちらが協力すれば・・・キレイさっぱりに治せるっちゃよ!!」 メガネ「おおっ!!」 因幡「そうだったんですか」 パーマ「名前が名前だからなぁ」 カクガリ「ただのはったりか・・・」 チビ「だな」 ラム「みんな・・・急ぐっちゃ!!」 面堂「ら、ラムさん!?」 ラム「急だけど・・・「早く」じゃなきゃだめだっちゃ!!」 面堂「は、はい」 しのぶ「でも・・・授業始まるわよ!?」 温泉「・・・行ってこい」 しのぶ「え?」 メガネ「温泉マーク!!」 温泉「行ってこい・・・今回ばかりは俺も見逃してやろう。    アホで不良とはいえあいつも友引高校の一生徒・・・教師としても見捨てるわけにはいかん。    それに人命救助ともなるのなら協力を惜しまん・・・行け!!」 ラム「先生・・・」 温泉「・・・さあ急いで行くがいい」 メガネ「うむっ、行くぞ!!」 全員「オーッ!!」 温泉「・・・・・・ちょっと待て!その他大勢!!きさまらは残れ!!    これに乗じてエスケープ(ばしっ)する(ぶぎゅる)なーっ!こらーっ!!」(踏まれた) クラスの生徒全員(その他大勢も)が抜け出る。 ラムや面堂達はもちろんあたるの救助のため・・・それ以外での男子生徒はえすけーぷ。 女子生徒も同じくえすけーぷ。教室に残ったのは寝てる竜之介と温泉マークだけ・・・ 温泉「ぐぬぬ・・・ッ!かっ・・感動シーンが・・・台無しではないかっ!!」 あまりに唐突すぎて・・・さらに唐突すぎる奇妙な運命のいたずら・・・ さてこの先どうなることだろうか・・・ あたるを助ける・・・ラムはいう・・・とにかく一刻を争うものだと・・・時間に余裕はなく・・限りがある。 しかしそれでも・・・希望が生まれた。ラムがあたるにできることが見つかった・・・ そしてほかの皆も・・・・それぞれの思惑をのせ・・・あたる救出のために動き出す。 そして今、皆・・・走り出した!! 温泉「わしって惨めなのでは・・・」 哀愁の温泉マークと・・ 竜之介「zzz・・・」 竜之介を除いて・・・