若社長VSヒラ社員 (Page 1)
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あたる「こ〜なったらアレしかないな。覚悟しろよ。ケガしても知らんからな。」
コースケ「そ〜だな。アレだな。決闘だな。そっちこそ覚悟しろよ。」
2人見詰め合って不敵に笑いあっている。面堂のほうは何がおかしくて笑っているのか、さっぱりわからない。
ロビー内で決闘なんかしないでほしいな〜と内心どこか他人事のように思っていた。
終太郎(会社ロビーで、いつのまに決闘するなんていう事になったんだ?決闘の余波でロビーが壊れると後片付けで
また竜之介さんが怒るな…でも神聖な決闘に口をはさむ訳にもいかんしな…)
この時点で面堂はある方法…自分が知っている唯一の方法での決闘を2人が行うものだと思っていた。
それにこんなに、マジメに2人が争っているのを最近見たことがなく、本気で戦ったらどちらが勝つのかと思っていたし、
自分に実害がなければ、それでもいいと思っていたので止める気も無かったのである。
あたる「いくぞコースケ!!手加減はしないからな!!」
コースケ「そっちこそ、今のうちに謝れ。泣かすぞ!!」
パーマ「あいつら何やってんだ?」
メガネ「愛と勇気と飯をかけての決闘だろ?あいつら飯を賭けの対象にするとは何事だ。
飯は人類にとって絶対必要かつ神聖なるものなのだ…それをあいつらは…(以下略)」
チビ「別に、今決めなくても時間的に早いから、先にカラオケに行くんだろ?」
カクガリ「俺は、今決めてもいいぜ、腹はいつでもレッツゴーだ。」
ラムやしのぶは無責任に、あたるとコースケを応援している。
竜之介「ま〜とりあえず、がんばれ!」
会社ロビーに集合していた者達一同は、2人いったいどんな技を繰り出すのか、内心ものすごく期待した。
コースケ、あたる同時に叫ぶ!!「いくぞ!!最初はグー、ジャンケンポン!!」
………………………………………………………………………………………………………………………………………核爆!!!
余りのことに吹っ飛ぶ一同。吹っ飛ぶロビー。期待していた分だけ、失望も大きかった。
メガネ「なんじゃああ、そりゃあああぁぁぁぁぁ!!!!」
パーマ「ふざけんなよおおおぉぉ!!!!!!」
ロビーに失望と怒りの絶叫が響く。
あたる「期待してたのは、お前らの勝手だろうが?」
コースケ「チクチョー負けた。おごらせようとしたのに、俺の金づるが!!」
力んで叫ぶコースケ。それとは対照に勝ち誇るあたる。
あたる「フッ。かるいぜ、この俺様に勝とうなんて10年早い。」
コースケ「今度は勝つぞ、ファイト〜オー!!!」
そこへあきれたように見ていた若社長が会話に参加する。
終太郎「フン。バカバカしい。リンゴを頭の上に乗せてお互い大砲で撃ち合うのかと思っとったのに、何のことはない。
たかがジャンケンじゃないか?」
あたる「ほ〜、お前ジャンケン知っとったのか?」
終太郎「バカにするな、ジャンケンくらい知ってるぞ。」
あたる「そうか。でもリンゴを乗せて大砲で撃ち合うなんて、そんな決闘考えるのはお前だけじゃ。アホ。
とりあえず、ブイ。やったね。大勝利!!!」
そしてあたるは、高らかにVサインをして勝利宣言をした。
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あたる「いいな、コースケ居酒屋で。」
コースケ「俺も男だ。真剣勝負に負けた以上、異存はない。」負けたのはコースケだが、何故か偉そうにふんぞり返っている。
終太郎「真剣勝負ってジャンケンのくせに。」すかさず面堂がツッコミを入れる。
ラム「ダーリンもう食べにいくっちゃ?」
しのぶ「時間的に少し早くない?」
あたる「とりあえずカラオケにでも行こうぜ。」
そこで一同は先にカラオケをすることとなった。
終太郎(…またか…)
はっきり言って終太郎はカラオケが好きではなかった。あんなに騒がしいところは嫌いだったのである。
それにラムさん、しのぶさん自身の歌を聞くのはいいが、一体誰の歌を歌っているのか、さっぱりわからなかったのである。
もともと終太郎はTVを余り見なかった。
見るのは政治経済番組か、自然動物番組が主で、番組の間でのCMを見ても
わずかなフレーズでは特に興味を持たなかったのである。
だからいつも、歌わずに盛り上げる方を担当していた。
カラオケ屋に集団で入る。
何回か来たことがあるし、来たときはいつも集団なので店員も慣れたものですぐ一番大きな部屋に案内してくれた。
それでも10人も入るとちょっと狭いかなという感じだ。
すぐにカラオケのリモコンの取り合いとなり、しのぶは店内電話で飲み物を注文する。
ラムはすでに盛り上げようのアイテムの鈴を鳴らしている。
メガネ「俺は同期の桜だ…(※1)」
パーマ「俺は宇宙戦艦ヤマト!!(※2)」
コースケ「メガネ…毎度の事ながらマニアックすぎるぞ…」
チビ&カクガリ「俺たちはB’zを歌うぜ。」
あたる「B’zっていう顔かよ!」
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