うる星やつら―アナザーワールド― エピソード6 (Page 4)
Page: 01 02 03 04

 「お母さま、ダーリンは?」と聞くと、あたるの母は
 「あら、ラムちゃん。あたるなら、珍しく早起きしたかと思うと、すぐに学校に行ったわよ」と言い、続けて
 「ところでラムちゃん、ご飯は?」と聞いたが、ラムは
 「あ、ウチご飯はいらないっちゃ。ウチも学校行くっちゃね」と言ってUFOに一旦戻った。テンはもうUFOには居なかったが、ラムはそれより早くあたるに会いたくて急いで制服に着替えると学校に向かった。
 あたるは学校に着くと、教室に入り若干の違和感を感じた。しかし、特に変わった様子が有るわけでも無く違和感の原因は分からなかった。その時、しのぶが教室に入って来て、既に登校しているあたるをみると
 「あら、あたる君、どうしたの?こんなに早く来るなんて」と言ったが教室の中を見渡すと、不思議そうな顔をした。それを見たあたるは、しのぶの所へ行き
 「お前も感じるのか?なんか違和感みたいなもの」と言うと、しのぶも
 「え?あたる君も?」と言った。それを聞いていたメガネも
 「何?お前らもか?」と言って近づいてきた。そこに面堂も登校してきて、神妙な顔をしている3人を見て
 「しのぶさん、どうかしましたか?」としのぶだけに聞いた。するとしのぶは顔を赤らめて
 「あ、面堂さん。何でもないの」と言った。それを見てあたるは
 「おい、しのぶ!お前、俺と言う者が有りながら何、面堂見て赤くなってんだ!」と言うと、面堂の方を向き
 「おい!面堂!人の彼女にチョッカイ出すな!」と言った。しかし面堂は
 「ふん、だったら貴様こそ他の女性にばりチョッカイ出してないで、ちゃんとしのぶさんの事を考えたらどうなんだ」と言った。そんな面堂の言葉にあたるは
 「うるさい!お前にとやかく言われる覚えはないわ!」と言った。その時、教室に竜之介が入って来て
 「おはよう」と言った。それを見た、あたる、面堂、しのぶ、メガネは顔を見合せた。そしてメガネが
 「あれ、誰だ?」と言うと、面堂は
 「さぁ」と言い、しのぶも
 「転校生かしら」と言ったが、あたるだけは竜之介の所に飛んで行き
 「君、名前は?」とニヤニヤしながらすり寄った。すると竜之介は
 「な、なんだテメー気持ち悪ぃなぁ」と言いながらあたるを引き離した。それを見ていたメガネは
 「あ、あたるの奴……ついに男にまで手を出し始めたか……」と言うと、ため息をついた。ちょうどそこにパーマが教室に入って来て、ため息をついているメガネに
 「どうしたんだ?」と聞くとメガネが
 「あぁ、あれ見てみろ」とあたると竜之介の方を指差した。パーマはそれを見て
 「あたるの奴、何やってるんだ?てか、あれ誰?」と言うとメガネは
 「あぁ、転校生か何かだろう。それより、問題はあたるが男まで口説こうとしてはいる事だ」と言った。それを聞いたパーマは
 「確かにな、よし俺があたるの目を覚まさせてやる」と言うと、あたると竜之介の所に行き
 「おい、あたる。お前何やってるんだ?」と言うと、あたるは
 「何って、見て分からんか?」と言った。するとそれを聞いたパーマは竜之介の肩に手を置き
 「お前、いつから男まで口説く様になったんだ?こいつ、どう見ても男だろう」と言った。すると竜之介は肩をワナワナと震わせて
 「おい、テメー今何つった!」とパーマに聞き、パーマは
 「え?お前は、どう見ても男……」と喋ってる途中で竜之介は
 「俺は、女だぁーーーーーーー」と叫ぶとパーマを殴り飛ばした。パーマは、教室の天上を突き抜け遥か彼方に飛んで行った。しかし、面堂、しのぶ、メガネはパーマの行方より、竜之介の言葉に驚愕した。しかしあたるは最初から分かっていたかの様に竜之介に付きまとっている。竜之介もあたるのしつこさに堪忍袋の緒が切れたのか
 「いい加減にしやがれーーーー!」と言うと同時に、あたるを殴り飛ばした。あたるはパーマが開けた天上の穴を通って遥か彼方に飛んで行った。そこにちょうどラムが教室に入って来て
 「ダーリン!」と言った。その声に竜之介が
 「諸星のやつなら、今あの穴から飛んで行ったぜ」と天上の穴を指差した。それを聞いたラムは
 「また、竜之介にチョッカイだしたっちゃね」と言ったが、心の中では
 (やっぱりダーリン、戻ってこれたっちゃね)と思い、嬉しくなった。

 交錯する2つの世界。翻弄される友引町の住人達。事態は極限を迎える。

                to be continue 
    

Page 3 [Page End]
戻る
Page: 01 02 03 04