うる星やつら regain one's memory エピソード1 (Page 1)
Page: 01 02 03 04

          うる星やつら
        regain one's memory エピソード1

 コンピュータが、様々な女性を映し出している。やがて、その中の一人の女性で止まった。
 モニターに映し出されているのは・・・ラムであった。
謎の男 「見つかったか?」
部下の男「はい」
 謎の男はモニターを見ると
謎の男 「なるほど」
 とつぶやき、
謎の男 「すぐに行動に移れ!」
 と、部下に命令した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 あたるは、見覚えの無い道を歩いていた。周りを見渡しても、見覚えの無い町並みで自分が
何処にいるのか、皆目見当もつかなかった。
 更に、人の気配を全く感じられず不安でいっぱいだった。
 あたるは、辺りを見回し人の姿を探したがやはり誰も居ない。
 その時、フッとあたるの目に人影が映った。それは、学生服姿の緑色の髪の少女だっ
た。少女は、先の路地に入って行った。
あたる 「あれは・・・ラム・・」
 あたるは、そう言うと少女の後を追いかけて路地を曲がった。
 すると少女は、更に先の交差点を曲がったところだった。
あたる 「ラムーーー!」
 あたるは叫びながら、交差点を曲がった。
 すると、少女は少し先で立ち止まっていた。あたるは近づきながら
あたる 「ラム!返事くらい・・・」
 そこまで言って、あたるは言葉を失った。
 少女は消えてしまったのだ。まるで煙の様に・・・・
あたる 「ラ、ラム・・・」
 あたるは周りを見渡した。だが、どこにも少女の姿は無かった。すると、急に目から涙が溢れ
てきた。
あたる「ラムーーーーーーーー!!」
 あたるは叫んだ。


 あたるは、目を開けた。そう夢だったのである。
あたる 「夢か・・」
 あたるは、夢とわかり胸を撫で下ろした。外はまだ暗く、時間を確認すると午前3時を回ったと
ころだった。
 あたるは、無性に不安になりラムが寝ている押入れを、そっと開けてみた。ラムは、テンと気持
ち良さそうに寝ていた。その寝顔を見て、あたるは安心して再び布団に潜り込み、眠りについた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
 翌朝、諸星家の食卓は戦場だった。あたるとテンがいつもの喧嘩をしているのである。
 原因は、あたるがテンのおかずを取った事であった。
テン 「おんどりゃー!人のおかず取りくさってー!」
あたる 「お前が食わんから、代わりに食ってやったんじゃ!」
テン 「アホ!最後に食べよおもて、取っておいたんじゃ!」
あたる 「さっさと食わんから、そう言う目にあうんじゃ!」
テン 「人のおかず取っておいて、、お前なんか!」
 そう言うと、テンは口を開け大きく息を吸い、炎を吐き出した。あたるは、その炎をフライパン
でガードしながらジリジリと距離を詰める。
 それを見ていたラムが
ラム 「もう、ダーリンもテンちゃんも、いい加減にするっちゃ!」
テン 「ほなかてラムちゃん、あたるのアホが・・」
 ラムは自分のおかずを
ラム 「ほら、ウチのあげるから」
 と、テンの皿に分けようとした時、横からヒョイとあたるが顔を出し食べてしまった。
テン 「あーーーー!」
ラム 「ダーリン!!」
 二人は同時に叫んだ。
あたる 「弱肉強食じゃ」
 と、あたるは平然と言ってのけた。テンは、怒りのままにあたるに向け炎を吐き出そうと口大き
く開けたが、あたるの方が一瞬早くフライパンでテンを彼方へ打ち飛ばした。
テン 「うわーーーーーーーーーー!」
あたる 「未熟者め」
 あたるは、そう言うとさっさと食事を済ませた。ラムは、毎度の事で呆れて言葉も無かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 授業中静寂の中、温泉マークの黒板に英文を書く音に混じって、ムシャムシャと言う音が聞こえ
る。すると、温泉マークのチョークを握る手がワナワナと震えだし、チョークが折れた。次の瞬間
温泉 「諸星ーーーーー!」
 と言う声とともに、折れたチョークをあたるに向かって投げつけた。すると、あたるは宮本武蔵
の如く箸でそのチョークを受け止め
あたる 「危ないではないか」
 と一言。それを聞いた温泉マークは
温泉 「昼まで待てんのか!」
 と、あたるの前までツカツカと近づく。
 あたるは、最後のウインナーを口に軽く放り込み一言
あたる 「安心しろ、今食べ終わった」
 それを聞いた温泉マークは、
温泉 「そう言う事を言ってるんじゃない!!!」
 と、大声を上げた。そこにたまらず面堂が口を挟んだ。
面堂 「先生!そんなアホ放っておいて、早く授業を再開してください!」
 すると、あたるがボソッと
あたる 「いい子ちゃんぶりやがって、ただ女にいい顔したいだけだろうが」
 と、つぶやいた。すると面堂は
面堂 「諸星、何か言ったか?」

Page 2
戻る
Page: 01 02 03 04