うる星やつら チェンジ・ザ・ライフ 第2章 疑念 (Page 3)
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 「は?お前何言ってんだ?」と言って、まるで聞く気がない。ラムは、そんなあたるから離れない様に着いていき、やがて2年4組に到着した。あたるは教室に入ると
 「おはよー!」と元気良く挨拶をした。すると、メガネ達4人が慌てて飛んで来ると、あたるを取り囲んだ。そしてメガネがあたるの肩をつかみ
 「おい!あたる!!水くさいぞ、何で俺達に一言言ってくれなかったんだ」と言い寄ったがあたるは、訳が分からず
 「な、何言ってんだ?一体何の事だよ!」と言った。そこへしのぶもやって来て
 「あたる君!何で言ってくれなかったの?知ってたらもう少し優しくしてあげたのに」と言うと、涙ぐんだ。あたるは益々混乱して
 「だから、一体何だと言うのだ!」と言ったが、そこに面堂が来て
 「諸星、後の事は全て僕が引き受けるから、心配するな」と言って、あたるの肩を叩いた。するとすかさずメガネが
 「おい!面堂ふざけるな!」と言い、パーマ、カクガリ、チビも面堂に詰め寄った。そして、クラスの男子全員があたるに
 「俺に任せろ!」
 「いや、俺だ!」
 と言って押し寄せた。あたるは圧倒されながらも怯まず
 「だから!何の話なんだ!!」と声を張り上げた。するとパーマが
 「いや、お前がもう長くないって聞いたんだよ。それで悩んでたんだろ?」と言った。それを聞いたあたるは
 「は?長くないって何が?」と聞くと、メガネが
 「そりゃぁ、命に決まってるだろう」と言った。するとそれを聞いたラムは
 「え?ダーリン…本当だっちゃ?」と言うと、ポロポロと涙を流しながら
 「それで悩んでたんだっちゃね…何でうちに言ってくれなかったっちゃ」と言った。そんなラムに面堂が
 「ラムさん、諸星が言わなかったのは諸星なりにラムさんに気を使ったからだと」と言った。すると突然あたるが
 「ふざけるな!何で俺が死ななきゃならんのだ!」と怒鳴った。それを聞いたパーマが
 「学校中その噂で持ちきりだぞ」と言うと、あたるは
 「誰だ!そんなデマを流したヤツは!」と言ってパーマの胸ぐらをを掴んだ。あたるに言い寄られたパーマは、あたるの後ろを指差した。その指の先ではテンが廊下の女子に
 〈なぁ、なぁ、これ内緒の話なんやけど、実はな、あたるがな、病気で死んでまう…〉と耳打ちしていた。あたるは堪らずコケたが何とか立ち上がると、パーマが
 「あれが発信源だ」と言った。あたるは猛スピードでテンの所へ行くと、後ろから思いきりゲンコツを喰らわせた。テンはあたるのゲンコツで床に叩きつけられたが、振り返りざまに
 「なにすんねん」と言った。するとあたるはテンを掴み上げ
 「誰がもうすぐ死ぬんじゃ!いい加減な噂流しおって!」と言うとテンは
 「ラムちゃんが、お前が病気言うてたからや!」と言った。それを聞いたあたるは
 「誰が病気じゃ!ピンピンしとるわ!」と言うと、ラムの方を向き
 「ラム!お前…」とラムに文句を言おうとしたが、ラムはあたるに飛びついて
 「良かったっちゃ!本当に良かったっちゃ。ダーリンが死んじゃったらどうしようって思ったっちゃ!」と言って抱きついたまま安堵の涙を流していた。あたるは文句を言うタイミングを失い
 (まぁいいか)と思った時、何やら殺気を感じた。そして回りを見てみると、クラスの男子が今にも襲って来そうな気配だったので、ラムを無理やり引き離すと
 「いい加減離れんか!恥ずかしい」と言った。そんなあたるにメガネが
 「やはりデマだったか。お前が死ぬなんておかしいと思ったのだ。お前のゴキブリ並の生命力ならどんなウイルスも寄せ付けんだろうしな」と言うと、あたるは
 「俺の事を何だと思ってるんた!」と言ったが、メガネはあたるの言葉は無視して
 「じゃあ、一体何を悩んでいたんだ?」と言った。するとあたるは
 「はぁー」と1つため息をつき
 「別に悩んでいた訳ではないのだが…」と言った。そんなあたるにパーマが
 「あきらかに悩んでたろう」と言うと、あたるは
 「いや、実は…」と、夢で見た事を話しそれが予知夢ではないかと言った。するとみんなが一斉に
 「予知夢??」と声を上げた。そんな中メガネがあたるの肩に手を回して
 「いいかあたる、予知夢なんてものは存在せん!仮に有ったとしても今の俺達にどうこう出来る問題じゃなかろう。まして、未知の感染症なんて尚更だ!そもそも、ラムさをんがそんな訳の分からない感染症なんかに感染する訳がない!」と言って鼻息を荒くした。しかしあたるは
 「いや、しかし本当に夢とは思えん物だったんだ」と言った。しかし面堂は
 「諸星、悪いが貴様の夢について語り合うほど僕も暇じゃないんでな」と言ってその場を去ろうとした。そんなあたる達のやり取りを聞いていたラムは
 (ダーリンは夢とは言え、うちの事で悩んでくれていたんだっちゃ)と思い、急に嬉しくなって再びあたるに抱き

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