竜之介「ナメクジが・・・爆弾?」 テン「どないこっちゃ」 サクラ「爆弾といっても爆発を起こすというものではない、     これがことの発疹源かもしれんのじゃ」 竜之介「発疹源?・・・」 錯乱坊「簡潔に述べると諸星あたるの病気のウイルスじゃ。こやつにかの病気の菌を内蔵させ、     なんらかの方法で諸星あたるにこやつのウイルスを注入したのであろう」 ラン「で、でも錯乱坊、」 錯乱坊「わかっておる、生物皆を死に追いやるこの病気はナメクジとて論外ではない・・・     と言いたいのじゃろう?」 ラン「それもそうだけど・・・まるで誰かがやったような言い方じゃない?」 サクラ「・・・まさしくそうじゃ、これを見てみるがよい」 テン「・・・線?傷跡かいな?」 これらのナメクジの体表にはどれもこれも手術後といったような跡が・・・ サクラ「よく見るとどいつもこいつも手術後のような切れ目跡が残っておる・・・     おそらく内蔵する際に切り開いたのであろう、そして決定的なのが・・・これじゃ」(スッ) ラン「?」 テン「なんや?こん紙・・」 サクラは変哲の無い紙きれを出した・・・ が・・・それは ラン「ああっ!!」 テン「こ、これは!!」 それには細かく「ナメクジ」の説明がびっしりと載ってた 成分・・・取り扱い法・・・何故かご丁寧にも地球語(日本語)でかかれてた サクラ「・・・わかったかの?それの詳細・・・さしあたっては取扱説明書じゃ」 渚「なんて偶然・・・」 サクラ「そのナメクジの構造、病気の詳細も書いておる・・・「永久記憶喪失」ともな・・・     そしてそのナメクジは特殊加工されておる・・・ただでは死なん」 ラン「・・・」 サクラ「・・・最初はこの紙はどうでもいいものかと思い処分しようとしたが・・・     おぬしらの話を聞くとあまりにも偶然が重なりすぎてな・・・それで大体わかった」 錯乱坊「現にこの紙だけでおびただしい妖気がわいておる」 なお書いてあるのはナメクジの説明がほとんどで永久記憶喪失の説明はあまりなかった テン「でもどないしてこないなもんが・・・」 サクラ「わからん・・・宇宙の病気であるからに、地球の者ではないのは明らかじゃろう・・・     だが何故地球語にしたか・・・そいつらの意思は・・・それは私にもわからん」 錯乱坊「おおかたわしらにとって意味不明なものじゃ、と思ってそうしたのじゃろう、変な言葉を     書くよりずっと自然体じゃからな」 テン「うーん・・・」 ラン「そう書いたほうが目立つと思うけど・・・」 サクラ「・・・しかしその真実、理由は病院にあるはず・・・この目で確かめるのじゃ!!」 錯乱坊「わしの計算が正しければ首謀者その他関連する者は病院に集っておるハズじゃ」 竜之介「医者全員がグルっつーわけか!?」 サクラ「おそらく・・・とにかく確かめねばわからん、今までのはあくまで疑問点に過ぎん、     本当の謎は・・・友引病院へ行って初めてわかるのじゃ!!」 ラン「病院?」 サクラ「うむ、すでにつばめに中の様子を探ってきてもらっておる、して我々も行くのじゃ!!」 竜之介「お、おうっ」 ラン「あら?・・・でも確かその病院って・・・」 レイ「・・・」 その頃・・・友引病院・・・ ざわざわ・・・ 友引病院は休業中との紙が数日前から張っていた・・・ 近所では・・・ 「変ねえ、この頃・・・」 「聞くところによると建て替えとかするかもしれないって」 「へぇー、そうなの?」 「なんか患者とか近頃、利用者がめっきり減って大赤字なんだとよ」 「この町には健康な奴ばかりってか」 「医者もそれで収入が悪いっていうんでばらばらやめちまったっつーハナシだぜ」 「へぇー、」 「現にもはやここは幽霊病院といっていい、利用者0、勤務者0、人がいたらおかしいぐらいだ」 「幽霊がほんとに出るって噂も・・・」 「おっかねぇー」 病院内に潜み、身を伏せそれを聞いてたつばめ・・・ つばめ(・・・・確かにこの病院は休業中となって患者も諸星君ひとりだけ・・・・・     今は人の影も無く閑静につつまれてる・・・いるのは彼と僕のみ・・か・・・) 実際ここの病院は廃病院になるのである。 健康者が異様に多いこの町では必要性がまったく無かった。 だから医者も看護婦も収入が悪くなり次々と転勤か辞め、ここは幽霊病院となってしまった。 また、古い構造の建物で地震対策もなく危ういということでこれを期にと建て替えの話が出たのだった。 本当ならあたるがここにいるのもおかしな話であった。それに気づかなかった皆も・・・ 今の時間帯は医者がいない・・・・はずだった。 つばめ(・・・電気がないと暗いなぁ・・・ここは・・・) 廊下は建物の内側にあるため(外側と接してない)電気がついてないと面堂が怖がるほど暗い・・・ つばめ(サクラ・・・まだかなぁ・・・) 心細いつばめであった・・・と、そのとき・・・ 「カツ・・・」 つばめ(・・・?足音・・・?) 暗闇の中からゆっくりと足音が聞こえてきた ・・・そのころサクラ達は・・・ === ラン「はっ・・・はっ・・・」 テン「ぜえぜえ・・・」 サクラ「情けんぞ!!おぬしら!!友引病院はすぐそこじゃ!!」 ラン「そ、そんなこといったって・・・」 テン「わい、空をこれでも速く飛んでるつもりやけどサクラ姉ちゃんむっちゃ速い・・・」 竜之介「仕方ねえなぁ、俺につかまりな!」 テン「おっ、恩にきるでーっ」 ラン「あ〜ん!!みんな速いわよーっ!」 レイ「んだ!」 ・・・といいつつ病院前まで・・・ 錯乱坊「・・・不吉じゃ」 サクラ「たしかに・・・異様な雰囲気が流れてるとしかいえんな・・・」 錯乱坊「人気(ひとけ)がなくなった幽霊病院か・・・妖気がすごいわい」 竜之介「でもそれってよ・・・・諸星が入院する前からの話じゃねえのか?」 サクラ「その通り、迂闊じゃったな、気づかんかった・・・     ・・・見舞いしたときも本当ならいないはずなのにな・・・」 テン「あ!!」 そう・・・医者はあのとき確かにいた、テンも気づいた サクラ「しかし変とわかった以上真相を確かめねば。つばめの情報によれば病院内には諸星以外に     患者も医者もいない・・・」 錯乱坊「医者、つまり人がいたら異常じゃと思うのじゃ」 竜之介「そうか・・・わかったぜ」 サクラ「そうとわかったら突入じゃ!!」 全員「オーッ!!」 このあと・・・サクラ達は驚くべきことを耳にするのであった