夜花の詩6 (Page 1)
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・・・そのころ・・・地球では・・・








サクラ「・・・・そうか、ラム達が・・・」
テン「そや」


テンはラムからの伝言を受けサクラへいきさつを話した


サクラ「あやつらだって動き出した・・・ならばわたしらものんびりしておられん・・・
    ここにいる者・・・わたしと叔父上、ランにテン・レイ、そして竜之介に渚・・・
    我々はいまこうしてここに集まった・・・」


サクラは呼び出せた者だけ神社へ呼び寄せた。


竜之介「・・・テンの言ったとおり・・・あぶねえのは諸星だけじゃねえのか・・・」
錯乱坊「うむ・・・こともあろうに話の発端は諸星・・・こやつが抱える凶運の中で最大の凶運が
    来たやもしれん・・・」
テン「あたるんアホもいつもと様子が違うんやでー・・・」
渚「でも・・・これが私達の運命なの?」
テン「あんアホと生死をともにするのはイヤやでー・・・」
サクラ「じゃな・・・それにこの不可解な運命に我々は従うつもりはない。
    あやつらだってそのように思い必死にあがいておる」
竜之介「・・・」
サクラ「皮肉にもこれは数ある運命のなかのひとつ・・・それはどうしようもない。
    今のこの状況は運命の『歯車』が狂いだしたというものにあたるのじゃろう・・・
    平穏な日常がこうも突如変わるというのはな・・・因幡はそう言っておった」
ラン「・・・わからないわ・・・どうして・・・」
竜之介「・・・なぁ先生・・・俺たちはどうすればいいんだ?」


ランも・・・竜之介でさえも焦燥の念を抱いてた。


サクラ「あやつらにはあやつらのこと・・・我々は我々のほうでできることをすればよいのじゃ」
錯乱坊「不安になるのではない、未来は我々が創りだすものじゃ。
    それに我々が今できること・・・残された謎の原因を探ることじゃ」
レイ「?」
テン「なんやそれ?」
サクラ「この事件での不可解で意味不明なことがらじゃ。
    例えば病気の発端。何故このような異郷でさらに諸星に発症なぞしたか?」
ラン「そんなの・・・わかるわけないじゃない」
テン「あんアホの構造は謎やからなぁ・・・」
レイ「?・・・」

サクラ「・・・どうかな?不可解なこの状況において思い当たるフシは多い・・・」
ラン「え?」
竜之介「ま・・・あの野郎のことだからなー・・・」
サクラ「因幡が言えるのは特別、となるが、そんな病気は今の地球の医学において公表されておらん。
    普通の人間には未知なはずなのにこの病名がカルテにあったりと・・・おかしい点が多い」
全員「え・・・?」


実はカルテにはラム達は知らずも『永久記憶喪失』と既に書かれていたのだ・・・


ラン「え・・・でも・・・、」
サクラ「おぬしらに話さなかったが、諸星のカルテを見たらそのように書いておった。
    さらに・・・親切に症状までも説明してくれてな・・・」
ラン「そんな・・・それじゃ・・・」
サクラ「おぬしのいった内容はほぼ一致、唯一違う点は『害』について話さなかったことじゃな・・」


サクラは既に知っていたのだった


竜之介「じゃ・・・じゃあこれって・・・そいつらが・・・!!」
サクラ「まだ説明を続ける・・・叔父上」
錯乱坊「うむ・・・驚くべき事実・・・それは院内から恐るべきものを発見したのじゃ・・・」
テン「(ごくっ)・・・」
竜之介「そ・・・それは・・・!?」


みな息をのみ錯乱坊が取り出したものを目に・・・


錯乱坊「これじゃ!」
竜之介「うっ!?」



しかし・・・



テン「・・・なんやこれ・・・」
ラン「・・・ナメクジ・・・?」
錯乱坊「さよう、」
竜之介「ちょっと待て、まさか『恐ろしくのろい』なんて言うつもりじゃねえだろうな?」
錯乱坊「わしがふざけてるように見えるか?」
全員「見える」(きっぱり)
錯乱坊「・・・」
サクラ「・・・とまぁ変哲のないナメクジじゃがこやつは・・・・『爆弾』じゃ」
ラン「爆弾・・・・?」




サクラの話はどんどんと深みへ入っていく・・・


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