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アニメオリジナルについて
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No. 57-29 (2012/06/10 19:14:59)
Name :コリエル
Title:原作回帰 まとめ
TVアニメオリジナルでありながら、原作のイメージが強い作品を幾つか紹介してきました。
「弁天&竜之介明日に向って走れ!」
「ランちゃんパニック友引町に明日はない」
「就職大願望!帰ってきた抜け忍かえで!!」

この他にも、原作にTVオリジナルな部分を加えて放送された作品が沢山あります。
「友引高校サバイバル!生き残るのは誰だ!」
「退屈シンドローム!友引町はいずこへ!?」
「海が好き〜っ!悲願の浜茶屋繁盛記!?」
「星に願いを!あたる一家は欲望パニック」
など、多数。
これらも、脱線の度合いは違いますが、全体としては原作に近いイメージになっていると思います。
そのことは、良く言えばアニメ「うる星やつら」が熟(こな)れて来た、悪く言えば冒険をしなくなったと言えなくもありません。

前にも書きましたが、押井監督が降板してからのうる星やつらは、大人しくなってしまった。そんな印象が強いです。
それが良い事か悪い事なのか。ひとによっては後期の方が好きという方も居られるでしょうから、私には何とも言えません。

No. 57-28 (2012/06/03 10:40:02)
Name :コリエル
Title:原作回帰 その3
「就職大願望!帰ってきた抜け忍かえで!!」
ハンバーガーショップのアルバイトをやつでのために追われた抜忍のかえでは、空腹のために行き倒れになってしまう。たまたま、通りかかった面堂に助けられた
かえで。面堂は彼女を私設ボディーガードに迎えようとする。しかし、了子の提案で、かえでは採用試験を受ける事に。

忍者気質の時代錯誤的な感覚で、自分の願望のためにちゃっかり他人を犠牲にする抜忍かえで。私はわりと好きでした。
原作では連作の「くノ一、奈良を走る」「くノ一、京に潜む」「くノ一は永遠に」に登場しただけで、消えてしまいます。
連載ではその直後にランが登場していますので、ランとキャラクター造形が被ると判断されたのかもしれません。もう少し活躍させても良かったのにと思います。
そんな思いがスタッフにもあったのか、アニメでの復活となりました。でも、話しの中に登場するのは、これっきりです。残念。

No. 57-27 (2012/05/19 17:48:58)
Name :コリエル
Title:原作回帰 その2
「ランちゃんパニック友引町に明日はない」
ランがレイへのプレゼントのために超新星の欠片を買い、ラムに見せに行く。しかし、いつの間にか欠片は無くなっていた。途中でランがコタツネコと衝突したときに、
落としていたのだ。それに気がつかないランは、欠片を盗んだのはラムだと疑って責める。一方、超新星の欠片は放置すると夕方には大爆発する危険なものだった。

「ラムちゃんがいっぱい!」と似たようなパターンです。ランが自分のしくじりをラムのせいにして、友引町がパニックに陥る話しです。原作に出て来たかもと思える
ほど、原作の雰囲気をよく表しています。

No. 57-26 (2012/05/06 14:00:40)
Name :コリエル
Title:原作回帰 その
「弁天&竜之介明日に向って走れ!」
ある朝、暴走族(死語か?)のバイクに轢かれそうになった子猫と幼女を助けた竜之介。その後、友引高校に遊びに来た弁天と意気投合。帰り道、二人で歩いていると、
今朝の幼女が子猫のお礼を言いにやってきた。ひょんな事か子猫が逃げ出し、弁天と竜之介は子猫を探し始める。ところが、バイクを勝手に借用したために、暴走族と
追いかけっこに・・・。

弁天と竜之介の活躍と友情を描いた作品です。オチらしいオチが無いのが残念ですが、良く纏まっていると思います。原作にでも出て来そうなストーリー展開です。

No. 57-25 (2012/04/30 18:50:06)
Name :コリエル
Title:時よ止まれ、汝は美しい!
「異次元空間ダーリンはどこだっちゃ!? 」
No.57-17でおやぶんさんが書かれていますが、私も好きな作品です。放送終了直前のBEST10発表で7位にランキングされています。
満開の桜の下であたると腕を組んで歩くラム。だが、ラムは時空に歪みを感じ、不安をおぼえていた。ラムの忠告を無視してあたるが桜の枝を折ると、桜吹雪で
辺りが見えなくなる。花びらと共にあたるは消え、竜之介の焼きそば屋で再会したあたるの様子がおかしい。面堂、しのぶ、そしてラム親衛隊も・・・。
そこは、最初の鬼ごっこであたるが負けた世界。ラムはパラレルワールドに迷い込んでいたのだ。

前回、書きました通り、この回からチーフディレクターが交代しています。そのため絵柄が一新され、ラムの顔立ちも変わってしまいました。また、時空が歪んだ
理由が判然としなかったり、ラムがパラレルワールドを行き来する手段が曖昧だったりと、「異次元空間・・・」は完成度が高いとは思っていません。
ですが、私にとって特別な思い入れのシーンがあります。
それは、この回のラスト近く、優しいあたるのいる世界に迷い込んだラムが、目の前に居るのが自分のあたるではないと気づいて首を振るシーン。
私はこのシーンを見るたびに、鳥肌が立つような感覚を覚えます。しかし、それは決して不快なものではなく、感動の波といった感覚です。

ところで、これと同じ感触を受ける作品がもう一つあります。それは「天空の城ラピュタ」。シーンはクライマックスでパズーとシータが「バルス」の呪文を
唱えるシーンです。こちらも、この衝撃の出所が長い間わからずにいたのですが、あるとき突如として理解できました。それはラピュタ人(びと)の心です。
自分たちの存在を否定してでも守らなくてはならない物がある。ラピュタ人はその事を知っていて、破滅の呪文であるバルスを用意したのです。
何という気高い覚悟でしょう、何という悲しい決意でしょうか。そのラピュタ人の切ない心が、バルスの呪文を聞くたびの私の心を揺さぶるのです。
これが、「異次元空間・・・」で私が感じた衝撃の正体でした。
優しいあたるのいる世界はラムにとって願ってもない理想の世界。幸せな未来のある世界です。けれど、ラムには自分の幸福の未来を否定してでも守らなくては
ならない物がある。それを悟ったときのラムの切ない心が、私の心を振るわせるのです。
このラストは私にとって、うる星アニメ全ての中で一番心に残っているシーンです。

No. 57-24 (2012/04/21 13:26:22)
Name :コリエル
Title:押井印うる星アニメの最終回
「スクランブル! ラムを奪回せよ!!」
あたるの浮気心に怒って家を飛び出したラムが行方不明に。UFOが故障して面堂邸内に墜落し、ラムは記憶を失っていたのだ。ラムが面堂邸にいるとの噂が校内に
広がり、あたるはラムを返せと面堂に要求するが、面堂は応じないようとはしない。ラム奪還のために面堂邸に集まるラム親衛隊の面々。そこには、諸星あたるの
姿があった。

「死闘!あたるVS面堂軍団!!」
面堂邸正門の警備室を襲ったあたるたちは、戦車とミニコプターを奪い二手に分かれる。ミニコプターが向かった先の洋館で、あたるはラムを目撃する。しかし、
すぐにミニコピターは撃墜される。ラムは機上の人物が自分の良く知っている人であるような気がしていた。

「スクランブル・・・」と「「死闘!・・・」は1984年3月21日、28日の2週に渡って放送された連続ものです。
スペクタクルあり、ギャグありの良く出来た作品だと思います。放送終了直前のBEST10発表で3位にランキングされています。
記憶を無くしたラムに残るあたるへの思い。ラムを取り返すのに命を賭けるあたる。映画作品にも劣らない二人のラブストーリーを描いていて好感が持てます。
この回を最終回にしても良いくらいの感動作だと思います。
実際のところ、この作品を最後にチーフディレクターの押井守氏が降板していますので、「押井印うる星やつらの最終回」と言えなくもありません。先走りに
なりますが、押井監督がCDを降板したあたりから、うる星やつらアニメがつまらなく感じるようになりました。何となく元気が無い、そんな印象になっていった
のです。
「みじめ!愛とさすらいの母!?」などは論外ですが、押井印うる星やつらには原作のイメージをぶち壊した上で、その上をいく面白さ、ハチャメチャなバイタリティー
がありました。押井以後のうる星アニメからは、その勢いが失せていったように思います。
この事は、押井監督自身にも言えます。私も押井監督のことをずっと見続けたわけではないですが、BD以降の押井作品が名を上げた話をあまり知りません。
アニメ界のもう一人の巨匠、宮崎駿監督が評価の興行的に成功した先品を次々輩出しているのとは対象的です。
そう考えると、押井監督がその才能の最も輝いていた時期に「うる星やつら」と巡り会った事は奇跡的であり、それが無ければうる星アニメが時を超えて多くの
人々に受け入れられることも無かったと思います。私たちが、こうしてうる星アニメについて語り合えるのも、その奇跡の賜物なのかもしれません。

No. 57-23 (2012/04/14 22:22:02)
Name :コリエル
Title:玉石混淆。その2
前回、前説の一部が間違っていました。訂正しつつ続きです。
BD(ビューティフルドリーマー:1984年2月11日公開)に人手を取られたためか、1983年の年末辺りからTV放送の作品に手抜きと思われる作品が見られます。
と言っても全部が全部つまらない訳ではありません。制約された人数と時間の中で、知恵を絞りにしぼった結果、面白い作品に仕上がっているものがあります。

「大金庫!決死のサバイバル!!」
面堂があたるを自分の屋敷に呼んで、コレクションの戦車や飛行機を見せびらかす。あたると似た者同士と思われるのを嫌った面堂は、あたると自分の差を見せつけ
ようとしているのだ。そんなことに無沈着のあたるに対し、面堂は自分専用の巨大金庫を見せる。ところが、あたるがドアロックのキーワードを叫んだために、二人は
金庫の中に閉じ込められることに・・・。
この回は、本編での声の出演はあたる役の古川登志夫さんと、面堂役の神谷明さんの二人だけです。(次週の予告はラムの平野文さんがやっています)。
声優陣がBDの音声収録に集中していたためと思いますが、それにしても二人だけで一話もたせるとは凄いです。古川/神谷コンビならではですね。この二人の活躍も
あって、声優の節約を意識させないハチャメチャぶりが面白いと思います。

「秘(まるひ)作戦・女湯をのぞけ!」
自宅に風呂がある筈のあたるが、何故か銭湯へ。何かあると睨んだメガネはラム親衛隊とともに銭湯へ向かう。更には、黒メガネたちを引き連れた面堂までも。
銭湯の女湯では、面堂了子主催のお風呂パーティーが開かれていた。男たちは、お互いに本心を隠しながら、涙ぐましい努力で女湯を覗こうとします。
女湯につながる水槽の水面を鏡として利用したり、水中で牛乳ビンの底を眼鏡代わりにしたり。
何と言うか、男の悲しい性(さが)丸出しの、非常にお下劣なお話です。女性の視聴者には喜ばれなかったかも知れません。ですが、そのあまりの馬鹿馬鹿しさに
笑ってしまいました。原作では描かれそうもない脱線ぶりを徹底しているのが良いと思います。

「燃えよラン怒りのビデオメール」レイへの思いを断ち切れずにいるランの許にビデオメールが届く。そこには、幼いころラムに酷い目にあった事や、ラムへの復讐
失敗の映像が・・・。果たして差出人は・・・、その目的は・・・。
過去放送分映像の寄せ集めです。書くほどのことはありません。

「わが青春のサクラさん!」これも過去映像の寄せ集めです。やはり、書くことほどのことはありません。

さて、次回はいよいよ・・・

No. 57-22 (2012/04/07 12:33:18)
Name :コリエル
Title:玉石混淆。その1
BD(ビューティフルドリーマー:1984年2月11日公開)に人手を取られたためか、1984年の年末辺りからTV放送の作品に手抜きと思われる作品が見られます。
と言っても全部が全部つまらない訳ではありません。制約された人数と時間の中で、知恵を絞りにしぼった結果、面白い作品に仕上がっているものがあります。

「終太郎・不幸の朝」
面堂終太郎があたるをたおしてラムを手に入れるために、あたるの弱点を見つけ出そうとする。そのために、錯乱坊にあたると終太郎の過去の出来事を語らせます。
その部分が過去放送作品の寄せ集めになっています。手抜きです。

「ラムちゃんの日本昔話」
昔々、あるところに、おじいさん(あたる)とおばあさん(ラム)が住んでおった。ある日、おばあさんが川で拾って来た桃から小さな 男の子が出て来て・・・。
このあと、「桃太郎」「一寸法師」「かぐや姫」などをごった煮にした話しが続きます。「ラムちゃんの・・・」とありますが、主人公はテンちゃんです。
絵は昔話風で登場人物は二頭身になっています。絵は新作ですが、話しは寄せ集めで、あんまり面白くありませんでした。

「ラムちゃんがいっぱい!」
コピーを使い、ランがラムとあたるを仲違いさせようとする。しかし、コピーラムはランの言うことを聞かない。本物とコピーを取り違えたと考えたランは再びラムの
コピーを作る。やがて、コピーにコピーを重ねた結果、ラムが七人に・・・。
「コピーdeデート!(コミックス11巻5話)」の逆パターンです。ランならいかにも企みそうな悪だくみで、しかも失敗するのもお約束です。最後は大増殖したラムが
友引町の上空を埋め尽くして終わり。原作に出て来ても、違和感がないようなお話です。際立って面白い訳ではないのですが、原作の雰囲気を感じさせています。
ランや竜之介親娘は、性格や行動原理がはっきりしている(キャラが立っている)ため、原作でも活躍することが多く、アニメの場合でも話しを作り易いのだと思います。
この回はわりと好きですね。

「必殺!立ち食いウォーズ!!」
メガネのバイトする蕎麦屋に着流しの男が現れ料金を踏み倒そうとする。他の立ち食い屋にも同じような被害が・・・。
全ては、立ち食いスーパーを作るため町内の立ち食い屋を潰す面堂の策略だった。メガネたちは地元の商店街を守るため、面堂に大食い大会を挑む。
メガネは「けつねコロッケのお銀」の異名を持つ三隣亡学園のお銀に助太刀を依頼する。だが、面堂の雇ったプロの中に、お銀のかつての師匠が・・・。
アニメを見てないと、お銀って誰?ってことになると思いますが、アニメ「さよならの季節」に登場したスケ番(死語か?)です。「さよならの季節」と同じ線を
狙ったのでしょうが、どんどん脱線していって最後はお銀と師匠の葛藤と対決の話しになり、完全にうる星とは別世界になっています。メガネのように出演回数の多い
キャラをメインにするならいざ知らず。お銀がメインの話しでは・・・。脱線自体を面白いと見るかどうかですが、私は好きではありません。

(続く)

No. 57-21 (2012/04/01 23:39:20)
Name :コリエル
Title:タブー(禁忌)
「レディー竜之介!」は「蘭は女の香り(コミックス15巻4話)」から「努力、女の道!!(コミックス15巻6話)」までの話をベースにしています。
ベースと言っても、幾つかのシーンを流用しているだけで、ストーリー展開はアニメオリジナルです。

温泉マークが竜之介を女らしくする特訓をすることになる。ランを手本にしたりするが上手くいかない。女性徒たちは男の価値観で竜之介を女らしくする事に反対し、
授業をボイコット。温泉マークは特訓の任を解かれるが、竜之介に乞われて特訓を再開。二人の努力の甲斐あって、美しい麗人となった竜之介はプロレスの会場へ。
格闘技に興奮することなく淑女で居られれば、特訓は完成なのだが、果たしてその結末は・・・

うる星やつらにあっては、竜之介が女の衣装を纏うのはタブー(禁忌)です。竜之介自身のアイデンティティを否定することになるからです。
高橋先生はこの点に関して厳格で、原作では竜之介が女性の姿になることはありませんでした。
「竜之介式男女交際(コミックス21巻11話)」でサクラ先生が指摘したように、竜之介はまだ恋をしたことがない、人を好きになったことがありません。
そんな竜之介が女らしくなるためには、姿形を変えるのではなく誰かを恋する気持ちが芽生えなくてはならない。これが「一夜の攻防戦(コミックス33巻5話〜6話)」
でのサクラ先生のスタンスであり、高橋先生のスタンスだと思います。高橋先生が、「レディー・・・」にどのような感想を持たれたかは分かりませんが、私としては
うる星の世界から逸脱している感を否めません。
では、「レディー・・・」がつまらないかというと、そんなことはありません。最初に書いたように3話分のギャグが入っているので濃密です。それ以外でもランと
温泉マークの掛け合いなどは何度見ても笑ってしまいます。うる星の世界から逸脱しているにも拘らず面白い、という点では「レディー・・・」BDは似ています。

「レディー・・・」は最後に竜之介が温泉マークとちょっとだけ心を通わせるシーンがあります。このシーンがあるために私は「レディー・・・」に好印象を持って
います。その一方で、シーンだけで彼女の女らしさが輝いて見えるのだから、男装のままの方が却って彼女の心の細やかさが引き立ったのになぁ、とも考えてしまい
ます。

No. 57-20 (2012/03/27 23:47:27)
Name :hk
Title:脚本
春遠からじ〜は島田さんの脚本ですね
島田さんは
最初の純情ギツネ→2回目の純情ギツネ→春遠からじ
ときてますが、この純情ギツネはなかなかセンスが良いかなぁなんて思ってます

春遠からじ〜も全体を占める雰囲気は小説のような感じですね(比喩悪い?)
コメントがあまり浮かばないけど、あたるは理不尽だった笑


また「春遠からじ〜」にも「消えないルージュマジック」(島田さん)にもメガネが語るシーンがありますが、面白い笑

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