リバースリバース〜先祖をたどれ(1) (Page 2)
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ラ「でも一回も勝てなかったらデートの約束だっちゃよ」
こうしてラスト1戦が始まった。とうぜんのごとくあたるの惨敗
あ「なぜだーー」またすべて真っ白に埋まっているボードをひっくり返した。
ラ「ほんっと弱すぎだっちゃ」
あたるはオセロをかたずけながらまだぶつぶつ言っている。
ラ「さ、約束だっちゃダーリン」最近行ってない事もありラムはかなりうれしそうである。
あ「へいへい」と元気なく答える。元気がなくなるのはとうぜんである200戦ぐらいのしてるのにもかかわらず1度も勝った事がないのである。
さらにどれも大差でもう少しでなんとかというのもないのである。わざとしてもこうはいかないだろう。
ラ「やっぱり映画だっちゃ。」
あ「また映画か?前もそうだったろうが」気をとり直したらしく普通の声に戻っていた。
ラ「いいの。早くいくっちゃ。」
こうして映画館に向かった。
ラ「これ見るっちゃ。」
それはあたるの想像どうりラブロマンスものだった。
あ「なあ、たまにちがうもの見ないか」まあ無理だろうとも思いつつあたるが言う。あまりこういう映画は苦手なのだ。
でもやっぱり答えは
ラ「だめだっちゃ。」だ。こうして2時間ぐらい映画を見る。始めの10分で眠りそうになったが、ラムに起こされる。
やっと終わると、二人とも涙目になっていた。ラムは感動して、あたるは眠たいからである。
映画館から出て
ラ「ほんと感動したっちゃ。うちもダーリンとあんなふうになりたいっちゃ。」
なんて言うのか聞こうとあたるの方を振り向いたがそこにはいなかった。どこにいるかというと・・・
あ「ねえねえ、そこのお嬢さんいっしょに映画でも見ない?」とガールハントの最中だった。
ラ「もう、ダーリンったら、うちの気持ちも知らずに!!」
ちょうどあたるがビンタをもらうと同時にラムの電撃が命中
ラ「いいかげんガールハントなんてやめるっちゃ」とたちつくすあたるに言う。
ラ「ダーリンきいてるのけ?」ラムはあたるに触れようとした瞬間
あたるは地面に倒れこんだ。
ラ「ダーリンだいじょうぶけ?ダーリン」
何度も呼んだりさすったりするがぜんぜん反応が無い。
ラ「わーんダーリンが死んじゃったっちゃ」ラムが泣きながら叫ぶ。
サ「どうしたのだ?」集まっていた人々をかきわけてどこからともなくサクラが現れた。
サ「なんだラムではないかどうしたのじゃこんなところで」
ラ「ダーリンが・・・ダーリンが死んじゃったっちゃ」涙目でサクラに言った。
サ「何!!」サクラはラムの後ろで倒れているあたるに目をやった。
サ「信じられんな、こやつが簡単に死ぬはずないと思うが・・・どれ」サクラがあたるを調べてるのをラムがじっと見守る
サ「やはりこんなことだろうと思うたわ。」やれやれというようにラムに話しかけた。
サ「ただ気絶しているだけじゃそう簡単にこやつが死ぬわけなかろう」まったくそのとうりである。考えられないほどの
生命力をもつあたるが死ぬなんて、地球の終わりに等しい。
ラ「サクラほんとけほんとに気絶しているだけだっちゃか?」ラムはあたるに飛びつきながら目に涙を光らせ聞いた
サ「あたりまえであろう、脈も心臓もしっかり動いてるわ。どこをどう見て死んでるなんて思うんじゃ」
ラ「だって呼んでも答えないし、さすっても目をあけないし。」ラムが少し恥ずかしそうに答える。周りの人々もいなくなっていた。
サ「はぁーそれだけではしんでるかどうかなどはかるはずがないな」あきれた口調で答える。
サ「しかし何があったのじゃ?たいした外傷もみあたらんし。」あたるを見ながら言う。
ラ「またダーリンがガールハントしていたから電撃しただけだっちゃ」ラムはまだふるえた声で言った。
サ「そんなのいつものことではないか」
ラ「でもそれしかしてないっちゃ。そしたら急に倒れて・・・」
サ「そうか・・・いつもならピンピンしているはずなのだがな。まあ良い家に連れて帰って安静にさせておけ。
そうすれば自然に目覚めるじゃろう。」
ラ「ありがとうっちゃ。そういえばなんでこんなところにいるのけ?」ふと不思議に思い聞いてみた。
サ「それは・・・いろいろと用があってな。おおっともうこんな時間かいかねばでは」サクラはそそくさと
人ごみに消えていった。不思議に思ってサクラの方を見てるとつばめの姿が見えた。
ラ「なるほどだっちゃ」いつもならあたるといっしょに追跡するのだが、肝心のあたるが気絶中にためあきらめた。
かなり気になる所だがあたるの方が断然だいしなのでラムはあたるを抱えて家に帰った。
ラ「うちがやさしく看病してあげるっちゃ」ラムはあたるをふとんに寝せて台所から冷たい水の入った洗面器と
タオルを持ってきた。ラムはタオルをぬらしてあたるの額にのせた。
ラ「早く目を覚ますっちゃよ」心配そうにあたるを覗き込む。
しばらくしてタオルが乾いてきたので、ぬらそうとしようとタオルに手を伸ばそうとしたとき。
あ「ん・・・・」かすかにあたるの目が開いた。

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