うる星やつら チェンジ・ザ・ライフ 第3章 確信 (Page 3)
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 「何だか良く分からん夢なのだが、その夢の中の俺…つまり高校生の俺は、今の俺達の状況を夢で見たと言っていてな」と言った。それを聞いたラムは
 「う〜ん、良く分からないっちゃ。どう言う事だっちゃ?」と再びあたるに説明を求めた。するとあたるは
 「う〜ん、つまりだな、夢の中の高校生の俺が夢で、今の俺とラムの事を見たと言っててな、それが予知夢じゃないかと言ってるんだ」と言った。それを聞いたラムは
 「つまり、ダーリンが夢で見た高校生のダーリンは、過去のダーリンで過去のダーリンが今のうち達の夢を見たって事だっちゃ?」と言った。するとあたるは
 「あぁ、そうだ。それで、過去の俺は面堂達とこの駅を見つけ出し、このバス停の横の木」と言うとバス停横の木の方を向き、その木を指差して
 「つまり、この木に落書きを彫った」と言った。それを聞いたラムは
 「木に落書きを彫った?」と戸惑いを隠せずにいると、あたるは
 「あぁ、多分この木が未来の俺達の世界にも有る事を覚えていて、自分が見た夢が本当に未来の事なのか確かめようとしたんだろう」と言い、バス停横の木の方に歩きだした。ラムもあたるの後を追って木の所に行くと、あたるは木の前で呆然と立ち尽くしていた。ラムは、あたるの背中越しにあたるの視線の先をみると、そこにはヒョットコの泣き顔に【うわ〜ん、暗いよ狭いよ】と彫られた落書きが有った。それを見てラムは
 「ダーリンの夢の中のダーリンが彫った落書きって、これだっちゃ?」と言った。するとあたるは
 「あぁ、確かにこの落書きだ…でも、俺は高校時代にここに来てこの落書きを彫った記憶は無い…」と言うと、ラムの方に振り返り
 「お前はどうだ?」とラムに聞いた。しかしラムも
 「うちもダーリンがこの落書きを彫った記憶は無いっちゃ」と言った。それを聞いたあたるは
 「一体どう言う事だ?」とラムに問いかけるとラムは
 「多分、ダーリンが夢で見た昔のダーリンの居る世界と、今うち達が居る世界は元々別の時空系列に存在していたっちゃ。でも、何かがきっかけで決して交わる事の無い2つの世界がどこかで交差したっちゃね…今は、2つの世界がお互いに干渉しあってるから昔のダーリンの行動が今のうち達の世界に影響をもたらしてるっちゃ」と言った。それを聞いたあたるは
 「すると、過去の俺がとった行動でこの世界が変わって来るって事か?」と言うとラムは
 「うん、でもこの落書きみたいな小さな事なら変化するけど、世界を大きく変えてしまう様な事は時空に歪みを生じてしまうから多分変化せずに強制的に修正されてしまうっちゃ」と言った。するとあたるは
 「なるほど、良く分からんがとにかく過去の俺が何か行動がを起こせば、何かを変えられるかも知れないって事だな」と言ったが、ラムは
 「そんな簡単な事じゃないとおもうっちゃよ」と言った。しかしあたるは、ラムの言葉など聞いて居ないかの様に
 「とりあえず今は過去の事より、お前のブレスレットを外す事を考えねばな」と言った。そしてラムに
 「その研究所みたいな所って、何処に有るんだ?」と聞くと、ラムは
 「それが、良く分からないっちゃ」と言った。それを聞いたあたるは
 「なに?良く分からないって、毎日行っとるんだろ?」と呆れた様に言うとラムは
 「そこは亜空間に有るんだっちゃよ。それも、毎回場所が変わるんだっちゃ」と言いった。するとあたるは
 「なんだと!じゃあ、毎日どうやって行っとるんだ?」とラムに聞き、あたるの質問に対してラムは
 「場所は、このブレスレットが案内してくれるっちゃ」と言ってブレスレットを見た。あたるも、ブレスレットをまじまじと見ると
 「なるほどな、じゃあそのブレスレットが無ければ研究所に行けない訳だ」と言った。そしてラムは更に
 「行けないだけじゃなくて、帰っても来れないっちゃ。帰り道も、このブレスレットが頼りだっちゃ」と言った。するとあたるは考えながら
 「とりあえず今は、ブレスレットを外す事が先決だな」と言った。それを聞いてラムが
 「でも、どうやって外すっちゃ?道具もないのに」と言うと、あたるは
 「簡単な事だ、お前が毎日行ってる研究所みたいな所では外すんだろ?」と言った。ラムもあたるが言おうとしている事を悟って
 「あ、あそこで外した後にダーリンが…」と言ったが、残念そうに
 「でもブレスレットを外す時は、うち眠らされてしまうっちゃ」と言った。しかしあたるは
 「バカだなぁ、誰がブレスレットを外したお前を助け出すと言った」と言い、それを聞いたラムは
 「どう言う事だっちゃ?」とあたるに聞問いかけた。あたるは
 「カードキーが無ければ外せないなら、カードキーで外せばいい」と言ってニヤリと笑った。そして更に
 「ラム、お前はいつも通りにブレスレットを外してもらえ。俺は、その隙にカードキーを盗み出す」と言った。それを聞いたラムは

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