うる星やつら―アナザーワールド― エピソード7 (Page 2)
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「今日は平日だろ?この世界の俺はどうせ学校だし、街で会う事なんてありゃせんわい」と言って、更に
「それに考えてもみろ、この世界にラムは存在せんのだ、俺が女の子にチョッカイ出してもラムに電撃を喰らわされる心配は無い!俺は何の心配も無く、女の子に声をかけられる。そう、誰にも邪魔されずにガールハントが出来るのじゃ!こんなチャンス、2度と訪れんかも知れんのだぞ!絶対に逃してたまるか!」と言った。そんなあたるを見て面堂は
「こんな時に貴様は!」と言ったが、あたるは
「アホ!こんな時だからこそじゃ」と言って、部屋を出て行った。それを見て面堂はサクラに
「サクラ先生、諸星をこのまま行かせていいんですか?」と問いかけるとサクラは
「うむ……確かに諸星が言っていた様に、この世界のお主らは学校に行ってるはずだから、街まで出てしまえばもう一人に出くわす可能性は少ないだろうな」と言った。しかし、しのぶは
「でも、可能性は0じゃないですよね?もう一人の自分と対峙したらどうなるか分からないんでしょ?だったら、引き止めるべきですよ」と言って、あたるの後を追ったが、あたるは既にサクラの家から出て行った後だった。
あたるは、街に出ると手当たり次第に女性に声をかけて回った。断られても、断られても、全くめげる事もなく。そして、23人目にあたるは
「かーのじょ。お茶しなぁい?」と声をかけると、相手の女性は
「おごりなら、付き合ってもいいわよ」と言った。あたるは、すかさず
「おごる、おごる、何でもおごったゃう」と言うと、女性と近くの喫茶店に入った。喫茶店の中で、女性と話していてもあたるの頭の中にはラムの姿がちらついた。あたるは
(何でラムの事ばかり頭に浮かぶんだ!せっかく可愛いおねぇちゃんと楽しくお茶してるのに……)と思うと、グラスに入っているコーラをストローで、カラカラとかき回した。そして、ストローを回してる手を止めると
(楽しくお茶?……こんな可愛いおねぇちゃんと一緒に居るのに、全然楽しくない……何故だ?)と思い、フッと面堂の言った事を思い出した。
『恐らく、向こうの世界には、ラムさんは存在しない……』
あたるは、本当にこちらの世界にラムが存在しないのか確認しなくては気が済まなくなり、テーブルの向かいに座っている女性に
「ごめん、俺、急用思い出して」と言うと、立ち上がった。すると女性は
「え?何?」と訳が分からない様子だったが、あたるは
「俺、帰るから君はゆっくりしてって」と、言うとサッと伝票を取り会計を済ませると、忙しく喫茶店を出て行った。残された女性は
「な、何なのよーー!」と叫んだ。
あたるは、急いで自宅に向かった。家に着くと、あたるは勢い良く玄関を開けて中に入った。玄関では、ちょうどあたるの母が掃除をしていて、いきなり入って来たあたるに驚き
「あ、あたる!どうしたの?そんなに慌てて、って学校はどうしたの?」と叫んだが、あたるは質問には答えず、階段を駆け上がって行ってしまった。あたるは自分の部屋に入ると、押し入れを開けた。しかし、押し入れの中には布団が入ってるだけで、ラムの痕跡1つ無かった。あたるは部屋中をくまなく調べたが、やはりラムの居た痕跡は何一つ見つからなかった。あたるは急いで下に降りると、掃除をしている母に
「かあさん」と声をかけた。するとあたるの母は
「あたる、お前、学校どうしたの!」と言ったが、あたるは母の質問には答えず
「あのさぁ、地球の運命を賭けた鬼ごっこの事なんだけどさぁ」と聞くと、あたるの母は
「え?地球の運命?鬼ごっこ?」と訳が分からない様子だった。あたるは、そんな母に
「ほら、宇宙人が地球侵略に来て鬼ごっこで勝負をつけようって」と言うと、あたるの母は
「は?宇宙人?地球侵略?あたる、あなたどこかに頭ぶつけたんじゃないの?」と言うと、あたるの頭を確認し始めた。あたるは
「いや、何でもない、もういいよ」と言うと、家を出て行った。
家を出たあたるは、仕方なくサクラの家に戻る事にした。あたるは帰る途中で
(この世界では、そもそも鬼ごっこが無かったのか……それじゃぁ、ラムが居るはずがない。面堂の言うとおりに、この世界にはラムは居ないのか)と思った。その頃学校では、温泉マークが体育用具室に隠れていた。もちろん、あたる達同様にこちらの世界に飛ばされた温泉マークである。温泉マークは、こちらの世界に飛ばされてから、こちらの世界の自分を見て只ならぬ雰囲気を感じてずっと隠れていたのだ。今日も隠れながら様子を見ていたのだが、突然用具室のドアが開き
「先生!こんな所で何やってるんですか」と声がして、温泉マークが振り返ると、そこには花輪先生が立って温泉マークを見ていた。温泉マークは
「え?あ、は、花輪先生!何でこんな所に?」と言うと、花輪は
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