「せやなかったら単独兵器として役に立たへんよ」 そして、もう片方…………デーモンが答える。 車ごと台車に載せて移送する“カートレイン”の乗り場にたどり着くサクラ達。入口の扉には“鬼星”と書かれている。 「特務機関鬼星?」 あたるがつぶやく。 「そうじゃ、国連直属の非公開組織」 サクラが答える。 「父さんがいるところですね」 「ま、まぁな」 少しどもるサクラ。 あたるはそんなサクラを不思議そうに見ていたのだった。 同時刻 鬼星本部では軍の高官とデーモンが向かい合っていた。 「今から本作戦の指揮権は君に移った。お手並を見せてもらおう」 「了解です」 デーモン指令は答える。 「デーモン、我々の所有する兵器では目標に対し有効な手段がないことは認めよう。……………だが、君なら勝てるのかね?」 「そのための鬼星です」 デーモンは自信に満ちた口調で答えた。