うる星やつら regain one's memory エピソード2 (Page 3)
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ラム父 「しかし、なんやかんや言うても婿どのもラムの事大事にしてくれとるんやなぁ」と続けた。それを聞いてラムは
ラム 「当たり前だっちゃ!ウチはダーリンに大事にされてるっちゃよ」と言い

ラム 「それで、解析にはどのくらいかかるっちゃ?」と父に聞いた。ラムの父は
ラム父 「そうやなぁ、明日の今くらいには終わると思うで」と言い、
ラム父 「じゃぁ、早速解析に入るさかい、ラムも気ぃ落とさんと待っとってや。ほな、また明日」とモニターを切った。ラムは急いでUFO を出ると、あたるのもとに戻った。
 あたるはまだ意識が戻らない様で、布団で寝ていた。ラムがあたるの横に座ると、それまで寝ていテンが起きて
テン 「ラムちゃん」とラムの方に飛んできた。ラムは、テンを両手で受けとめ、そっと抱いた。テンは
テン 「あたるのアホは、まだ目ぇ覚まさんのかぁ?」とラムに聞いた。ラムは
ラム 「うん・・・」と悲しそうに言った。テンは、それを見てテンは、
テン 「ラムちゃん、心配せんと。コイツは、この程度くたばる奴ちゃうど」と
言った。テンはテンなりにラムを安心させようとしてるのだ。ラムは、それを聞いて
ラム 「ありがとう、テンちゃん」と言い続けて
ラム 「でも、もしもこのままダーリンが目覚めなかったら・・」とこぼれそうになる涙を必死にこらえた。それを見てテンは
テン 「ラムちゃん・・・」と一言いうと、言葉を失った。テンは、ラムの腕からスルリと離れると
テン 「ラムちゃん、今日はあたるの側にいるんやろ?」と言った。
ラム 「うん」とラムが答えると、テンは
テン 「ほな、ワイはUFOで寝るさかい・・おやすみ」と言った。
ラム 「おやすみだっちゃ」ラムは、精一杯の笑顔を作った。
 テンはUFO に帰って行った。一方ラムは、あたるの横であたるの顔を見つめていた。次第にあたるとの記憶が甦る。
 ラムが記憶を失い面堂の所にいる時、カーテンを開けるとそこには、小型ヘリコプターに乗ったあたるが目の前に現れた
 また、台風の夜にラムが水の中で押し入れの荷物の下敷きになった時、あたるは命懸けでラムを助けようとしてくれた

 電気密林では、危険を省みずラムを取り戻しにきてくれた
 ラムが小瓶で小さくなった時は、屋根の上から
あたる 「いいから、こっちに来い!!!」あたるは、屋根からラムに向かってジャンプした。
 様々な記憶が浮かんでは消える
ラム (ダーリンは、いつだってウチの事を必死に助けようとしてくれたっちゃ)
 知らず知らずのうちに、ラムの目からは涙が溢れていた。そして、ラムもまた眠りについて行った。あたるの横で。
 翌朝、あたるは目を覚ました。上半身を起こし思い切り伸びをした後、自分の横でラムがあたるに覆い被さるように寝ているのに気付いた。まるで、座っていて疲れて寝てしまった様に。あたる驚き、ラムの顔を覗き込むとラムは目のまわりが赤く腫れ、泣いていた事が容易に分かった。あたるは
あたる (ラムのやつ、どうかしたのか?)
そう思い昨日の事を思いだそうとするが、どうしても思い出せなかった。あたるが必死に思いだそうとしてると、ラムが目を覚ました。ラムは、あたるを見るなり
ラム 「ダ、ダーリン・・・」そう言うとあたるに抱きつき
ラム 「ダーリン、よかったっちゃ」と喜びと安心から瞳に涙を浮かべた。あたるは、訳が分からず抱きついているラムを強引に引き剥がし
あたる 「お前は、何を言っとるんだ」とラムに言った。ラムは、キョトンとして
ラム 「ダーリン覚えてないっちゃ?」とあたるに聞いた。するとあたるは
あたる 「いや、なんの事だかさっぱり」と言った。とぼけてる様には見えない、本当に分からない様だ。ラムはとにかくあたるが目覚めたのが嬉しかった。
ラム 「いいっちゃ、たいした事じゃないっちゃ」と、再びあたるに抱きついた。あたるは
あたる 「おい!やめろ!朝から」とラムから離れて階段を降りて行った。ラムも
ラム 「ダーリン、まつっちゃー」と後を追った。
 あたるが、居間の襖を開け
あたる 「あー、腹減った」と席につくと、あたるの母は
あたる母 「あら、あたるもう大丈夫なの?」と、テーブルに朝食を置きながら
あたる母 「まぁ、お前の事だから心配はしてなかったけど」と、言った。それを聞いてあたるは
あたる 「さっきから、ラムと言い、母さんと言い、一体なんなんだ!」と不機嫌そうに朝食を食べ始めた。


 その日は、何事も無く放課後を迎えた。あたるが帰ろうと校門を出たあたりで突然背後から「ほぅ。お主、顔色も良くなったようじゃのぅ」と声をかけられ振り返ると、そこにはサクラが学校の塀に寄りかかってこちらを見ている。サクラは、あたるに
サクラ 「悩みは解消された様じゃのう」と言った。それを聞いてあたるは
あたる 「いえ、実はまだ悩んでいるんです」と、サクラの手を握った。サクラは

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