うる星やつら―アナザーワールド― エピソード3 (Page 2)
Page: 01 02 03 04

 「友引商店街よ」と言った。それを聞いたパーマは
 「やっぱり友引商店街かぁ」と言い、カクガリも
 「昨日ラムちゃんが、もう一人のあたるを見たのも友引商店街だったよな?」と言った。するとラムが
 「だったら、友引商店街を調べてみるっちゃ」と言った。ラムの言葉にあたるが
 「調べるったって、一体どうやって……」と言ったがラムは
 「異変が起きている処には、必ず何か痕跡が残っているはずだっちゃ」と言うと、すかさず面堂が
 「それが、昨日商店街を念入りに調べたんですが、それらしき痕跡は発見できなかったんです」と言い、肩を落とした。しかしラムは
 「目に見える物ばかりが痕跡とは限らないっちゃ」と言うとラムは制服の胸のあたりに手を入れ、何かを取り出した。それを見たあたるは
 「お前、いつもそんな物をブラの中に入れとるのか?と言うより、何じゃそれは」と言って、ラムの持っている物を覗き込んだ。ラムは、手に持った物を器用に操作して何やらメガネの様な物に変型させ
 「これは、ポータブル時空検知器。通称S.T.Dだっちゃ」と言った。それを聞いてあたるは
 「S.T.D?」と言い、メガネが
 「時空検知器と言う事は、時空の何かを検知する機械なんでしょうけど、一体時空の何を検知するんですか?」とラムに聞くとラムは
 「これで、時空の歪みを検知するっちゃ。きっと異変が起きた場所では、時空に歪みが出来てるはずだっちゃ」と言った。ラムの説明を聞いた面堂は
 「なるほど!その歪みを見つけ出し、歪みを無くせば問題は解決する訳ですね」と言った。するとラムはニコリと笑いながら
 「だっちゃ」と言い、続けて
 「じゃぁ、早速友引商店街に行くっちゃ」と言ったが、しのぶが
 「あ、実は私……」と口を挟んだ。そんなしのぶに面堂が
 「しのぶさん、何か問題でも?」と聞くと、しのぶは
 「実は私、今朝サクラ先生に相談して放課後一緒に行く事になってるの」と申し訳無さそうに言った。するとそれを聞いたあたるは
 「そうかぁ、しのぶはサクラさんに相談したのか。じゃぁ、俺達も放課後にサクラさんと一緒に行けばいいんじゃないか?」と言い、メガネも
 「そうだな、こんな訳の分からん状況なら、霊力の有るサクラ先生と一緒の方がいいかもな」と言った。納得の行く説明をよそに、あたる・面堂・メガネ・パーマ・カクガリ・チビの顔はニヤけている。それを見てラムは
 「ダーリン、どうせサクラの巫女姿が見たいだけに決まってるっちゃ」と言ってあたるを睨みつけた。しかしあたるは
 「何を言ってるんだ、俺達はこの友引町に起きた異変を解決する為、サクラさんの霊力を借りようと言っているんだ!決してやましい気持ちなど無い!」と言った。あたるの言葉に、しのぶは半分呆れながら
 「どうだか?」と言った。

 放課後、しのぶはあたる達をゾロゾロと引き連れてサクラの待つ保健室へ行くと、サクラは頭をかかえ
 「やはりな……こうなる事は予想しておったわ」と言い、スッと立ち上がると
 「では行くとするか」と言い、揃って学校を後にした。商店街へ向かう途中でサクラが
 「今回の件だが、叔父上にも協力してもらおうと思ってな……」と言った時、あたるが
 「え?チェリーに?」と言うと、サクラは
 「あぁ、だが肝心な時におらんのだ。普段は呼びもしないのに沸いて出るくせに」と言った。サクラの言葉を聞いてみんな胸を撫で下ろした。
 友引商店街に入るとサクラがしのぶに
 「で、どの辺で消えたのだ?」と聞くとしのぶは
 「え?何処で見たかじゃなくて?」と聞き返した。するとサクラは
 「うむ。本来なら現れた場所がいいのだが、それは分からんだろう?」と言うと、しのぶは
 「うん、気づいたら居たから……」と言った。それを聞いてサクラは
 「なら、消えた所を調べるほか有るまい。何か分かるやもしれん」と言った。ラムは、サクラの説明を聞き
 「サクラ、さすがだっちゃ。伊達に歳とって無いっちゃね」と言うと、サクラは
 「余計なお世話じゃ!!」と言った。少し歩くとしのぶが
 「この辺で、もう一人の私が消えたの……」と言った。サクラはしのぶの横に行くと、お祓い棒を出しもう一人のしのぶが消えた辺りにかざしたが、お払い棒はピクリとも反応しなかった。それを見たサクラは
 「やはりな……もう何も残っておらんか」と言った。その時ラムが
 「ちょっとこれで見てみるっちゃ」と言ってS.T.Dを覗き込み、周辺を見渡すと
 「ここには何の反応も無いっちゃ」と言った。それを聞いたしのぶは
 「そんなぁ……」と言い落胆の表情を見せた。その時ラムが
 「!!ちょっと待つっちゃ。あっちに、僅かに反応が有るっちゃ」と言いS.T.Dを覗いたまま、反応を示す方向に飛んで行った。一同は慌ててラムの後について行くと、ラムはある路地の所で止まり
 「ここだっちゃ……」と言った。そこは、何のへんてつも無い路地だった。あたるはラムの言った場所を見ると

Page 1 Page 3
戻る
Page: 01 02 03 04