うる星やつら チェンジ・ザ・ライフ 第6章 変化 (Page 2)
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 「そう、俺の部屋だ」と言った。そしてあたるは
 「もし過去のラムに不測の事態が起きて、あの木の根元に隠せなかったら、お前ならどうする?」とラムに聞くと、ラムは
 「うちなら……UFOに持って帰るっちゃね」と言った。それを聞いたあたるは思わずコケた。そして立ち上がりながら
 「なんだよ、おれの部屋に隠さないのかよ」と言い、更に
 「まぁ、お前らしいって言えば、お前らしいか」と言った。するとラムは
 「でも、ダーリンが一緒だったら分からないっちゃよ」と言って笑った。それを聞いたあたるは
 「状況によるって事か…」そう言うと、ラムの手をとり
 「とりあえず家に行ってみよう」と言い駅の方に歩き出した。しかしラムは急に立ち止まり
 「ダメなんだっちゃ…うち、この町から出られないんだっちゃよ」と言った。それを聞いてあたるは
 「何でだ?ここで会った時もそうだったが、この町に何か有るのか?」とラムに問いただすと、ラムは
 「…このブレスレットだっちゃ…このブレスレットが」と言うと、ブレスレットを無理矢理外そうとした。しかし、そんな簡単に外れる訳は無くラムの手首は真っ赤になっていた。それを見てあたるは
 「もういい!やめろ!」と言うとラムの手を止めた。そして
 「そのブレスレットが有る限り、この町を出られないんだな」と言って、真っ赤になったラムの手を握りしめた。あたるは、心底ラムの腕に着いているブレスレットが、そしてそれを着けた連中が憎かった。
 そんな時、ラムは俯きながら
 「ごめんねダーリン…」と言ったが、あたるはそんなラムを元気付けようと
 「おいラム、お前らしくないぞ?お前は…」と言うとラムは顔を上げた。そして、あたるは続けて
 「いつも笑って、いつでも前向きで…」と言った。すると、さっきまで落ち込んでいたラムの顔には笑顔が戻り、あたるは更に
 「バカみたいに能天気で…」と言うと、笑顔になったラムの顔は一転険しくなり、次にあたるが
 「短気で…」と言うと、ラムは再び俯き、しかし今度は拳を握りしめ、肩を震わせる。しかしあたるは更に
 「おっちょこちょいで、嫉妬深い……」とそこまで言った時、ラムは怒りの表情で
 「言いたい事は、それだけだっちゃ?」と言ってあたるを睨みつけた。それを見たあたるは、慌てて
 「あ、いや、ち、違うんだ…」と言ったが、ラムは
 「何が違うっちゃ!電撃が使えなくても、これは使えるっちゃ!」と言うと、両手を見せた。そこには鋭い爪がキラリと光り、次の瞬間
 「ダーリン!覚悟するっちゃ!!」と言う声と共に、あたるの顔にラムの爪が食い込み、まるで猫にでも引っかかれた様な傷痕を残した。更にラムは、どこからか星形の奇妙な物が乗った皿を取り出し
 「さぁ、これを食べてうちに詫びるっちゃ!」と言った。
 それを見たあたるの顔は恐怖に歪んだ。それは以前ラムがあたるに作った手料理に酷似していたのだ。あたるは逃げようと、もがいたがラムの力は予想以上に強く逃げられずに、あたるの口にはあえなくラムの料理がねじ込まれた。次の瞬間あたるは上空高く飛び上がり、やがて落ちて来て地面に激突した。あたるの唇は無残にも腫れ上がり、まるでくちばしの様になっていた。
 あたるは
 「ほひはへふ、ほへはふひひはへっへへはほひはへへひふ(とりあえず、俺は家に帰って部屋を調べてみる)」と言うと、更に
 「ほはへは、ほほへほほはひふひへひほ(お前は、ここでおとなしくしてろ)」と言い、駅に向かって歩き方出した。そんなあたるの後ろ姿を見てラムは
 (ダーリン、あんな事言ったけど、本当はうちを元気付ける為だったっちゃね)と思うと、心が暖まる思いだった。
 一方、改札をくぐったあたるは
 (くそ!ラムのヤツあんな物まで食わせやがって。しかし、つい本音が出ちまった、今度から気を付けんとな)と思い、電車に乗り込んだ。
 やがてあたるは、友引駅に着くと回りは見向きもせずに一目散に家に急いだ。その訳は、早く部屋を確かめたいだけの理由ではなく、あの睡魔がいつ襲って来るか分からないからである。とにかく家に帰ってからなら睡魔が襲って来ても安心だからだ。
 だが、あたるが家まで30m程の所に差し掛かった時、ついに恐れていた事が起きた。睡魔が襲って来たのだ。あたるは
 「く、くそ!こんな所で寝てたまるか!」と言うと、必死で眠気を抑えて歩き出した。しかし家まで残り10m位の所で、あたるは遂に立っている事も出来ない程になってしまった。しかしあたるは諦めず
 「お、俺は、這ってでも行く!」と言うと、ズリズリと這って進みだした。その光景は、まるでホラー映画のワンシーンの様に見える。そんな芋虫の様に這っているあたるの所に1人の人物が歩いて来た。芋虫の様なあたるを見たその人物は、見た瞬間は驚いたが、あたるの顔を覗き込むと
 「え?あたるくん?」と言った。そう、その人物はしのぶだったのだ。そんなしのぶにあたるは

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