Welcome To Another World(Chapter 4) (Page 4)
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そいつはその爪の攻撃をもろに受けた!!ここまで言えば分かるよな!?
ははははは!!せいぜい自分の夫がじわじわ苦しみながら息絶えるのを見届けることだな!!ラム!!!」
フィリップがそう言い残すと、UFOは姿を隠した。
「ラムさーーーーん!!」
「みんなーーーー!!」
その直後、面堂邸に残っていた者たちも、異変に気づき現場にやってきた。
「な・・・何だよこれ・・・」
パーマが唖然とするのも当然だった。現場に着くなり彼が見たのは、
ラムの父、テン、レイの遺体、そして瀕死の重傷を負ったあたるの姿だったからだ。
「一体ここで何があったのじゃ!?弁天!!」
サクラが弁天に尋ねると、弁天は、
「話は後だ!とにかくこいつを治療しねーと!!おい!どこか設備の整ったところはねーのか!?」
とあたるを抱えながらサクラの問いかけに答えつつ、周りに尋ねた。
その結果、面堂邸内の私設病院に行くことになった。
みんなはそれぞれ、病院に行こうと歩き出していたが、ラムはテンとレイの死、
そしてあたるの重体を急に1度に知ったため、放心状態になっていた。
「ラム・・・おい!ラム!!」
弁天にこう強く言われるまで、ラムはその場に立ち尽くしていた。
その頃フィリップ達のUFOではこんな会話がされていた。
「くそっ、まさか地球でもアシッドレインが降るとはな・・・うかつだった。
やはり特殊スーツを着ておくべきだった・・・」
このように述べるフィリップに、ティモシーは、
「落ち着けよ、フィル。マットが張り切って、2匹もスーペリオル族の奴を殺したんだからよ。
これであとは2匹、いや、3匹じゃないか。
それに、思ったとおり、地球の戦力は大したことない。
ここは一気にほかの国を攻め落とし、最後に日本に行っても遅くはないだろ?」
と言ってあせるフィリップをなだめた。
「そうよ、フィル。いつまでも雨が降るわけでもないし。あせることないわ。
それに、気楽にやろうって言ったのはあなたじゃない」
メリッサもそう言った。その時であった。
ステファニーとジェニファーが息を切らしながら3人のもとに来て、
「フィ、フィル!メリー!ティム!大変よ!!ジャンヌがどこにもいないの!!」
と叫んだ。3人はそれを聞いて、
「な、何ですって!?あんたたち!ちゃんと探したんでしょうね!?」
メリッサが2人を問い詰めると、ステファニーが、
「船内あちこち探したけどどこにもいないのよ!!」
と答えた。
「こりゃあ、オレたちが全員出払った隙に、逃げたな・・・しかしあいつ、どこに行ったんだ?」
ティモシーがフィリップのほうを見てそう言うと、フィリップは、
「そんなのオレが知るかっ!!くっそおお、あの大バカモノがああ!!」
と叫んだ。
それにしても、雨が弱点であるかもというお雪のカンは当たった。
しかし酸性雨が弱点とは、環境汚染防止のキャンペーンをしてきた人たちからすれば、
今日本中に降りしきる酸性雨だけが敵の侵入を防ぐバリアーとなっていることは、
皮肉以外の何者でもないだろう。
To be continued......
Toshio

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