うる星やつら―アナザーワールド― エピソード5 (Page 2)
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 「まぁ、向こうにラムが居ようが居まいが関係有るまい。俺達の世界はこっちなんだからな」と言った。そんなあたるの言葉にラムは
 (ありがとうダーリン!ウチ、不安が無くなったっちゃ)と思った。その時しのぶがサクラに
 「先生に、今友引町で起きてる事は説明したんですか?」と聞くとサクラは
 「いや、まだ説明しておらんのだ」と言った。そしてラムの方を向くと
 「のうラム、今一度あの機械で確認してはくれんか?わたしには、どうしても良い方向に向いてるとは思えんのだが……」と言った。するとラムは
 「分かったっちゃ」と言うと、ブラの中からS.T.Dを取り出すと器用に操作してメガネの形にした。あたるは、ブラからS.T.Dを取り出したラムに
 「本当にお前のブラの中はどうなっておるのじゃ」と呆れた様に言うと、ラムは
 「そんなに気になるなら、見てみるっちゃ?」と悪戯っぽく笑った。するとあたるは、あたふたしながら
 「な、なんちゅうはしたない事を!いいから、さっさと調べろ」と言った。ラムはニコニコ笑いながら
 「分かったちゃ」と言うとS.T.Dを覗き、がく然とした。S.T.Dを覗いたまま固まってるラムに、面堂が
 「ラムさん、どうしましたか?」と声をかけると、ラムはゆっくりS.T.Dを外し
 「歪みが大きくなってるっちゃ……」と言った。それを聞いたあたるは
 「なに?」と言うと、ラムの手からS.T.Dを奪い取ると覗いて
 「ほ、本当だ……前より随分でかくなってる……」と言い、S.T.Dを外すとラムに
 「おいラム!どう言う事だ!お前、歪みを小さくする機械を設置したから大丈夫って言ったよな?」と言った。ラムは、あたるに言われて
 「確かにちゃんと機械を設置したっちゃ!」と言うと、ハッと何かに気づいた様子で、またブラに手を入れて今度は何かリモコンの様な物を取りだし、ボタンを押した。すると、ラムが設置した機械のステルスモードが解除され、3台の機械が姿を現した。ラムは、すぐにその3台を確認すると電柱に設置した機械だけ、ずれて全然違う方向に電磁パルスを照射していたのを発見した。それを見てラムは
 「これだっちゃ……この機械が何かの拍子にずれてしまった為に、歪みが小さくならなかったっちゃ」と言うと、機械を元の位置に戻したが
 「ここまで歪みが大きくなってると、もうこの機械で歪みを小さくするのは無理だっちゃ」と言って、肩を落とした。そんなラムにあたるは
 「なに!じゃぁ、どうするんだ!」と言ってラムの肩を掴んだ。しかしラムは
 「……ごめん……分からないっちゃ」と言って、目を逸らした。その時突然パーマが
 「おい!!」と声を上げた。そのパーマの声にみんな一斉にパーマの方を見た。するとパーマは
 「し、し、しのぶが……消えた……」とやっと言葉を絞り出した。それを聞いた一同はパーマの言う通り、しのぶが居ない事に気づくとメガネが
 「おい、パーマ!どう言う事か説明しろ!」と言ってパーマに詰め寄った。するとパーマは
 「さっきまで、しのぶは俺の前に居たんだが、あたるがラムちゃんに話しかけたあたりで突然消えたんだ……」と言うと面堂が
 「消えた?何をバカな!人が突然消えるなんて事有ってたまるか」と言ったがパーマは
 「いや、間違いない……俺の目の前で消えたんだ!」と言った。それを聞いていたラムが
 「いや、パーマさんの言ってる事……あり得るっちゃ」と言うとあたるは
 「どう言う事だ?分かる様に説明しろ」と言った。するとラムは
 「多分、しのぶは向こうの世界に引き込まれたっちゃ……」と言うとサクラが
 「引き込まれたとは?」とラムに聞き、ラムは
 「この前も説明した、この歪みを通るもう1つの要因。それが何か分からないけど、きっとそのせいで歪みの近くに居たしのぶが、たまたま引き込まれたんだと思うっちゃ」と説明した。それを聞いたあたるは
 「と言う事は、向こうの世界にしのぶが2人居ると言う事か?」と言うと、ラムは
 「多分そう言う事になると思うっちゃ」と言い、更に
 「みんな歪みから離れた方がいいっちゃ」と言うとあたるは
 「じゃぁ、しのぶはどうするんだ?」とラムに聞いたが、ラムは
 「今は、要因もはっきりしない以上、打つ手が無いっちゃ」と言うとサクラが
 「これ以上事態を悪くしない為にも、ラムの言う通りこの場所を離れた方が賢明だと……」と話してる途中で突然、みんなの目の前から消えた。それを見た一同は、突然の出来事に言葉も無く、体も金縛りにあった様に全く動かなかった。最初に言葉を発したのはラムで

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