「ザット・クレイジー・サマー」最終話 (Page 1)
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〔ザット・クレイジー・サマー〕 最終話
面堂「いいがかりだ!」
あたる「そのとおりだ!決着はついている!なぜ写真判定をせにゃならんのか!」
メガネ「そんなセリフは、これを見てからいってもらおう!」
〔写真:面堂の前に『あたるの父』がゴールテープを切るところが激写されている〕
あたる「お、おやじぃ?……」
面堂「な、なんで貴様の親がこのレースに参加しとるんだ!」
あたる「」
すべては終わった。
あた父「かあさ〜ん!やったやった!向こう一年我が家はローンから解放される!今週一週間は豪勢に朝・昼・晩スキヤキといこう!」
あた母「よかったわね!今すぐスーパーに行ってくるわ!ビールも箱で用意しましょうか、あなた?」
あた父「頼む、母さん!今度の週末は欲しかったネックレスと指輪、それになんだってだって買ってあげるからね〜!」
あた母「…なんです、人んちの玄関で突っ立って」
錯乱坊「ほう、きょうはスキヤキとな…」
あた母「出ていってください!今すぐ、即刻、煙のように!!」
…夕日が赤々と空を染めていく
夏のたそがれどき
ちょうど具合の良い雰囲気…
失意の
あたる「何が失意の…だ!」
…どう見てもしょんぼりしているのだが…まあ、いい。…とにかくあたるは家路に就いていた…
あたる「…」
(…いつものことではないか、まったくあいつときたら)
「ダーリン」
あたる「ラム!!」
いつになくラムに近づこうとするが
ひょい
いつもなら喜びの電撃でも食らわせそうなものだが、違った
ラム「うやむやにしても無駄だっちゃ。まだ話は解決してないっちゃよ」
あたる「説明したじゃないか」
ラム「…たとえちょっとの時間のことでもうちには耐えがたいっちゃ!!」
あたる「…」
ラム「どーしてあんなことしたっちゃ?」
あたる「…」
あたる「あんなことってえと?」
ラム「くぅーっ、この期に及んでまだしらばっくれるのけ?呆れてものがいえないっちゃ。よっぽどもう一回電撃が…」
あたる「バカ、やめろ…冗談に決まっているじゃないか、だから電撃だけは…」
ラム「……ダーリンは電撃でうちと一緒にいるのけ?」
あたる「…へ?…」
ラム「この際だから言わせてもらうっちゃけど、ダーリンは、ダーリンは、ダーリンは、どーしてうちを愛してくれないっちゃーー!」
デートがしたければこんなことしなくたってうちが嫌というほどしてあげるのに…
愛が欲しければいつだってあったかい愛をうちがたくさんたくさんあげるのに…
どーしてダーリンのことを愛しているうちより、きっと好かれもしない、しのぶやサクラに夢中になるっちゃ?
どーして?どーして?どーして?…ああ、もう理解不能だっちゃ!」
あたる「…」
ここが閑静な住宅地だということもすっかり忘れ去ってしまっている二人。
ラムははばかることなく泣いている。
あたる「…逆に聞くが」
ラム「なんだっちゃ?今度あんなふざけた質問するなら、うち、今度こそテンちゃんつれて星に帰るっちゃよ
今度はもう、お見合いだったりパスポート更新だったりでもないっちゃ!」
あたる「…仮に面堂やレイと取引が成立したとして、お前あいつらとデートするのか?」
ラム「そんなの聞かなくても決まりきってるっちゃ!」
あたる「するのか、せんのか?」
ラム「もう、さっきから何なんだっちゃ?ダーリン以外とはたとえどんなに誘われてもデートしたりしないっちゃ!」
あたる「…仮に俺がサクラ・しのぶとのデート券を使ったとして、お前放っておくか?」
ラム「さっきからダーリン何を言ってるっちゃ!理解不能だっちゃ!」
あたる「いいから、どうなんだ?」
ラム「だから、決まりきってるっちゃ!そんなデートうちがぶち壊しにするっちゃ!」
あたる「そういうと思った」
ラム「ふざけるのもいい加減にするっちゃ!!ダーリン、うちと一体どれぐらい一緒にいると思ってるっちゃ?わかっているなら…」
あたる「……まだいろいろ言わせる気か?」
ラム「?」
あたる「…俺があの面堂やレイと真面目に取引すると思うか?」
ラム「ダーリン…」
あたる「…俺は、俺は…
デート券をもらったら即、そんな取引のことなどしらばっくれてさっさとデートしに行く!!」
ビビビビビビビ!!
あたる「あいててて…ラム、不意打ちはないだろうっ!」
ラム「もう、ほんっとうにダーリンには呆れるっちゃ。そこは、『ラムのことは離さない!』とかじゃないのけ?
まったく呆れるっちゃ、本当に呆れてものがいえないっちゃ」
あたる「お前、呆れた割には俺とべらべらしゃべっているようだが」
ラム「!!そ、それは…」
あたる「別に怒っとるわけではない。」
ラム「…」
ラムは抱きついた。
ラム「…・ありがとうっちゃ、ダーリン。うち、うれしいっちゃ。」
あたる「いいから帰るぞ。もうすっかり暗くなっちまった」
ラム「さあ〜て、今日はうちが腕によりをかけてダーリンに…」
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