若社長VSヒラ社員 (Page 1)
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営業課にてコースケに社長室での会話を簡単に説明するあたる。
コースケ「なるほどね〜面堂のヤツ、そんなことを考えていたのか…災い転じて福と成すっていうもんだな。
確かに電気野菜なんか発電所の代わりにはなるけど、
放っといたらいつまでも増殖して、そのうち耐電服でも対応できなくなって危ないもんな〜。
よくわかったよ。しかしあたる、忠告するけど仕事と趣味を混同させるなよ。」
あたる「なんだ?仕事と趣味を混同って?」
コースケ「仕事中にガールハントはするなって事。
俺はお雪さんを怒らせて、北海道の雪祭りイベントの氷像ならぬ、海王星の氷の石像には
なりたくないんだよ。」
あたる「何言ってる、お雪さんは優しい人だぞ?」
コースケ「優しいかどうかはともかくとして、
怒ったらさりげなく決定的なダメージを食らわせられるんだよ。
そしてそのダメージを食うのは、お前じゃなく俺のほうだ。お前が原因だったとしても。」
あたる「そんな今から心配しなくても大丈夫だって♪」
コースケは、内心あきらめ半分忠告していた。
あたるにガールハントを、やめさせるなんて不可能なことなのだ。
それにモノノケや宇宙人に好かれるタチなので、あたるはどんな相手でも知り合いになれるのだ。
これはものすごい長所だと思う。面堂だって長所だと感じたから、会社にあたるを誘ったのだ。
トラブルを招くという事もあるかもしれないが、そのことをわかっていてもなお、誘った面堂も
あたるに負けず劣らずスゴイ性格をしていると思う。こんな面白いやつらがいなければ一流企業であっても
とっくの昔に辞めていただろう。
あたる「あとでこの話を、メガネとパーマに通しておこうぜ。今日の飲み会あいつら来るだろ?」
コースケ「あぁ、来るって言ってた。俺から言っとくわ。」
あたる「じゃあそっちは任せた。…さてと…もうすぐ終業時間だな。
待ち合わせはロビーだろ?そろそろいくか?」
コースケ「そーだな。今日何にする?俺は中華の店に行きたいけど…」
そんな時、机の上の電話が鳴る。
あたる「電話取るなよ、もう終わるのに。」
コースケ「内線だ。取るぞ。」内線電話を取るがすぐ、あたるに代わるように合図を送る。
あたる「誰からだ?」
コースケ「とにかく代われってさ。」
あたる「もしもし、諸星ですが…」
終太郎「わかっている。そこに内線をかけたんだからな。」
電話の向こうから聞こえてきたのは静かな面堂の声。
あたる「面堂?何の用だ?今日行けなくなったのか?」
終太郎「違う。飲み会には行ってやる。別の話だ。」
あたる「なんだ?早く話せよ?もうロビーに行くんだからな。」
何かと思って耳元に強く受話器を押し付ける。
終太郎「そうだろうと思ったから電話した。
諸星、終業時間まであと1分56秒あるから、それまでちゃんと仕事しろ。じゃあな。」
電話の向こうで受話器を置く音が聞こえ、内線が切れて通話音がむなしく続く。
あたるは電話を握り締めたまま、机に倒れこんだ。
コースケ「あたる!!どうした?面堂に何を言われた?ついにクビか???」
あたる「……違うけど……なんか……今の会話で……すごく……………………疲れた……」
つづく。
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