うる星やつら伝言板

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うる星やつらについて、深く掘り下げて議論などを行う伝言板です。
深く、熱く語りたい場合などにご利用ください。
単なる質問や挨拶などのトピックを作成するのはご遠慮ください。(削除対象となります)

あなたの中のハッピーエンド
No.238-TOPIC - 2011/10/23 (日) 22:10:21 - コリエル
伝言板No.160「こんな「うる星」はいやだ」に投稿していました「悲惨な最終回シリーズ」(No.160-172〜233,227)から
ハッピーエンドで終わる話をスピンオフさせて、別トピックとしました。
原作の最終回を否定する意図はありません。
うる星やつらが、原作とは違うかたちでハッピーエンドを迎えたら・・・。そんな物語を考えて書き込んで下さい。
投稿によって東日本大震災の被災者を勇気づけるなどと、思い上がった考えは毛頭ありません。
しかし、震災を体験した身として、こちらの伝言板を見た方が、少しでも日本の再生・復興を想起していただけたらと思います。

ハッピーエンド限定でお願いします。対象はラムとあたる、しのぶと因幡くん、竜之介と渚など、制限はありません。
ただし、原作と掛け離れた組み合わせはご遠慮願います。あたるとしのぶ、面堂とレイがBL、などは駄目です。
抜け忍のかえでと真吾、コタツねこと炬燵、など意味不明なのも止めましょう。
読んで暗い気分になる作品、よく考えると誰かが不幸な作品もご遠慮下さい。
あたると望ちゃんが天国で結ばれる、ラムが記憶を消して過去に戻り地球人として生まれ変わったのがしのぶ、などは止しましょう。

例)
完結編の最後で記憶喪失装置が発動してしまい、全てを忘れたあたるがラムのツノに目を落とし
「このツノに俺の過去、現在、そして未来に繋がる謎が秘められている」と一念発起。
ツノをはじめ数々の痕跡を調べあげてラムに関する記憶を思い出し、鬼星であたるを待ち続けるラムと再会を果たす。
 
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The first day -ランの心- 引用
No.238-11 - 2012/05/27 (日) 18:44:04 - コリエル ID:MKNpT.RM
(この投稿は三部作の三作目にあたります。No.238-9、No.238-10を先にお読み頂くことを、お勧めします)
「ランちゃん、許してやって。あの子、まだ誰にも会いたくないって・・・。ご免なさいね。何度も足を運んでもらって」
「そうですか・・・。おばさん、すみませんでした。また来ます」今日も会えずじまいだった。ランは肩を落とし、幾度も振り返りながらラムの家を後にする。
「よう! ラン。ラムの奴に会えたのか?。」
「弁天、お雪ちゃん・・・。ううん、誰にも会いたくないって・・・」
「やっぱりなぁ。あたいやお雪も、門前払いだからな」「こまったものね。ラムったら」
「まったく、ラムがこんな面倒くさい女とは思わなかったぜ」「そんなこと言っちゃ可愛そうよ。弁天もランも、ここは一旦出直したらどうかしら」
「そうだな。おい、ラン。一緒にどうするか考えようぜ、茶でも飲みながらよ」
「・・・ご免なさい。あたし用があるから・・・」ランはそう言い残すとトボトボと歩き出した。「ん?なんでぇ、あいつ」弁天とお雪は怪訝そうに顔を見合わせた。

「なんや、ラム。今夜も、星を見とるんか。」「・・・うん・・・」「おまえ、まだムコどののこと、忘れられんのと違うか?。意地はらんと地球に戻ったらどないや」
「なっ、何いってるっちゃ!。もう、ダーリ・・・あんな奴のことなんか忘れたっちゃ」「そおかぁ。そんならええけど。遅くまで起きとらんと早よ、やすみや」
ひとりになると、静けさが胸に突き刺さる。深いため息のあとでラムはそっと部屋の明かりを消した。それは、寝入ったふりをするためではない。胸の内か溢れ出る
感情の雫を、自分自身に見せたくないからだ。暗闇の垂れ込める部屋で、ラムは空の彼方の見えない星を、いつまでもいつまでも眺め続けていた。
小一時間ほど経ったころ、開け放たれた窓の一画を小さな光が横切った。光の航跡は裏手にある雑木林に、音も無く舞い降りる。闇がふたたび辺りを支配した。
数分の後、雑木林に隣接する倉庫の窓に、明かりがついて直ぐに消えた。ことの一部始終を見ていたラムは、急いで倉庫のそばまで飛んで行く。
すると、今まさに倉庫の裏口から怪しい人影が、何か大きな塊を持ち出そうとしている所だった。
「だれだっちゃ!。そこにいるのは?」ラムが指先に電撃の灯火(ともしび)を点ける。と、同時にラムの瞳で凍り付いた。
「ラ、ランちゃん・・・。一体なにを!?・・・」ラムが目にしたのは、黒ずくめの衣装を着たランが記憶喪失装置を盗み出そうとしている姿だった。
半泣きのランがラムを見つめる。その顔が思い詰めたような表情に変わり、次の瞬間、目のつり上がった凶悪な形相に変貌した。
「何をやと?。ふん、知れたこと。こいつを地球に持っていってダーリンの記憶を元にもどすんじゃい!」
それを聞いて、ラムの表情が幾分か和らいだ。「ランちゃん。気持ちは嬉しいけど、ダーリンの記憶を戻しても同じ事の繰り返しだっちゃ。うちらはもう・・・」
「アホ!。誰がお前のためや言うた。これはな、わしとレイさんのためや。ダーリンと縁が切れたら、お前はレイさんに色目使うに決まっとるからのう」
「ランちゃん・・・」ラムの目に悔し涙が滲む。「ひどいっちゃ!。うちがそんなこと・・・。ランちゃんは、うちの気持ちをわかってくれてると思ってたのに。
・・・ランちゃんなんか・・・ランちゃんなんか、もう・・・絶交だっちゃ!」
ラムの発した最後の二文字がランの顔を曇らせる。が、直ぐに語気を強め「じょ、上等やんけ。その方がわしも清々するわ。これで、お前は友達でも何でもない
さかいな、わしを勝手にやらしてもらうで!」ランが踵を返し、記憶喪失装置を運び始める。とその時、バイクに股がった弁天がランの前に立ちはだかった。
「様子がおかしいんで後をつけてみりゃ、こんなことか。ラン。もう、その辺で止めにしときな」ランが慌てて向きを変えるが、その行く手をお雪が阻む。
「止めるんやない。わしは・・・、わしはこれを持って地球に行かなあかんのや!」
「止めはしねえよ。ラン。けどなぁ、下手なお芝居は、しまいにしたらどうなんだ」
お芝居?ラムが弁天の言に反応した。それに気づいてランが慌てて言葉を割り込ませる。「なに分けわからんこと言うてんねん。これはな、わしとレイさんの・・・」
「ラン!!」弁天が大音声で一喝した。すくみ上がったランに弁天が歩み寄る。『鉄拳制裁』みながそう思った刹那。弁天がランを優しく抱きすくめた。
弁天はランを抱いたまま、ラムに向き直った。「ラム。良く聞きな!。こいつはな、自分を悪者にして、お前と諸星を引き合わせる気でいるんだ」
「嘘や!嘘やで!ラム。わしは・・・わしは・・・」涙目で声を張り上げるランの髪を、弁天が愛おしむように梳(くしけず)る。
「無理するなって、ラン。お前がラムを大好きなのは、みんな知ってる」その言葉に張りつめていたの気持ちが緩んだのか、ランは弁天の胸で声を上げて泣き出した。
「見ての通りだ、ラム。だからなぁ、ランと絶交するってぇのは、取り消してやってくんねえかな」
「ランちゃん」弁天の胸で泣きじゃくるランの背中を、小鳥を慈しむようにラムが抱きしめる。「ごめんちゃ。ランちゃんは、うちの一番大切な友達だっちゃ」
夜空を見上げた弁天が呟く「ああ、何だか悔しいぜ。ラムの一番の親友は、あたいだと思ってたのに。どうやら違うようだ」その目から涙がこぼれそうになっている。

「よかったわねえ。やっと四人で顔をそろえることが出来て。ところでねえ、ラム。ランの言う様にもう一度、諸星さんと会ってみてはどうかしら」
「お雪ちゃん・・・。それは・・・やっぱりできないっちゃ。うちとダーリンは・・・もう終わってるんだっちゃ」
「さっぱり終わってねえから、こうやって雁首そろえてるんじゃねえか」弁天がチャチャを入れる。
「ラム。私たち諸星さんを連れて来て、あなたに引き会わせるつもりよ。でも只それだけ、諸星さんの記憶は消したまま」ラムが訝しげにお雪の顔を覗き込む。
「それでね、もしその上で諸星さんがあなたの事を思い出せたとしたら、それは諸星さんのあなたに対する想いが本物だったって証しになるんじゃないかしら」
ラムは黙ったまま、否とも応とも答えない。ラムの心を見透かしたように、お雪が言葉を続ける。
「そしてね、ラム。もし、記憶を無くした諸星さんがあなたの事を思い出せたとしたら、そのときは、あなたもきっと素直な気持ちになってくれるわよね」
お雪の目をじっと見つめていたラムは、暫くたって小さく頷いてみせた。
「そう。良かった。それじゃあ、ラン。お使いを頼んで申し訳ないけど、地球に諸星さんを迎えにいってくれないかしら、舞台は私たちで用意するから」
「ラムちゃん、待っててね。きっと、きっと、上手くいくから」ランがラムの両手をとり、力強く何度も握りしめた。
夜明けの空をランの宇宙船が駆け上がっていく。虹色の航跡をラムは祈る様に見つめている。その向こうから、あたるとの新しい一日がやって来ることを信じて。

The first Day(お雪編) 引用
No.238-10 - 2012/05/20 (日) 16:51:01 - コリエル ID:BLZTgs7o
(これはNo.160-217を再投稿したものです。次週、三部作の三作目を新規に投稿します。その間、このトピックに投稿しないよう御配慮頂くと嬉しく思います)
ボーイ ミーツ ガールの最後で記憶喪失装置が発動し、地球人はラムたちとの記憶を全て忘れてしまう。
そして・・・。
「あたる。休みの日ぐらい外に出たらどうなの。部屋にこもりっきりじゃ体に毒よ。それに窓閉めなさい、今日は何だか寒いから」
「ああ・・・」あたるは母に生返事を返すと、窓の外に目を移す。心に穿たれた大きな穴、そこが何で満たされていたのか、あたるは思い出すことができない。
部屋の気温がだいぶ下がったような気がする、あたるは寒気を感じて窓を閉めた。だが、冷気が収まる気配はない。どうやら、寒さの原因は押し入れの方にあるらしい。
あたるが、恐る恐る押し入れを開けると、そこは真っ暗な空間になっていた。その闇の中から白い着物を纏った美しい女が現れた。女の周りを雪の結晶が舞う。
「お久しゅうございますわ。お変わりありませんこと?」氷の女は馴れ馴れしく声をかけてきた。
「な・・・なんだ。あんたは・・・」
「あら、お顔の色がすぐれませんわねぇ。その御様子では、こちら様も随分と気落ちなさっているようですわ。それでしたら、私も足を運んだ甲斐があるというもの」
女がわけの分からない事を口走る。あたるが怪訝そうな顔をするのを無視して、女が白い息を彼に吹きかけると、あたるはあっという間に氷に閉じ込められた。
あたるはそこで気を失った。氷の中でどれほどの時間が流れたろうか、あたるが目覚めたのは野外の円形舞台だった。周りをおびただしい数の群衆が取り囲む。
だが。そこが地球では無い事を、あたるはすぐに理解した。天上に巨大な渦巻き星雲が輝いてる。
「お目覚めのようね。ここにお連れしたのは、他でもありませんわ。お宅さまもお気づきの事と存じますが、お宅様はとても大事な記憶を無くしておいでです。
それをお返し申し上げようと趣向ですの」
女の言にあたるは黙って頷いた。
「でも、勘違いなすっちゃいけませんわ。別に親切心ではありませんのよ。わたくしの大切なお友だちがあれ以来泣いてばかりで、この辺りで白黒をつけておいた方が
良いと思いまして。それですから、簡単に記憶をお返しするわけには参りませんわ。お宅様が本当にそんな値打ちのある殿方なのか、私の目で確かめるつもりですの」
女は舞台の袖を見やると、目で何やら合図をした。機械音とともに舞台の中央が割れ、奈落の中から三人の虎縞ビキニの女性がせり上がってきた
「ここに、お宅様が心底大切に思ってる方がいます。その方を見つけて名前を当ててくださいな。それがお出来になったら、記憶を戻して差し上げますわ」
女の言葉を待つまでもなく、あたるは今が人生の転機であることを感じていた。彼は三人の女性に近づき、彼女たちの顔を見比べ始めた。美しいが無表情の彼女
たちは黙って中空を見据えている。だが、あたるには三人の顔が全て同じに見えている。観衆からは絶え間なく野次が飛び、鋭い凝視があたるの背中に突き刺さる。
「どうでしょう。大切な方は見つかりまして?」女が無表情なままで答えを急かした。「・・・いない。この三人の中には・・・いない」あたるは力なく首を振った。
「あら、そう。どうやら、わたくしの見込み違いだったようですわね。」女が素っ気なく言い放った。
「いや、そうじゃない」あたるが言葉を発したその刹那、彼はそれまでとは違う眼差しが自分に向けられている事に気がついた。あたるはきびすを返して舞台から飛び
降りる。舞台上に残った女は、意味ありげな微笑をたたえている。
 眼差しに導かれ、あたるは群衆の中に分け入った。人垣が割れた。その奥にフード付きパーカを着た娘が立っている。あたるは娘に向かい歩みを進める。人々の
ざわめきが消えた。あたるが娘の前に立ってパーカのフードを外すと虹色の髪がこぼれ落ちた。だが、娘は俯いて顔を見せようとしない。娘の肩が小さく震えている。
あたるは娘の髪の中に桃色の突起を見いだした。角だった。手を伸ばしてその角に触れた瞬間、彼は体中の細胞が生まれ変わるような衝撃を感じた。それが答えだった。
「見つけた。ぼくが探しているのは君だ」娘が小さく頷いたように見えた。「名前は・・・君の名前は・・・ラム・・・ラムだね」
 ラムが涙で濡れた顔を上げた。あたるの目にも涙が溢れ、彼女の顔が霞んで見えた。だが顔を確かめる必要などなかった。彼女こそ、あたるの求める全てだった。
「ラム。ただいま」「お帰りだっちゃ。ダーリン」二つの影が一つになった。どこかで小さな拍手が起こり、それは二人を取り巻く観衆全てに広がっていく。
 祝福の喝采の中、新しいラブストーリーの最初の一日が始まった。
「あの。お取り込み中に申し訳ないんだけど・・・」
「なんだっちゃ・・・。お雪ちゃん。」ラムが涙を拭いながら尋ねた。
「ラム。友達のあいだだからこそ、こうゆうことは、きちんとしとかなくちゃいけないと思うの」
お雪がそういって差し出した一枚の紙には、次のような一文が書かれていた。
請求書 ラム様ならびに諸星あたる様
 一、諸星あたる様鬼星までの移送料
 一、和解仲介手数料
 一、舞台装置一式(含むエキストラ出演料)
  以上、参億弐阡萬コールド 申し受けます。
尚、あたるがお雪の下男として働いて、この借金を返済したのは言うまでもない。

The first Day 引用
No.238-9 - 2012/05/13 (日) 18:05:13 - コリエル ID:hKIY7v9E
(これはNo.160-214を再投稿したものです。今週から三回に分けて三部作を投稿します。その間、このトピックに投稿しないよう御配慮頂くと嬉しく思います)
ボーイ ミーツ ガールの最後で記憶喪失装置が発動し、地球人はラムたちとの記憶を全て忘れてしまう。
「あたる。休みの日ぐらい外に出たらどうなの。部屋にこもりっきりじゃ体に毒よ。それに窓閉めなさい、寒いんだから」
「ああ・・・」あたるは階下の母に生返事を返すと、開け放たれた窓に目を移した。心に穿たれた穴に寒風がふきぬける。その穴が何で満たされていたのか、あたるは
どうしても思い出すことができない。とその時、ドンガラガッシャーン。窓枠を突き壊し、バイクのような乗り物に跨って、鉄のビキニを着た女が飛び込んできた。
「よう。久しぶりだな」女は馴れ馴れしく声をかけてきた。
「な・・・なんだ。お前・・・」
「へーっ? あたいの顔みて鼻の下を伸ばさないようじゃ、お前も大概ショックのようだな。まあ、そんなこたぁどうでもいい。だまって、あたいについて来な」
女はわけの分からない事を口走ると強引にあたるを連れ出した。女とあたるは円盤型の宇宙船に乗り換え、星の海を矢のように突き進んだ。あたるの胸をよぎる不安
は不思議な予感でかき消された。
どれほどの時を追い越したろう、星々のタイムトンネルを抜け、宇宙船は巨大な星雲を夜空に頂く惑星に音もなく着陸した。
二人が降り立った場所は野外の円形舞台だった。その周りをおびただしい数の群衆が取り囲む。あたるが登場すると歓声が沸いた。あたるに向けられる視線が熱い。
「さて、お前も薄々わかってるだろうが、お前はある事が元で記憶を無くしてる。ここに連れて来たのは、その記憶を取り戻すチャンスをやろうっていう話なんだ」
 女の言にあたるは黙って頷いた。
「おっと、勘違いしちゃいけねえぜ。別に親切心で言ってる訳じゃねえ。あたいの親友があれ以来泣いてばかりで、辛気くさくてしようがねえから、白黒つけようって
だけなんだ。だから、簡単に記憶を返すわけにゃあいかねえ。お前が本当にそんな値打ちのある男なのか、あたいがこの目で確かめてやる」
女は舞台の袖を見やると、あごで何やら合図をした。機械音とともに舞台の中央が割れ、奈落の中から三人の虎縞ビキニの女性がせり上がってきた。
「ここに、お前が心の底から大切に思ってる奴がいる。そいつを見つけて名前を当ててみな。そしたら記憶を戻してやるぜ」
女の言葉を待つまでもなく、あたるは今が人生の転機であると直感していた。彼は三人の女性に近づき、彼女たちの顔を見比べ始めた。美しいが無表情の彼女たちは
黙って中空を見据えている。だが、あたるには三人の顔が全て同じに見えている。観衆からは絶え間なく野次が飛び、鋭い凝視があたるの背中に突き刺さる。
「どうだ。大切な奴は見つかったか?」女が意地悪な顔で答えを急かした。「・・・いない。この三人の中には・・・いない」あたるは力なく首を振った。
「へぇ、そうかい。じゃあゲームは終わりにするかい」女が冷たく言い放つ。
「いや、そうじゃない」あたるが言葉を発したその刹那、彼はそれまでとは違う眼差しが自分に向けられている事に気がついた。あたるはきびすを返して舞台から飛び
降りる。舞台上に残った女は、腕組みをしたまま意味ありげな笑みをたたえている。
 眼差しに導かれ、あたるは群衆の中に分け入った。人垣が割れた。その奥にフード付きパーカを着た娘が立っている。あたるは娘に向かい歩みを進める。人々の
ざわめきが消えた。あたるが娘の前に立ってパーカのフードを外すと虹色の髪が現れた。だが、娘は俯いたまま顔を見せようとしない。娘の肩が小刻みに震えている。
あたるは娘の髪の中に桃色の突起を見いだした。角だった。手を伸ばしてその角に触れた瞬間、彼は体中の細胞が生まれ変わるような衝撃を感じた。それが答えだった。
「見つけた。ぼくが探しているのは君だ」娘が小さく頷いたように見えた。「名前は・・・君の名前は・・・ラム・・・ラムだね」
 ラムが涙で濡れた顔を上げた。あたるの目にも涙が溢れ、彼女の顔が霞んで見えた。だが顔を確かめる必要などなかった。彼女こそ、あたるの求める全てだった。
「ラム。ただいま」
「お帰りだっちゃ。ダーリン」
二つの影が一つになった。どこかで小さな拍手が起こり、二人を取り巻く観衆全てに広がっていく。
祝福の喝采の中、新しいラブストーリーの最初の一日が、ここから始まった。

星空の旅人 引用
No.238-8 - 2012/04/08 (日) 23:28:38 - コリエル ID:dc6W00lQ
「やあ、久しぶり!」「元気? 今なにやってるの?」「そうか、おまえも子供ができたのか」会場のあちこちで、十数年ぶりの再会を懐かしむ会話が交わされる。
「えー、出席者が揃いましたようですので、各自自由にご着席ください」幹事役のパーマの案内で皆が席につく。
ここは面堂グループが経営する一流ホテルの披露宴会場。今宵は終太郎の計らいで、友引高校2年4組の同窓会が準備されている。
「それでは、友引高校2年4組の同窓会を始めたいと思います。本来ならばクラス委員長だった諸星くんに挨拶頂きたいところですが、ご存知のように彼の出席は叶い
ませんで、彼の良き友人であり、ラム親衛隊最高幹部会議長のメガネ君に開会の挨拶を頂きたいと思います。それでは、どうぞ」拍手に促され、メガネがマイクの立つ。
メガネの挨拶はごく短いあっさりとしたものだった。長演説を予期していた出席者は拍子抜けだったかもしれない。しかし、これも時の流れなのだ。メガネもその
人生を徒に過ごしていたわけではない。極端に走り勝ちだった彼の性格も、いつしかその矛を納めて久しい。
乾杯の発声があって、会場のあちこちでむかし話の花が咲く。その一角、女性たちに取り囲まれ話題の中心になっているのは面堂だった。往時の彼なら、彼女たち
相手に歯の浮く台詞を並べ立てただろう。だが今夜の彼は男性陣の会話に自ら加わっていく如才なさをもっている。それも又、時が終太郎を飼いならした結果なのだ。

暫く経って面堂の携帯電話が震え、彼は周囲に気取られぬように会場を抜け出した。いまや、彼は面堂グループの総帥として世界を駆け廻っている。彼が、こころを
休められる場所など何処にもありはしない。面堂は厳しい経営者の顔になり携帯電話の向こうにテキパキと指図をする。
一通り指示を終え、ビジネスの時間から解放された面堂は同窓会の会場を通り過ぎ、空の見えるガラス張りテラスの一隅に居場所を見いだした。
面堂はソファに腰掛け、空ろな視線を満天の星に送る。彼の心に去来する思いは何だろうか。
「面堂。今日は、いろいろ骨をおってくれてすまなかったな」いつの間にそばにやって来たのか、メガネが不意に声をかけてきた。
「いや、気にせんでくれ。当然のことをしたまでだ」面堂は驚く様子も見せずに在りきたりの答えを返してみせる。
かつてのとき、メガネと面堂は気を許しあった仲とは言えなかった。そのわだかまりの名残が二人の間に無言の壁を醸し出す。
ややあって、メガネが意を決したように口を開いた。
「面堂。俺はなあ、お前にあやまらにゃあならんことがある。」
「ぼくに? 一体何を・・・」
「高校時代、俺はお前の事を嫌な奴だと思っていた。金にものを言わせ、女にばかり甘い顔をする気障な奴だと思っていた」
「・・・エラい言われようだな・・・」面堂が苦笑いを返す。
「だが、それはすべて俺の見立て違いだった。許してくれ。本当のお前は男気のある立派な奴だった。それが今になってやっとわかった」
「おいおい、どうしたんだ。どういう風の吹き回しでそんな事を?」
「あたるの事だよ」
「諸星の・・・?」
「面堂。お前はあたるの宇宙計画に大金を投じてくれた。俺はお前がそんなに友情に厚いやつだとは思っていなかった」
「臨界重力子航法。恒星間旅行を可能にする画期的な宇宙機だ。僕も諸星があんな科学者になるとは思わなかったよ。だが生憎と僕は彼の計画に関わってはいない」
「隠さなくてもいい。出発直前のあたるから聞いたんだ。この計画に匿名で出資してるのは面堂らしいってな。初めは耳を疑った。だが、俺も新聞記者の端くれだ。
金の流れを辿っていったら面堂財閥に行き当たったよ。それも、面堂家にとって少なからぬ額の資金がつぎ込まれている・・・」
「なるほど、調べはついているのか。しかし、僕は諸星のために金をだしたわけじゃない。回収できる投資だと判断したまでのこと。ようは金もうけのためさ」
吐き捨てるような面堂の台詞に、メガネがその真意を確かめるような視線を投げかける。
「うそおっしゃい」壁の影から、誰かが声をかけてきた。
「しのぶさん・・・」
「ご免なさい。立ち聞きするつもりはなかったんだけど・・・。でも、面堂さん、嘘をついてはだめよ。ビジネスのためなんて口実。本当は他の誰のためでもない、
ラムのため、鬼星であたるくんを待ち続けている、ラムのためなんでしょ」
しのぶの言葉に、メガネは驚きの顔で面堂に目を向ける。面堂はそれに答えるかのようにため息をつく。
「そうですね。しのぶさんの言う通りかもしれない。いや・・・きっと、そうなのでしょう。あのとき、最後の鬼ごっこのとき。諸星は結局ラムさんに『好き』の
一言を言わずじまいだった。けれど、ラムさんはみなの記憶を消す事なく地球を去っていった。僕はね、そのときハッキリとわかった、ラムさんの諸星に対する
愛情の強さを。ラムさんは、いつか諸星が鬼星を訪れる事を信じて地球を去っっていったんです」面堂が再び天空を仰ぎ見る。
「もうラムさんと諸星の間に入り込む余地はない。あの時、僕はそう悟ったんです。そんな僕に出来るのは、ラムさんの元に諸星を送り届ける事だけだった」
「・・・面堂。おまえ、今でもラムさんのことを・・・」メガネの問いに、面堂が応えることはなかった。三人の間を温かい沈黙が満たしていく。

「あたるくん、ラムに会えたのかしら?」しのぶが独り言のように呟いた。
「きっと、会えたに違いない」
「今ごろ、二人で僕たちの噂話をしているんだろうな」
三人が、遠い目を遥かな星のまたたきに向けた。
悲しい程に澄み切った星空の中を、ひと筋の流れ星がゆっくりと走り抜けていった。

しあわせの弦音 引用
No.238-7 - 2012/02/05 (日) 16:34:49 - コリエル ID:x9DJHfKM
ボーイミーツガールの鬼ごっこの最終日前夜。
諸星家の二階で、冷めたチーズフォンデュの様に横たわるあたる。窓が開きカーテンが夜風になびく。その流れに紛れてフワリとテンが入って来た。
「のんきに寝くさって・・・タイマーは動いてるんや。明日の日没がリミットやで・・・そしたら・・・終わりや・・・」
テンにとって、あたるは優秀な同居人とは言えなかった。しかし今宵が最後の夜と思えば、あたるが時おり見せた心遣いが思い出されるテンであった。
「そや、ええこと思いついた」テンの目に輝きが宿った。
「おまえのためやないで、ラムちゃんのためや。お前を好きになったラムちゃんのためや・・・」テンは自分に言い聞かせる様に呟くと、あたるの部屋をあとにした。

鬼ごっこ最終日、もはや、あたるの体力は限界に達していた。
「ダーリンのバカ!!本当にうちのことを忘れてもいいっちゃ!?」
ラムが悲痛な叫びを発しても、地面にへたり込んだあたるには、顔を上げる力すら残っていない。ラムはその姿に悲しそうな視線を送り、その場から飛び去ろうとした。
とそのとき、ラムはパタパタと羽音を立てて地上へと向かう小さな生き物とすれ違った。
「キュ・・・キューピッド?」この場には余りに似つかわしくない者の出現に、ラムは動きをとめて、その行方を目で追いかける。
キューピッドはまっしぐらに地上に横たわるあたるに近づく。そして、矢を取り出して弦に番え、キリキリと弓を引き絞った。
ビュン!!。弦音一閃、矢はあたる目がけて突き進む。が、幸か不幸か、矢はあたるをかすめて地面に落ちた。
「なっ、何するっちゃ。なんで、こんなことを!?」ラムは慌ててキューピッドの前に立ちはだかった。
「一本角の鬼の子に頼まれたどすえ」「テンちゃんが? どうしてっ?」「あそこに倒れてる方があなたを好きになればみんな地球に残れる、そう言ってましたどすえ」
「テンちゃん・・・」テンの切ない思いが伝わり、ラムの目頭が熱くなる。その間にも、キューピッドは間髪をおかずに二の矢をつがえ、キリキリと弓を引き絞る。
「撃(て)ー」。あたるに向かって射かけられた愛の矢は、寸でのところでラムの電撃に弾き飛ばされた。
「だめだっちゃ。そんなことしたら、ダーリンが本当にうちを好きなのか、分からなくなるっちゃ」ラムはキューピッドに向かって叫んだ。
だが、それと同時にラムはその言葉が自分にも当てはまる事に気がついた。地球の運命をかけた状況では、あたるが『好きだ』と言っても、真実の言葉なのか分からない。
「痛っ!」ラムが考えに気をとられたその刹那、キューピッドの矢があたるの腕に命中した。「当たったどすえ」キューピッドが息を弾ませる。
「ダッ、ダーリン」ラムはあわててあたるのそばに着地した。あたるは、倒れ込んだままで肩で息をしている。腕には矢が突きささったままだ。
「ダーリン。うちのこと好き?」ラムはおそるおそる切り出した。「アホ・・・。そんな事・・・口が裂けても・・・言うもんか」
キューピッドの矢が当たった筈なのに、うちの事を好きになった筈なのに、どうして? なんで、うちを好きだと言わないるっちゃ? ・・・もしかして・・・。
ダーリンは、うちを好きでも、口に出しては言わないっちゃ。倒れる電柱から、うちを救ってくれたあの時も。真吾に誘拐されたうちを助けに来てくれたあの時も。
いつもいつも、そうだったちゃ。口に出しては言わないけれど、いつもうちのために体を張ってくれたっちゃ。
知らぬ間に、ラムの頬を温かいものが濡らしていた。その涙の理由をラム自身うまく説明できなかった。言葉にならないこの思い。それが、あたるの心に
通じるものだとラムは悟った。ラムは、あたるの体を抱き起こした。
「ゴール・・・だっちゃ」ラムがあたるの手を自らのツノへと導き、二人はかたく抱き合った。二人の頬を流れる熱いものが、やがて一つの流れになっていく。
パタリ。
背後で何かが落ちる音がした。振りかえったラムとあたるが見たものは、地上に横たわるキューピッドの姿だった。辺りが夕闇に包まれている。それはキューピッド
の寿命が終わりに近づいている事を意味していた。
「キューちゃーん・・・。キューちゃん。うちら仲直りしたっちゃー。お願いだから目を開けて欲しいっちゃー」
ラムの呼びかけに、キューピッドは命の最後の灯火を燃やして微笑み返す。
「二人とも泣かないで欲しいどす。愛を成就させたキューピッドは空に昇って星になるんどす。そして、空からみんなに幸せを配るんどす。いつまでも、みんなと
一緒にいられるどす。だから・・・ちっとも・・・寂しくなんか・・・ないんどす。どうか・・・悲しま・・・ない・・・で・・・」
キューピッドは眠る様に目を閉じた。「キューちゃん」ラムは、まだ温もりの残るキューピッドに優しく口づける。
愛の天使の亡がらは真珠色の光につつまれ、ゆっくりと宙に浮き上がり、群青の空に向かって昇っていく。
光の点が天上の星の瞬きに溶け込んで数瞬のち、それは幾筋もの輝きとなって地上に降り注いだ。
「ダーリン」「ラム」キューピッドが降らせた銀色の雨のなか、二つの影はいつまでも何時までも寄り添っていた。

「臨時ニュースを申し上げます。先頃、宇宙キノコの異常繁殖で崩壊寸前になった友引町で、またまた新たな異変が発生したようです。では、現場から中継でどうぞ」
「こちら友引町です。今、新たな宇宙植物が猛烈な勢いで繁殖しています。ご覧ください、瞬く間に実を付けます。さらに、この実は自由に空を飛び回るのです」
撃(て)ー!撃(て)ー! 女性レポーターの前をキューピッドが横切った。
「みなさん。このキューピッド、一見すると可愛いのですが、大変危険です。キャユーピッドの矢に当たると・・・。キャーっ!。」
レポーターにキャユーピッドの矢があたった。レポーターの目の色が変わる。
「汁男さーん。愛してるわー」レポーターがマイクを投げ捨てカメラに向かって走って来た。カメラが倒れ、横倒しになった地面の画像が映し出される。
「だっ、駄目ですよ。麺子さん。今は仕事中です」画面に、逃げるカメラマンとそれを追うレポーターが現れ、『しばらく、お待ち下さい』のテロップに切り替わる。
こうして、友引町にいつも通りの騒がしい日々が帰ってきたのだった。

きらめきの聖夜 引用
No.238-6 - 2011/12/18 (日) 12:00:02 - コリエル ID:Fpgphx8.
(この投稿はNo.238-5「卒業、・・・そして」の続編にあたります)
星々のかけらがこぼれ落ち、イブの街は色とりどりの光でにぎわう。おと子との待ち合わせ場所へ歩みを進めるあたる。
人々が彼の影を追い越していく。あたるの足取りはいつになく重い。それは頬を突く冷気のせいではない、心に重苦しい決意を宿しているからだ。
あたるを見つけ、おと子が弾けるような笑顔で手を振る。微笑み返すあたるの顔に憂いの色が混じる。彼女は果たして、その事に気づいているだろうか。
あたるの用意した今夜のデートコースはプラネタリウムだ。星座が織りなす天界の物語に耳を傾ける二人。おしゃべりを楽しみたいおと子には物足りなかった。
軽い食事を済ませると、あたるが「星を見にいこう」と言い出した。プラネタリウムの後で? おと子はいぶかりながらもその言に従った。
最近のあたるは何か変だ。おと子の胸にいい知れぬ不安が渦巻き始める。
「あれがベテルギウスで、あっちがリゲル。カペラがあそこで・・・。シリウスは・・・どこだっけ?」
「シリウスは地平に近いから、ビルに隠れて見えないよ。プラネタリウムと本物の空はちがうんだ」
場を和ませようと星探しをしていたおと子の心遣いは、冷たい言葉で砕け散った。固い静寂の時が流れ、天頂に輝く昴(すばる)が冬の寒さを降らせてくる。
「おと子ちゃんは、どうして天文学を?」しじまのとばりを開いたのはあたるだった。
「あたるさんが居たから」話を弾ませるつもりのおと子の答えは、あたるの心を融かしはしなかった。微笑みを忘れた顔がおと子を見据える。
「ほんとは・・・星の海を旅するのが好きだから・・・かな」おと子は辺り障りのない返事をし、会話を続けたくて「あたるさんは?」と問い返す。
あたるは夜空を仰ぎ「大切な何かを、探すため・・・」と呟いた。「大切な何か?」おと子が怪訝そうな顔を作る。あたるは空を見上げたまま、話し始める。
「ぼくはね、高校時代の記憶を無くしてるんだ。僕だけじゃない、周りのみんなもそうだ。でも誰もその事に気づいていない」あたるが大きなため息を漏らす。
「人が変わったと、よく言われる。記憶を無くしたせいで、ぼくの心に大きな穴があいている。そこに何があったのか、どうしても思い出すことができなかった」
あたるがおと子に目を向ける。「それが何なのか・・・、教えてくれたのは君だ」おと子は驚きの顔つきであたるの視線を出迎える。
「大学に入って、おと子ちゃんと巡り会った。君と一緒の時間を過ごすうちに、心の穴に温かい春風が吹くようになった。その春風が、失ったものが何なのかを、
ぼくに教えてくれた。そして、・・・忘れていたものの一端をおぼろげながら思い出した」その言葉に、おと子の表情にいくらか明るさが戻ってくる。
「ぼくはむかし誰かを好きになった。そして、理由は分からないけれど、その女性(ひと)とその女性に関する記憶を全て失ってしまったんだ。ぼくはその女性の
顔も名前も思い出すことができない。でも、ぼくの探している大切なもの、それはその女性に他ならない」あたるが何かを求めるように空の彼方を見上げる。
「ぼくは最近まで、その女性はおと子ちゃんじゃないかと思っていた。でも、君に身近に接すれば接するほど、その女性の影は遠ざかっていく」
あたるが悲しい眼差しをおと子に投げかける。「僕の探しているその女性は銀河の流れの中にいる。この世界には・・・いないんだ」
その言葉を聞いて、おと子はあたるに背を向けた。彼女の背中が雨に打たれた子犬のように震えている。
「あたるさんは、名前も顔も知らないその女性が大切なの?・・・わたしよりも・・・」
それは、あたるの予想した言葉だった。そして、その問いかけに答える時こそ、おと子との別れの瞬間であることを、あたるは切ないほどに理解していた。
「おと子ちゃん。君のことは大好きだ、とても・・・。だけど、ぼくの胸の痛みが指し示すのは・・・その女性なんだ。ぼくは名前も顔も分からないその女性のこと
を・・・心の底から愛している・・・今も・・・。そして、これからもずっと・・・。だから、おと子ちゃん、君とは・・・」
「あたるさん」おと子があたるの言葉を遮った。これがおと子と交わす最後の会話なのだ、そう思うと、あたるは彼女に沈黙の華を手向けることしか出来ない。
「わたし、それと同じ話を知っている。わたしに良く似た女の子のお話。その子は遠い国の男の子と恋をしたの。周りからは喧嘩ばかりしているように見えたけれど、
心は通じていると思っていた。でも、些細な行き違いから仲違いして、意地をはり続けた二人は離ればなれになる。そして、男の子は女の子のことを忘れてしまうの」
あたるは無言のまま彼女の語る物語に耳を傾ける。
「女の子も男の子のことを忘れようとしたわ。だけど・・・できなかった。女の子は男の子にもう一度会いたくて、姿かたちを変え別な女の子になって男の子の前に
現れたの。二人はまた恋に落ちた。女の子は天にも昇る気持ちだった。女の子は普段と違う話し方をし、普段と違う立ち振る舞いをして、自分を隠し続けた。神経を
磨り減らす毎日だったけど、女の子は苦にならなかった。そうして、いつしか偽りの自分が本当の姿であるかのように思えて来た」おと子が涙声に変わる。
「でもね。あるとき女の子は気づいてしまうの。男の子が好きなのは、偽りの女の子の方なのだと。女の子は、いつか男の子に、真実を告げねばならないと悟ったの。
今日こそは、今度こそは本当の事を言おう。でも、どうしても言い出せなかった。幸せな毎日を、また失ってしまうのが恐かったから」
おと子が胸の前で手を合わせ、天空を仰ぎ見る。
「それまで、神様を信じなかった女の子は、そのとき初めて神様に祈ったの。どうか、どうか。男の子が真実のわたしを・・・好いてくれますように・・・」
おと子が束ねた髪を解きほどく。黒髪が虹色の流れとなって広がる。「そして・・・その願いは・・・今夜かなった」おと子がふりかえる。
「ありがとう。うちを選んでくれて!」涙で潤んだ翠色の瞳が、天上のどの星よりも美しくきらめく。「うちの、うちの本当の名前は・・・」
あたるが駆け寄り、おと子の最後の言葉をその腕に抱きしめる。
「もう・・・言わなくても分かる。思い出した・・・何もかも・・・。名前を呼ばせてくれ・・・。ラム」
「ダーリン」
街の奏でる賛美歌が、二人を優しく包み込む。世界の片隅でおきた、この小さな奇跡を祝福するために。

Amazing grace. How sweet the sound.
That sav'd a wretch like me.
I once was lost, but now am found,
Was blind, but now I see.

卒業、・・・そして 引用
No.238-5 - 2011/12/10 (土) 22:01:04 - コリエル ID:S683BG4A
(この投稿はNo.160-211を再投稿したものです。次週、この続編を投稿します。その間、このトピックに投稿しないよう御配慮頂くと嬉しく思います)
ボーイ ミーツ ガールの最後で記憶喪失装置が発動し、地球人は「うる星やつら」の記憶を全て忘れてしまう・・・。
『仰げば尊し 我が師の恩・・・』式も終わりに近づき、卒業生の顔には涙も見られる。そんな中、諸星あたるは同級生とは違う喪失感に浸っていた。彼の高校生活の
記憶は、大切な一部分がすっぽりと抜け落ちているのだ。いつの頃からだろう、皆からあたるは変わったと言われてきた。その理由が何なのか、失った記憶が何なのか。
答えが見つからぬまま、友引高校の三年間が終わろうとしていた。『・・・今こそ別れめ いざさらば』
 :
四月を迎え、あたるは大学生になった。子供のころは特別に星が好きだった訳ではない。それなのになぜ天文学を志す気になったのか、彼自身にもその理由は説明でき
ない。天の川の横たわる向こうに、自分の探す何かがある。そんなことを考えながら、あたるは次の授業の教室へ向かっていた。
「あのぉ、すみません。312教室ってどこですか」見知らぬ娘が声をかけてきた。
「それなら、ぼくもその教室に行くところだから」あたるが応じると、彼女は「あたしって方向音痴なんですよね」と笑い、キョロキョロしながらついてくる。
数歩すすんだところで、「あイタ!!」と彼女が急にかがみ込んだ。
「どうかしました?」
「高いヒールに慣れてないから」どうやら、なにかの弾みでパンプスが片方脱げたらしい。
「お願い、ちょっとつかまらせて」彼女はあたるの手を頼りに、脱げた靴を履き直す。彼女の手のひらが妙に熱をおびている。その熱が伝わったのか、あたるの心臓が
アップテンポな調子に変わってくる。
「どうも、ありがとう」
立ち上がった彼女が礼を言った。あらためて見ると、とても可愛らしい顔立ちをしている。あたるは返事をするのも忘れて、彼女の顔に魅入ってしまった。
二人は教室に着くと、ごく自然に隣り合わせの席に座ることになった。あたるは、胸の鼓動を悟られぬようにしながら、大事な話題を切り出した。
「ところで、まだ聞いてなかったけど。君、名前は?」
彼女は、一瞬恥じらうように視線を落とすと、晴れやかな笑顔でこう答えた。
「私の名前は、組野。組野おと子」
 :
あたるが組野おと子と心を通わせ、彼女がその真実の姿を見せる日は、そう遠い未来のことではない。

(無題) 引用
No.238-4 - 2011/11/28 (月) 21:49:11 - 梨沙 ID:x7BCFoIg
コリエル様
「親父のいちばん長い日」を拝見しました。

竜之介のウェディングドレス姿を、書いて下さって有難うございました。
しかも、色打掛や赤のカクテルドレスまで!
赤のドレスは竜之介のイメージですよね。
忘れがちですが、竜之介は美少女なのです。
ちゃんと美女設定にして下さって大満足です。

そしてこれはまさに、時が流れていくタイプのお話しではありませんか。
感動〜〜〜〜!です。
嬉しくて胸がジーンとしました。

それから最後に、海神像から親父が出て来て、
ちゃんとギャグも忘れないとは、素晴らしい〜〜です!←笑ってしまいました。
竜之介を渚と幸せにして下さって、有難うございました!!

「あなたの中のハッピーエンド」と言う事で、私のハッピ―エンドを考えてみました。
女の子の格好した少年と、男の子の格好をした少女。
コインの表と裏みたいな渚と竜之介が、結婚して幸せに暮らす事が、私の中のハッピーエンドです。
まさに、今回のコリエル様のお話しですね。

ネタの一つなのですが、
結婚後、2人は些細な事でケンカをして、仲直りします。
渚が、
「あたし竜之介さまと結婚して、ホントに幸せっ!」
と言った後の、竜之介の女性としての気持ちを詩ってみました。

なあ渚。
おれも幸せだよ。

結婚式の日に誓った言葉
 良い時も  悪い時も
 富める時も 貧しき時も
 病める時も 健やかなる時も
 死が二人を別つまで
 愛し続ける事を誓います

その瞬間まで、おれは精一杯愛するよ。
渚おれの全て―


竜之介は知らなかった。
もしも、渚の肉体が何らかの理由で滅びたら、あのウニの涙で何度でも蘇ろうとしている事を。
そして竜之介が先に亡くなってしまった場合は、元々死んでいた渚が後を追ってくる気でいる事を。

親父のいちばん長い日 引用
No.238-3 - 2011/11/26 (土) 13:01:38 - コリエル ID:WkRNYQHk
「竜之介。まだ、親父殿から連絡はないのか」サクラの問いかけに、竜之介は悲しげに首を振る。
「まったく。世話の焼ける御仁じゃのう。時間も押しておるというに・・・」サクラが今日何度目かのため息を漏らす。
竜之介は椅子に腰掛けたまま、床の一点を見据えている。こんなにも小さかったかと思う程、憔悴した肩が痛々しい。渚が、そっとその肩に手をおいた。
「竜之介様。お客様をお待たせするわけにはいかないわ。とにかく、式を始めましょう。お義父さま、きっと、いらしてくれるわよ」

「それでは、ただ今から潮渡渚・藤波竜之介両名の結婚式ならびに披露宴を始めます。まずは新郎新婦のご入場です。皆様、盛大な拍手でお迎え下さい」
司会者の開会宣言で、会場の入り口にスポットライトがあたる。その光の中に、媒酌人の尾津乃つばめ・サクラ夫妻に伴われた渚・竜之介の両名が現れる。
渚は白のタキシード。長く伸ばした髪が不似合いだが、馬子にも衣装で逞しく立派な若者に見える。
竜之介は純白のウエディングドレス。今まで、そんな姿を決して見せなかっただけに、出席者から驚きと感嘆の声があがる。
海で育った二人のために、式場には海中をイメージした部屋が選ばれていた。壁には海神像を中心に女神や人魚の彫刻があしらわれている。だが、竜之介の美しさは、
その女神たちもかくや、と思われる程に輝きに満ち溢れている。
拍手と冷やかしの声のなか、二人はバージンロードをおごそかに進み、客席の前にしつらえられたひな壇に収まって、晴れの舞台が始まった。
媒酌人による新郎新婦の紹介、二人による誓いの言葉、指輪の交換、と式は滞りなく進んでいく。竜之介もようやく笑顔の作り方を思い出したようだ。
結婚式は披露宴へと移り、お色直しで、渚は袴姿、竜之介は緋色の色打掛で現れた。会場がもう一度歓声に包まれる。
乾杯、来賓祝辞、ケーキ入刀とあって、再びお色直し。渚は渋い銀色のフロックコート、竜之介は赤のカクテルドレス。二人によるキャンドルサービスが始まる。
ラムとあたるの子供たちから、新郎新婦への花束プレゼント。その子たちに返す竜之介の笑みに、憂いの色が含まれていることに、渚だけが気づいていた。
その憂いの源はなんだろうか。竜之介が視線を送るその先には、肉親のために用意された椅子が主の到着をむなしく待ち続けている。
式はクライマックスに近づく。竜之介の親父はまだ姿を見せない。本来なら親族への花束贈呈の手筈だが、司会の機転で新郎新婦からへの謝辞に差し替えられた。
渚がゲストへの礼を述べる。お姉言葉ながらも心のこもった挨拶が出席者の心を動かした。
だが、竜之介はもう顔を上げていることが出来なかった。竜之介自身、自分がこんな気持ちになるとは思っていなかった。けれど、胸のうちから湧き上がった熱い
ものが、幾つものしずくとなって床を濡らす。
「竜之介様。竜之介様も何かご挨拶しないと・・・」渚が小声で促した。それが酷な要求であることを、渚は充分に分かっている。
渚はゲストに詫びを言うために顔を上げた。と、そのとき渚の瞳がある物を捉えた。渚はそれがなに物であるか確かめると、竜之介の耳元で二言三言囁いた。
竜之介は弾かれたように顔を上げ、会場の一点に目を向ける。竜之介の顔に輝きが戻る。手で目頭を拭おうとする竜之介をサクラが慌てて押しとどめ、ハンカチで
丁寧に涙を吸い取った。竜之介は晴れやかな笑顔になって、マイクの前に立つ。
「俺は、みんなも知ってるように、女に生まれて男のように育てられた。今日は、こんな綺麗な服を着られて嬉しいけど、何だか自分じゃねえみてえでこっ恥ずかしい。
それも、男みたいな性格のせいだと思う。だから、俺をこんな風にした親父を恨んだ事もあった。殴り合いの喧嘩をした事もあった」
竜之介が遠い目にかわる。
「だけど・・・、いま考えると、俺がこんな立派に育ったのも・・・、ここで、こうして結婚式を上げられたのも・・・。みんな、親父がいたからだと思う・・・。
親父!聞いてるか! 二度は言わねえ、今日まで、育ててくれて、ありがとうよ!」竜之介の叫びが会場にこだました。
「性格は男でも、俺はやっぱり女だ、いつか子供を産むときが来る。俺は自分のかあちゃんの事を知らねえ。だけど、自分に子供が生まれたら、きっと立派な
かあちゃんになってみせる。だから、みんな。俺と渚、それから生まれて来る子供と、これからも仲良くしてやってくれ。今日は、結婚式に来てくれて、ありがとう」
拍手が沸き起こり、竜之介と渚は祝福の歓声に包まれる。人々の心を爽やかな感動で満たし、二人の結婚式はつつがなくお開きとなった。

宴のあと。式場の従業員が、慌ただしく後片付けをしている。
「今日のご夫婦は随分変わった組み合わせでしたね。旦那の方は、お姉言葉だし、奥さんの方は凄い綺麗なのに、男口調で・・・」
「ああ。お前、友引町出身じゃなかったっけな。あの二人は町内じゃ有名なんだ。竜之介さんは、友引町で一二を争う美人で、そのうえ女性ファンも多い。竜之介さん
の結婚が決まってガッガリした女のひとも相当いるんじゃないか」
「へー」うわさ話をしながら、手早く作業を続ける従業員たち。
その耳に、怪しげな声が聞こえてきた。「うう・・・うう・・・」押し殺したような低音で、何をいっているか分からない。泣いている様にも聞こえる。
「なっ、何でしょうかね。この声」「お前にも聞こえるのか。何だか嫌だな」「この部屋から聞こえてきますよね」「よっ、止せよ。気味がわるい」
「うう・・・うう・・・」むせび泣くような声は、途切れ途切れになりながら、何かを訴える様に繰り返す。
「おい。今日はこの辺にして、早く帰ろうぜ・・・」「そうですね。何だか、寒気がしてきた・・・」
人影が絶えて真っ暗になった部屋。冷たい空気が闇を支配した。その闇を凍えさせるように、苦しげな泣き声はまだ続いている。どうやら、声の出所は壁にしつらえた
海神の彫刻らしい。ボロボロボロ。海神像の顔から石膏の破片がはがれ落ちた。その下から、青黒い別な顔が現れ、苦しい声を絞り出す。
「うう・・・うう・・・動け・・・ない・・・。た・・・す・・・け・・・」
浜茶屋の親父が、塗り込められた海神像から救出されたのは、翌朝になってからの事である。

しあわせの羽音 引用
No.238-2 - 2011/10/23 (日) 22:12:58 - コリエル ID:d6Qo0ViY
ボーイ ミーツ ガールの鬼ごっこ最終日、もはや、あたるの体力は限界に達していた。
「ダーリンのバカ!!本当にうちのことを忘れてもいいっちゃ!?」
ラムが悲痛な叫びを発しても、あたるは声を出す事さえおぼつかない。血のように赤い夕日が、無情にも運命の地平線へと傾いていく。
その夕日の中に小さな点が現れた。その点は瞬く間に無数の斑点となって広がっていく。赤、碧、白、黄、紫、おびただしい数のまだら模様が近づいてくる。鳥か?
否、それは数万を超える蝶の大群だった。虹色に煌めく翅が集まって出来た雲は、彼我の距離を苦もなく縮めラムの周りに殺到した。
「キャーッ」蟲に纏わり付かれラムはバランスを崩して地上へ落下した。「ラム・・・」動けないはずのあたるが、渾身の力でラムの元へ這い進む。
そのとき、蝶の塊がまばゆい光を発し始めた。辺りが香しい薫りに包まれる。やがて、光条の中からひと際おおきな蝶が姿を現した。
「お久しゅうございます。私です。イモです。パパとママが諍いをしていると聞いて、妖精界からやって参りました。どうか、私に免じて争いを収めて下さい」
「イモちゃん!!」ラムとあたるはイモの出現に驚いて顔を見合わせた。
「パパ、ママ。お二人とも今は意地の張り合いをしていますが、これまでに育んで来た愛は決して変わることはありません。どうか、愛の絆を信じて下さいませ。
私が、美しい蝶になると信じてくだすったように」
それが妖精の超能力(ちから)なのか、あるいはイモの言葉が二人の心を動かしたのか。ラムとあたるの胸に、絆を深めあった日々がよみがえっていく。
「ラム」「ダーリン」
暖かな思い出が、二人の凍えた感情を優しく溶かしていった。ラムとあたるは、お互いに指先を求めあい、頬のぬくもりを確かめ合った。
「ゴール・・・だっちゃ」ラムがあたるの手を自らのツノへと導き、二人はかたく抱き合った。幾筋もの涙が二人の頬を濡らしていく。
パタリ。
背後で何かが落ちる音がした。振りかえったラムとあたるが見たものは、地上に横たわるイモの弱々しい姿だった。
「仲直りしてくだすって、嬉しく思います。でも、遠い妖精界からやって来て、もう動けない・・・みたい。パパ、ママ。いつまでも・・・仲良くしてください」
消え入るような囁きを残し、イモはその可憐な羽根を閉ざそうとしている。
「イモちゃーん。しっかりしろー」
「イモちゃーん。うちら仲直りしたっちゃー。お願いだから目を開けて欲しいっちゃー」
ラムとあたるの慟哭が辺りにこだました。集まってきた友引高校の仲間たちに嗚咽の輪が広がっていく。
そんな彼らの思いが天に届いたのか、イモの唇がかすかな動きを取り戻す。
「パパ、ママ。最後に・・・わがままを言わせて・・・」
二人はイモの願いを聞き逃すまいと、その口元に顔を寄せた。
「ハ・・・ハ・・・」イモの息づかいが途切れがちになる。
「何だっちゃ?何をして欲しいっちゃ?」ラムの問いかけに、イモはその切なる望みを口にした「ハ・・・ハ・・・ハラへった」
空腹で動けなかったイモちゃんが、闇宇宙のキノコをたんまり食べて元気になり、妖精界へ帰っていったのは言うまでもない。

あなたの中のハッピーエンド 引用
No.238-1 - 2011/10/23 (日) 22:10:21 - コリエル ID:d6Qo0ViY
伝言板No.160「こんな「うる星」はいやだ」に投稿していました「悲惨な最終回シリーズ」(No.160-172〜233,227)から
ハッピーエンドで終わる話をスピンオフさせて、別トピックとしました。
原作の最終回を否定する意図はありません。
うる星やつらが、原作とは違うかたちでハッピーエンドを迎えたら・・・。そんな物語を考えて書き込んで下さい。
投稿によって東日本大震災の被災者を勇気づけるなどと、思い上がった考えは毛頭ありません。
しかし、震災を体験した身として、こちらの伝言板を見た方が、少しでも日本の再生・復興を想起していただけたらと思います。

ハッピーエンド限定でお願いします。対象はラムとあたる、しのぶと因幡くん、竜之介と渚など、制限はありません。
ただし、原作と掛け離れた組み合わせはご遠慮願います。あたるとしのぶ、面堂とレイがBL、などは駄目です。
抜け忍のかえでと真吾、コタツねこと炬燵、など意味不明なのも止めましょう。
読んで暗い気分になる作品、よく考えると誰かが不幸な作品もご遠慮下さい。
あたると望ちゃんが天国で結ばれる、ラムが記憶を消して過去に戻り地球人として生まれ変わったのがしのぶ、などは止しましょう。

例)
完結編の最後で記憶喪失装置が発動してしまい、全てを忘れたあたるがラムのツノに目を落とし
「このツノに俺の過去、現在、そして未来に繋がる謎が秘められている」と一念発起。
ツノをはじめ数々の痕跡を調べあげてラムに関する記憶を思い出し、鬼星であたるを待ち続けるラムと再会を果たす。

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  11. 必ず「うる星やつら伝言板」についてをお読みください。