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アニメオリジナルについて
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No. 57-19 (2012/03/18 18:44:18)
Name :コリエル
Title:BDへの険しい道
BD-RMLさん、バカルディさん、こんにちは。おやぶんさんは、はじめまして。みなさまの投稿でトピックが活気づき、嬉しい限りです。
尚、私は 放送の順番に沿う形で投稿していくつもりです。ですから、「春遠からじ・・・」や「「異次元空間・・・」についても、いずれ書く事になりますので、
そのときは宜しく御願いします。

さて、前回
>次はどんなオリジナル作品が見られるか、期待を込めて放送を待つようになったのです。
と書きました。しかし、その思いは見事に裏切られることになりました。

「みじめ!愛とさすらいの母!?」
 家事に追われる日々のあたるの母。バーゲンセールの混乱で気絶した彼女が目を覚ますと、そこ数十年後の未来だった。だが、それは夢で再び目を覚ますと・・・。
何が現(うつつ)で何が夢なのか、荒廃した町で続く争い、謎の少女の正体は・・・。

「恐怖!トロロが攻めてくる!!」
山中のホテルで一泊することになった、ラム、あたる、面堂、しのぶ。他の3人に激辛料理を嫌がられたラムは山芋を摺おろす事を頼まれる。しかし、手にした山芋は
忽然と消え失せる。その夜、4人は突然大量のトロロの群れに襲われることに・・・。

「みじめ・・・」の方は、未だに何を表現したかったのか分かりません。ラムとあたるは完全に端役になっていますし、あたるの母の体験や行動に深い意図があるよう
にも思えません。何か哲学的な啓示を狙ったのかもしれませんが、あたるの母が主役ではそれを突き詰める気持ちも起きません。
「そして・・・」が良い出来だったので調子に乗ったのか、前衛的過ぎてとても難解な作品になってしまいました。
「恐怖!・・・」の方は、脱出の解決策が示されないまま終わります。SFホラー「アウターリミッツ(1963-1965)」や「遊星からの物体X(1982)」など、バッドエンド
な作品の影響を受けたように思えますが、単に模倣したかっただけのように感じます。救いの感じられない尻切れトンボで後味の悪い作品です。
これらの作品の放送時にどのような評判だったか知りませんが、オリジナル作品に期待していた私はがっかりしました。
しかし、これらの作品に対する反動・反省もあってか、このあと良作のオリジナル作品が続く事になります。それらについては稿を改めて書く事にします。

ところで、「みじめ・・・」は、その内容からBDの元になったアニメと言われています。確かに、繰り返される夢、荒廃した町、謎の少女と共通点は多くあります。
「みじめ・・・」制作の時点で、押井監督の中にBDの構想があったのかどうかは分かりません。本人に聞いてみたい物です。
hk さんの書かれた、「決死の・・・」にもBDに関係しそうなシーンがあります。アシュラ湯にたどり着く前の亜空間のシーンや謎の少女などがそうです。
ですが、BDを傑作たらしめてるのは、哲学的メッセージや斬新な映像表現ではないと思います。やはり、最後の最後でラムとあたるの心のふれ合いを描いているから
心に響くのだと思います。そういう意味で、「みじめ・・・」「トロロ・・・」は、実験映像に過ぎなかったのかなと感じます。

No. 57-18 (2012/03/17 15:50:53)
Name :バカルディ
Title:(無題)
「春遠からじ 寂しがり屋の妖精物語」
私もこれ大好きです。
ラムと過ごした日々の記憶という山崎期のテーマが活かされてたと思います。最終回としても成り立ったエピソードだったんじゃないでしょうか。
これを哲学的前衛的に再構成したのがラム・ザ・フォーエヴァーなのかもしれません。

No. 57-17 (2012/03/14 03:45:44)
Name :おやぶん
Title:完全なアニメオリジナルなら
「春遠からじ 寂しがり屋の妖精物語」
これ結構好きです。日常生活の一コマの中でのエピソードといった感じかな。
しのぶとラムちゃんの体育館での会話とか、教室の掃除の場面とか普通の高校生活が、ある意味新鮮でした。
ただラスト間近のあたるがちょっとな…というのはあります。ラストそのものはいいんですけど。

「異次元空間 ダーリンはどこだっちゃ」
じつは原作ベースではないアニメオリジナルではこの話が一番好きです。
最後のパラレルワールドでのエピソードは本当にあたるのことが好きなんだなと感じられます。
メガネや面堂たちもいい活躍してるしオリジナルではベストといいて良いのではないでしょうか。

No. 57-16 (2012/03/10 21:18:09)
Name :BD-RML
Title:(無題)
>あたるのラムに対する真の思いが垣間見えるシーン。これがあるために、実に印象深い作品になっています。

この意見に激しく同意です。
私もこのストーリーは大好きです。
普段はラムに冷たいあたるですが、いざという時にはラムのために
全思考と全行動力を使えるあたるは、今や絶滅危惧種ともいえる
硬派なヤツですよね!

「うる星で心に残ったセリフや好きなセリフ:No.74-132」には
当ストーリーを入れさせて頂いてます。

No. 57-15 (2012/03/10 18:35:38)
Name :コリエル
Title:うる星アニメの印象を変えた作品
「しのぶのシンデレラストーリー」30分1話方式での最初のアニメオリジナルです。
大財閥小早川家の当主が亡くなり相続人は4人。そのうちの一人の青年が何者かに命を狙われ、三宅しのぶの家に逃げ込んで来る。しのぶは青年を匿い、そして・・・。

ストーリー展開に応じたスペンス調の演出、謎解きもあり、逆転劇ありで、以前のアニメオリジナル「あゝ個人教授」に比べると、視聴者を話しに引き込む説得力が
あるように思えます。アニメオリジナルにはあまり期待していなかったのですが、「おやこれは・・・」と思い直す切っ掛けとなった作品です。

「そして誰もいなくなったっちゃ!?」
ラムとあたるたち一行(ラム、あたる、しのぶ、面堂、サクラ、錯乱坊、温泉マーク、メガネ、チビ、カクガリ、パーマ)が離れ小島の洋館に招待される。
しかし、招待されたのは10名。夕食どきに「誰がコマドリを殺したか」のオルゴールが流れ、冷蔵庫の食料を盗み食いした錯乱坊が翌朝に密室で毒殺される。
その後、ラム親衛隊の四人が犠牲になり、連絡手段も断たれた上に更なる犠牲者が・・・。だれが犯人か? ラムやあたるは果たして生き残れるのか?

サスペンス調のストーリー展開は「しのぶのシンデレラストーリー」と同じですが、最後のどんでん返しとうる星やつら的なオチが秀逸です。忘れてならないのは、
あたるのラムに対する真の思いが垣間見えるシーン。これがあるために、実に印象深い作品になっています。アニメオリジナルではベストの出来ではないでしょうか。
放送終了直前のBEST10発表で2位にランキングされています。
それまでは原作とアニメを比較する見方をしていて、アニメに対して否定的な見解を持っていました。
しかし、「そして・・・」を見たことで私のうる星アニメへの印象は随分好転します。
アニメうる星やつらならではの良さが分かったような気がします。
そして、それからは、次はどんなオリジナル作品が見られるか、期待を込めて放送を待つようになったのです。

No. 57-14 (2012/03/10 00:57:32)
Name :hk
Title:オリジナル
コリエルさんどーもです。

決死の亜空間アルバイト
木戸くぐった後の世界好き。理髪店のカーテンが揺れてるシーン、音楽(尺八みたいな?)好きだねー

ラストのとおりゃんせは何だろう。
行きは良い、帰りは怖いあたりだろーか

No. 57-13 (2012/03/05 23:42:35)
Name :コリエル
Title:「はっぴいバースデーマイダーリン」について
hk さん、はじめまして。コリエルです。

「はっぴいバースデーマイダーリン」は「惑わじのバレンタイン!!(コミックス12巻6話)」がベースですね。
バレンタインをあたるの誕生日に置き換えて、オリジナルの脚色を加えた訳ですが・・・。ラムもあたるもあんなに深刻にならないような気がします。
「おい、バースデープレゼントもらってやるからよこせ」
「今日、ダーリンの誕生日だったのけ? うち、知らなかったっちゃ」
「ガーン!・・・うう! この悲しみを癒せるのは、お前しかいない。しのぶー」で、あたるは机の下に埋没・・・。
そして、その夜。今度はラムの作った超巨大バースデーケーキが降って来て、あたるはケーキの下敷きに・・・。
てな感じの方が馴染めます。
ベースがギャグ調だったのをラブストーリー風にアレンジしたため、無理矢理感が目立ってしまったように感じます。
ギャグならギャグ、ラブストーリーならラブストーリーの方向に発展させてやれば良かったのにと思います。

>「堂々完成これがラムちゃんの青春映画」って人気ないんかな。
こちらについては、いずれ別の機会に書いてみたいと思います。

No. 57-12 (2012/03/05 15:41:37)
Name :hk
Title:マイノリティ?
堂々完成これがラムちゃんの青春映画」って人気ないんかな。好きなんだけど笑
あと「はっぴいバースデーマイダーリン」て、あたるが自己陶酔してるのが嫌だな。「なんて誕生日だ」とか。俺が小学生のときに思ったセリフ‥
ラムとあたるがすれ違いながら会話してるシーンは良いと思ったけど、
ラムも学校休むほどかなぁ。
最後もあんま納得できんし、この回は機微が分からない笑

No. 57-11 (2012/03/04 17:31:02)
Name :コリエル
Title:二つのアニメオリジナル
「あゝ個人教授(第31話)」は、対応する原作が無いという意味で、真の意味で最初のアニメオリジナルと呼べるものです。
内容は、2年4組の破天荒ぶりをどうにかしようと、校長(おなじみの校長とは別デザインの顔)がプロの教師:栗林先生を呼び寄せます。(って、他の先生はプロ
じゃないの?)。この栗林先生、教壇でタバコを吸う依怙贔屓するなど教師にあるまじき態度。その上ラムに一目惚れして、それをあたるたちに利用され・・・。
はっきり言って、あんまり面白くないです。
この時期は、まだ30分で2話放送する方式でした。後半の「戦りつの参観日(第32話)」にも栗林先生は登場するのですが、「あゝ個人教授」とストーリー上の繋がり
はありません。30分2話方式では原作に追いついてしまうので、オリジナル部分を増やして30分1話方式に移行するための試行錯誤だったのかもしれません。
とにかく、この段階ではまだ、後に出て来るアニメオリジナルの突き抜けたような面白さは醸成されていません。

「さよならの季節(第31話)」。こちらは、「あたるの引退(コミックス7巻3話)」はベースにしています。ベースにはしているのですが、アニメオリジナルといえる
ほどの脚色が加えられている。
あたるが「(学級委員長から)身を引く」といったのを、メガネが「ラムとの関係を解消する」と勘違い。たまたま、それを聞いたしのぶは、ラムが面堂とつき合う
ことになると玉の輿のチャンスがなくなる、という理由で他校の女生徒を巻き込みあたるの引退発言を撤回させようとする。こうして、あたるを引退させたいメガネと
引退させたくない女生徒たちの果てしなくも無益な戦いが勃発する。といった内容です。
これが、とても面白い。声優の千葉繁の演技力もありますが、アニメオリジナルのメガネというキャラが実によく動いていて、原作にはないアニメならではのハチャ
メチャ感が実によく伝わってきます。私としてはベストテンに入れたい位の傑作です。

これに引き続く形で、真の意味のアニメオリジナルの傑作が現れてくるのですが、それはまた別の機会に。

No. 57-10 (2012/02/26 16:57:03)
Name :コリエル
Title:「ときめきの聖夜」は「君まてども・・・」か?
>アニメオリジナルの話や原作とはかなり違った印象を受ける作品から集めようと思っています。
>そこでみなさまにそれらの作品の内容について教えてくれないでしょうか。
トピ主さんの意向は、DVDを集める際に原作と違うアニメを選びたいという内容でした。その結果が、どうなったのかは分かりせんが、これから何回かに分けて
アニメオリジナルについて投稿したいと思います。

というわけで、最初は「ときめきの聖夜(第19/29話)」。
初っぱなからアニメオリジナルではないではないか、と言われそうですが、それは内容をお読み頂ければ分かります。
「ときめきの聖夜」はご存知のように原作の「君まてども・・・(1980年19号)」をベースにしています。1981年12月23日の放送で、間近に迫ったクリスマス
をイメージした綺麗な作品に仕上がっていて、放送終了直前のBEST10発表でも4位にランキングしています。
アニメではシリーズ構成の関係から、原作とは違った経緯でストーリーが展開します。
原作では、モテすぎる面堂終太郎を見返すために、コウスケたちがあたる宛の偽ラブレターを作ったのが発端です。しかし、アニメの方ではこの時期まだ面堂は登場
していません。そのため、メガネたちが偽ラブレターを用意した理由は、ラムをないがしろにするあたるを懲らしめるため。あわよくばメガネたちがあたるに代わって
ラムの恋人になるためということになっています。
また、組野おと子が来なかった理由も、原作では、食べ過ぎで腹をこわしたのが原因ですが、アニメの方ではおと子役の娘をラムが電撃で撃退しています。

さて、ここまでの違いはあまり本質に影響を与えないのですが、ここからはちょっと違います。
No.127-19で書きましたが、原作「君まてども・・・」はその1週前に連載された「ツノる思いが地獄をまねく(コミックス3巻8話)」とペアになって重要な意味を
なしていると考えています。
「あたるは「ツノる思い」の回で地球人に化けたラムが美人であることを既に知っている」
「しかるに「君まてども・・・」のラストで「ラムってこんなにかわいかったのか」と、初めてその事に気づいた独白をしている。だから、この『かわいい』はラムの
 容姿に対して向けられたものではない」
∴あたるが好きになったのはラムの外見の美しさではなく内面の美しさである。
アニメの方では、「ツノる思い」の回に相当するエピソードは存在しません。そうなると、あたるは「ときめきの聖夜」で初めてラムの外見の美しさに気がついて
ラムを好きになったとも解釈できるわけで、あたるの中のラムの立ち位置が原作とアニメでは随分と違ってしまいます。

もう一点。それは、ラムがおと子の身代わりになる事を決心するシーン。
原作では「ダーリンかわいそう・・・」といってラムが涙を流し、カットが切り替わります。
一方、アニメでは「でも、うちはダーリンが好きなんだっちゃ。ダーリンを馬鹿にするとうちが許さないっちゃ」といってラムが画面から消えてゆく。
この二つは一見、同じに思えるのですが微妙に違う。
原作のラムは、フィクションの組野おと子に騙され、皆にバカにされるあたるを想像し、それを自分の悲しみとして涙を流します。
アニメのラムは、自分の正義感からメガネたちの陰謀を阻止する行動にでたようにも思えます。
ラムがあたるを好きになったのは、第一話の鬼ごっこであたるが「結婚結婚」と言い続けたのを、ラムが自分への求婚と誤解したのが発端です。
第一話以降、ラムはあたるを好きだと言い続け、自分たちた夫婦であることを主張しつづけるのですが、それは如何にも記号的なものでしかありません。
記号的な意味でなく、ラムが本当にあたるを好いている事が分かるのは、「君まてども・・・」の回からです。(詳しくはNo.141-158 をお読みください)

私は原作「君まてども・・・」で、あたるのラムに対する気持ち、ラムのあたるに対する気持ちがそれまでとは違ったものに劇的に遷移していると考えています。
と、同時にうる星やつらがそれまでのギャグ漫画からラブストーリーへと転換している。
そういう意味において「ときめきの聖夜」は原作「君まてども・・・」をアニメ化したとは言い難く、出来としては良いのですが、私としてはアニメオリジナル作品
なのだと考えています。

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