「ザット・クレイジー・サマー」第五話 (Page 2)
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カクガリ「…さあ、いこうぜ。いくら可哀そうでも勝負の世界に情けは無用。情けは人のためならず、って言葉もある。
     温泉を思うからこそ、レースは続行すべきだと俺は思う!」
あたる・面堂ら「「「異議なーし!」」」

温泉「待て、待てえ〜〜〜〜〜〜〜い!たかだか道が凸凹だったくらいで俺の体はこんなにボロボロにならにゃいかんのだ〜!大体この木槌の山は何なんだ?
   グルだったな貴様ら、待て〜〜〜い!あいたた…きさ、きさまらお、覚えと…けよ…ぉ…ぅ…!!」




面堂「しかし諸星、貴様にしてはなかなか僕の言うことを素直に聞いて手筈を整えてくれたな!これで僕も温泉の奴隷にならずに済んだ。
    貴様には言いたくなかったが、今日ばかりは礼を言うぞ!ワハハ!」
あたる「ニャハハハ、礼には及ばんぞめんど〜、ニャハハ」
面堂「…ときに諸星」
あたる「ニャハ…なんだ?」
面堂「常日頃から思っていたのだが…貴様のその下品な笑いは何とかならんのか?」
あたる「ならんな」
面堂「…そういうだろうとおもった」
あたる「だったら聞くな!まったく…」
面堂「そうだな。貴様のその下品さは死んでも治らんな!」
あたる「……これで貸し借りなしだな」
面堂「ん、何かいったか、この低俗の見本?」
あたる「今回ばっかりは礼を言ったお前の素直さに免じてやろうと思ったのだが…」
面堂「貴様何をたくらんどる!」
あたる「面堂!俺にそんな口を叩いたのを後悔させてやる!おや、道がガタガタだー!!」
面堂「貴様、裏切りよった…ぐえ!」


ボコボコボコボコボコ



あたる「思えば面堂も不幸だな…」
飛麿「まったくだな…ただ集団で追い越そうとしただけでこんなになってしまうんだもんなあ…」
面堂の父「…まったく不幸な『事故』でしたな」
あたる「そうだ、事故だ、事故だ!」
半魚人「なんというか、ごしゅうしょー様だっぴゃ」
カクガリ「…さあ、いこうぜ。いくら可哀そうでも勝負の世界に情けは無用。情けは人のためならず、って言葉もある。
     面堂を思うからこそ、レースは続行すべきだと俺は思う!」
あたる・カクガリら「「「異議なーし!」」」

面堂「…諸星ぃぃ、貴様最初っから僕をこうするつもりだったんだろう!!卑怯者!!出てこい!」



メガネ「やっぱり外患が去ると内戦か…蒋介石は面堂だったようだな」
パーマ「まったく部外者から見ても仁義なき戦いだな…」
サクラ「どうしようもないやつらじゃ、本当にのう」


しのぶ「諸星選手、最下位スタートもなんのその、驚異的スピードで再び首位に立ちました!」

あたる(あ、俺首位なのか。面堂の話に乗って必死に温泉を追いかけたからなあ……
    さ〜て、一位になるのもまずいし、そろそろガールハントでもやるかあ…)

ズガガガガガ!

あたる「わっ!だれかと思えば弁天様じゃないですかあ〜。ちょ〜どよかった、探そうと思っていたところなんですよ!もお〜、そんな愛情の裏返しの照れはやめて、素直にデートしたいといってもらえば…」
弁天「…おい、それが自分に対してマシンガンぶっ放した奴に言う言葉か?」
あたる「そ〜んなにつっけんどんにならなくても、あなたの本心は痛いほどわかりますよ〜。さあ、デートデート!」
弁天「気安く体に触れるんじゃねえ!て、いうかこの銃弾の雨をよく突破できたな!」
あたる「…愛というものはいかなる障壁も超えるものなんですよ…さあ、デ〜トしましょ!」
弁天「まったく、つくづく歯の浮くよ〜なことを言うやつだぜ…こんな言葉をラムにかけてやったらどんなに…いや、言わないからこそ…」
あたる「弁天さまぁ〜、デート…あぁ、僕とのデートのために身支度を整えているんですね、まったく素直じゃないんだからぁ〜」
弁天「てめえの頭の構造を一遍覗いてみてえよ…そんなにデートしたかったらあたいを捕まえてみな!」
あたる「あ〜もぉ、ほんとに素直じゃないな〜、弁天さま〜!久々のあばんちゅ〜るじゃ、燃えてきたぞ!」


しのぶ「最早お決まりの展開になってきました、諸星選手!あっという間に急降下、最下位です…コメントすることはもう、ありません!おとこなんか、お〜と〜こ〜なんかあ〜〜!!」

パーマ「おーおー、エキサイトしとるしとる…テントに朝礼台、コーンに樽…待った、樽なんかどこにあったんだ、なあメガ…おい!どうした?!!」
メガネ「あたるがまければころされる…あたるがかてばきらわれる…あたるがまければころされる…あたるがかてばきらわれる…あたるがまければころされる…あたるがかてばきらわれる…」
錯乱坊「さっきからこんな感じじゃ」
パーマ「どっから湧いて出た錯乱坊!…そりゃ、ノイローゼになるのはわからんではないが」
メガネ「……ぱぁぁ〜ぁ〜〜まぁぁぁ〜」
パーマ(イヤな予感しかせん!)「あははは、どうしためがね?」
メガネ「かおがひきつっとるぞ…それより、なあ」
パーマ「どうした?…」
メガネ「……、空が青いなぁ……」

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