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「ラム ザ フォーエバー」について
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No. 6-189 (2009/08/03 18:56:41)
Name :マリベ
Title:エンディングで解った気がした
あくまで私感です。(既に同様レスがありましたら失礼。)

フォーエバーって付くくらいだから、これで終わりだと当時は思いました。
そして映画のエンディングを迎えた時、何となくメッセージを理解した気がしました。

鬼姫伝説自体はいつものドタバタに導く為の種。
鬼というところにラムをかけて、鬼姫伝説をモチーフにした事はすなわちラムがうる星やつらに登場した場面を再現していて、
、そしてあたるが走るという事はうる星やつらのストーリーを再現、というか、改めて想い起こし記憶をなぞってみようという確認。
ひたすら走る事は、うる星やつらが長年愛されてきた流れを示し、
最終的に町の記憶という存在はうる星やつら、そしてそれを盛り上げファン達全て、うる星やつらの世界全てであり、
うる星やつらに対する記憶、想いを皆の心に刻んできたけれども、
これからうる星やつらが終わる事によって、皆の心に更に深く刻んでいくものが無くなる。
刻まれたものでさえも、日々の生活によって徐々に埋まって行くだろう・昔の事だとして薄れて行くだろう。
でもうる星やつらに携わったスタッフ達は、うる星やつらが愛されていたという答が貰えただけで嬉しいし、
また、ファンの人達もうる星やつらにのめり込んだ、という記憶だけでも、これから先の人生を楽しく生きていけるはずだよ。

私はそう言われてる気がしました。

しかし実際は、終わって切なかったし、今でもOVAでもいいから再興しないかな、なんて願って止まないんですがね。

No. 6-188 (2008/03/05 17:29:16)
Name :エクレール
Title:テーマは意識
今回はうる星4をギリシア神話の女神アストレアの話と対比し、解いてみました。
 脚本家は「意識」というあまりにも高度なテーマをオカルティックで詩的な象徴として最後まで表現しきった為に、最も難解で意味不明な作品にしてしまいました。
 戦争をして凍りついた夢を破壊し、元の世界に帰ろうとする設定は極限状態にまで自分を追い込み目覚めようとする住人のもので、意味はありません。これはギャグ的爆発シーンが多いうる星特有の悪意なき表現手段でしかないでしょう。
 

 意識と行動と青春、見返りを求めない無償の愛情。その一瞬一瞬の時に本当に生き全てを捧げる必死の熱愛。それによってのみ支えられた黄金の時代。
 人生の神話化というか、そういった人生哲学の追求がうる星4に込められていたのではないでしょうか。
 私は、映画シリーズ中最も高度な内容の社会性の強い良質な作品だと評価しています。
 2に次ぐか、あるいはそれ以上でしょうか。
「眠ってはいけない。目覚めたままでいなさい」とは、イエス・キリストの言葉ですが。


@ 天上から降臨した鬼姫の意識の高さと強さは、内面と外的世界に対  する意識レベルと対話能力の低い住民の悪意を封印し、平和な黄金  時代をもたらした。

A 鬼姫という女神の役を司る天女は、二面性のある役を演じるキャラ  クターとして描かれている。
  人生の精神的な生と死を司る二面性だ。白骨化した鬼姫はまさにそ  の死を意味する。

B 狸として暮らす住民とは、「化ける」を意味する比喩で、村人の意  識レベルの次元を指す。

C 宇宙樹的な太郎桜は、住民と天人と村と地球が調和的な意識の元に  一つに繋がる時代の、想い出の象徴。太郎桜を切り倒すということ  は、それを絶つという行為の象徴で、結果として鬼姫から怨みまれ  住人は復讐される。

D 友引町に目覚めたものは、住人の悪意の象徴ではなかっただろう   か。それは覚醒時の意識の夢ではなく、睡眠時の無意識的な夢をた  だ冷たい氷として具現化するだけのものでしかない。
  親しまれるうる星のキャラを使って悪意を演じさせると、本来のギ  ャグ&ラブコメのうる星ではなくなってしまうし、作品はあまりに  も悲惨で暗くなる。
  脚本家はそこでバランスをとるため、意識レベルが極端に低下した  住人の悪意を、友引町に目覚めた全体的でオカルティックな力とし  て表現した。 
  部分的な具体的表現としては、より現実的な描写となり、夜の街で  の脇役による暴飲暴食の笑いのシーン、路地での暴力事件の発生と  パトカーのサイレンの音。これは魑魅魍魎みたいなものです。

E ラムの友引町を愛し想う意識は、住民の中では誰よりも強く高い。
  そんなラムでさえ、意識が極度に低下し始めた住人の解き放つ悪意  の力、空間を媒介に広がるその邪悪な波動の力には敵わなかった。  短所としては感受性が強いナイトヘッドみたいな状態です。
  あたるはそれと知らず太郎桜を切り倒し、封印されていた住人の悪  意は解き放たれる。続くは住民たちの意識レベルの低下と、無意識  の情動反応としてのカルマ。
 
F 住民たちは、調和的に繋がっていた平和な時代の友引町の記憶と共  に、それを最も支えていた地母的人格に当たる女神としてのラムの  ことも忘れはじめる。
  かつてそんなに意識が高くて強い天人がいたということを。

G 黄金時代と青春の記憶は、住人たちの本来の無垢な童心と共に眠り  につく。
  湖底とラムの夢の中が、その避難所になっている。町の記憶と称す  る胎児が「君たち」と呼んでいることに注意。


 ラストシーンはラムが帰ってきた時、それぞれが想い出を大切にしながら、新しく黄金の時代を造って生きていくことを決めた瞬間でしょうね。

No. 6-187 (2007/06/16 17:04:22)
Name :エクレールっ
Title:四季の異変
劇中の四季の異変。

現実のこの時代に当てはめてみたら、温暖化現象や寒冷化現象を彷彿とさせますね。これは環境に対する住人の意識レベルの低下とコミュニケーション能力の低下が原因かと。
湖や川の生態系を破壊する原因を作ったのも、ある種の外来魚を放流した人間だし。
本来の自然環境が住人から忘れ去られようとしているみたいで。


エンディングの音楽や歌詞を聴くと、たしかに、せつなく感傷的になります。

No. 6-186 (2007/06/16 16:22:23)
Name :エクレールっ
Title:伝説などに真実の痕跡はあるのでしょうか
この作品は特に思想的、哲学的、文学的過ぎたのかも知れませんね。

うる星の面白さは天空から飛来した異星人たちや、日本の神話や民間伝承と伝説などをちりばめている所にもある。懐かしさと共にある日本の文化らしさというか。
各地の神話では地母や月の女神は二面性のあるキャラクターとなっている。
劇中の鬼姫伝説は、そういった二面性の象徴だったのかもしれません。
あの桜は世界樹なのでしょうか。
鳥居についての説はいろいろ有りますが、そこを通ることは地球を母体とする胎内回帰(源泉)か、または人生と世界の新生を意味するのでしょうか。
いずれも心身を浄化する意味も有るみたいです。
私は、劇中であたるが月に背を向けて走る姿に感動し、何度も泣いたことが有ります。
本来に戻る、また新しい世界(友引町)を回復するというか、作り出していくというか、そんな感じがしました。

本来の自然現象を別として、現実というものが、住民の各個人の意識レベルが各社会の状態に直接的にせよ間接的にせよ影響を与えているものだとするなら、このドラマのテーマもそういう問題提起だったのかもしれないと思える。
各個人の意識レベルが低下すると、全体がマイナスになって冷えていく。
ドラマ内ではそれを唯一食い止めているのが、あたるに対する見捨てられないラムの深い愛情なのかもしれない。
厳しく考えるなら、見捨てないことが真実の愛情かどうかは別問題だろうけど。

ラムは二面性の有るキャラクター。真実の愛とは正反対の嫉妬の鬼。あたるがどんなレベルまで落ち込んでも決して見捨てられない深い愛情。
意識レベルが低下した嫉妬の鬼の部分がコメディーとして成立する為の仕掛けみたいで、見捨てられない深い愛情というのが意識レベルの高い部分的な役割になっている。
マイナスの部分がギャグ化し、プラスの部分がシリアス化している。
嫉妬の鬼は凄まじく破壊的であるけれども、うる星というドラマでは喜劇に転じる。
シリアスだったら読者は絶対耐えられないでしょう。
シェークスピアの作品に迫れるかな。

No. 6-185 (2007/06/15 17:42:37)
Name :エクレールっ
Title:・・・難しく考えすぎじゃない?
睡眠時の無意識の夢、現実と覚醒時の意識の夢、理想と希望。
自然と共に人間が作り出していく世界と現実、人間の発明は、現実に覚醒している時の意識の夢、その理想や希望から作られた。

ということで、比喩としての解き放たれた悪霊を封印されていた大衆の「邪心」と解釈するとどうでしょうか。調和しない情熱を見失った邪悪な夢と欲望、そしてそれは無意識的なもので、その望みが、住人たちにとっての現実の負の部分を作っているとか。

新しい違う現実に目覚めたいということで、氷結した友引町を戦争して破壊しようとしたのでしょうか。
まるで、幼児が自分で組み立てた積み木を自ら壊すかのように。

No. 6-184 (2007/06/15 17:22:01)
Name :エクレールっ
Title:・・・難しく考えすぎじゃない?
確かに、元の世界に戻すために戦争するシーンは必要だったかなー?と疑問です。
あれは、住人達が一種の目覚めを求めて自虐的に行った行為のようでした。
現実への目覚め?。
ただ、あの表現が、冷えた世界の夢を望んだ?自己との闘いを意味するものだったのか・・・。

ラムは天空から降り立った新しい地球の地母みたいな役だったのでしょうか。
世界のバランスを保つ役割としての地母?。
氷結する冷たい世界は、エンデのネバーエンディングストーリを思い出します。解き放たれた悪霊という表現は、情熱を見失った後に降り積もる灰の中から生まれた、破壊をもたらす虚無みたい。
つまり、「世界が冷えていくような不安定で調和の無い夢を作り出すことで、調和していた本来の世界を破壊する」ということなのでしょうか。



消化不良な作品でもありますね。何が言いたいのか分からない。
しかし、私はこの作品でも泣きました。

No. 6-183 (2007/02/24 12:40:29)
Name :四万十川
Title:「俺は・・・走る!」に集約された第二の完結篇
うる星ファンにおいて、勢力を二分する劇場版作品「ラム・ザ・フォーエバー」について、私の意見を述べさせてもらいます!
この作品は周知の通り、非常に分かりにくいです。まとめきれなかった感がありますね。しかし裏を返せば、それだけ味も深く、頭にこびりついて離れない不可解さも感じさせてくれます。
簡潔に言えば、活性化した友引町と、切られた事によって起き上がった町の記憶(太郎桜)が相まってラムを友引町から排除しようとし、ラムの能力、町民の記憶の抹消・・・と仕向けたものだ。
ラム親衛隊の面々が他の女子に憧れるのも、しのぶの夢も、また面堂の夢も、行き着くところは「消えかけているあの人(ラム)を留めたい」だろう。
だから面堂はこの友引町を破壊するため、同様の軍事力を持つ水乃小路家に戦争を仕掛けたのであろう。
ここまできたら、うる星やつらの本来の主人公「諸星あたる」を語らぬわけにはいかない。彼はこの映画、あまり出番がない・・・。だがその分、後半においてこの映画の意味を彷彿させてくれるセリフを言う。
「俺は・・・走る!」
うる星ファンの殆どが、このあたるの決断は、ラムとの出会いのきっかけとなった「鬼ごっこ」をすることでラムが戻ってくると信じた故のことと思いでないでしょうか?もちろん私もその一人です。
しかし「鬼ごっこ」は最後、完結篇にもするのですが・・・原作の「ボーイ・ミーツ・ガール」が連載されたのは約一年後。監督のやまざきかずお氏が高橋先生にうる星の終わり方を少し聞いたのでは?オリジナルアニメが原作の最終話と似る可能性を考えると、まずないだろうし・・・。
でもタイトルの様に、第二の完結篇を思わせてくれた作品だった。
作画の土器手氏の言葉にあらわすことが出来ないまでの綺麗な絵コンテ、主題歌の「メランコリーの軌跡」共に、文句なし。
何回見ても飽きない名作です!


文章がちぐはぐですみません(−−)最近見ていないので、説明不足はお見逃しを・・・
長々ありがとうございました!

No. 6-182 (2007/01/30 00:10:35)
Name :おじさん
Title:トラウマ
 公開当時は本当に終わりだと思って、一日中映画館にいて、何度も見ていました。
 だから、作品の善し悪しは別として、あれからこの作品は見ていないし、漫画の最終回を映画化した次作も見ていません。
 ふと、この掲示板にたどり着いて、20年続くトラウマを思い出しました。
 見終わったときは本当に死のうと、5年ぐらい続いたうる星やつらの祭が終わって、もういいと、思っていました。
 だから、善し悪しは関係なくて、辛さだけが思い出される作品です。
あの歌の歌詞も寂しいですよね。なんか愛があれば死んでもいいような。。。

No. 6-181 (2006/11/01 14:31:10)
Name :バト
Title:素晴らしい
最初見終わったあとは、「う〜ん」とうなってしまいました。
ですが、皆さんの感想や自分でこの映画の奥深さを考えることで今では素晴らしい作品だと思っています。
ですが見終わったあと切ない気持ちになるのは私だけでしょうか?

No. 6-180 (2006/04/02 10:17:55)
Name :諸星メガネ
Title:作画とEDは最高
初めまして、今年高校生になるうる星好きです。

今日初めて見ましたが、皆さんのおっしゃるとおり難解な作品ですね。
でもそこがこの作品の魅力だと思いますね。
いろいろな視点からいろいろな解釈が出来る・・・、
不思議な世界観を強く感じることが出来ると思います。
※僕は本ネタである、太郎桜や織姫伝説は詳しく知りませんが・・・。

作画監督が土器手氏だけあって絵はとても綺麗ですね^^
最後のEDテーマ曲【メランコリーの軌跡】は最高です!
『過去・記憶』などというテーマと凄く合っていると思います。

この歌を聞いて感動しました!

5段階評価  ★★★  です。

※肯定派・否定派といるみたいですが、僕は肯定派です。
 一回では読み取ることの出来ない奥深さが好きです^^

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