「ザット・クレイジー・サマー」最終話 (Page 2)
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あたる「…もしかしてとは思うが、お前の手料理か?」
ラム「さあっすが!やっぱり長年連れ添っただけあるっちゃね!」
あたる「わかった、ラム!お前の望み通り今度の日曜、デートしてやるからそれだけは勘弁してくれえええー…」
電光石火で走り去るあたる。
嫌がっているはずだが、その顔は…
ラム「ちょっとダーリン待つっちゃ… …まったくもう、せっかく妻が手料理を作ってやるとゆーのになんて言いざまだっちゃ」
自動車並みのスピードで追いかけるラム。
怒っているはずだが、その顔は…
二人 (…あーよかった…)
しのぶ「どーしてラムは今ので満足したのかしら…ほんっと、理解不能ね…あの二人は。ねえ?……?!」
横を歩いていたはずの二人はそばにはおらず遠くにいた。
メガネ「あ、はいはい、そうさせていただきます、はい。」
チビ「いや〜、おばさん、それにしてもおいしそうですね〜」
しのぶ「あなたたちなに人のうちに…あたる君ちじゃない!?」
メガネ「すき焼きだそうだ」
しのぶ「たかるの?」
メガネ「たかるたぁ、人聞きの悪い、ご招待にあずかったのである」
あたるの母「いいのよしのぶさん、お肉はたっぷりあるからいらっしゃい」
ラム「しのぶもいるっちゃ?いっしょにたべるっちゃ〜」
ラムやあたるの母の満面の笑みを断るわけにもいかない。
もう料理は出来上がっているらしく、中からはあたるとテンのケンカが聞こえる。そしてそれを止めるラムの声も。
薄幸の諸星家にささやかな幸せがやってきたのだ、と思うと、しのぶは微笑みを顔にあふれ出させるのであった。
サクラ「おいしそうですな」
錯乱坊「やはり牛の霊を供養するためにも僧が同席せねばなるまい。」
あたるの母「どこから湧いて出たかわからないあんたたちの方がよっぽど妖怪変化だわ」
=完=
……
面堂「もろぼしーーーーーーーーーっ!!!」
あたる「人のうちに戦車で乗り込んでくるやつがどこにあるか!アホ!」
面堂「この面堂終太郎を愚弄したこと、後悔させてくれる!大人しく戦車の錆となれーーーッ!」
ああ、戦車に押しつぶされた悲しい男が一人。
メガネ「このメガネ、ラムさんの前で比較的上等なすき焼きをほおばりながら死ねるのなら、悔いはありません……」
=今度こそ、完=
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