うる星やつら チェンジ・ザ・ライフ 第7章 復活 (Page 1)
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    うる星やつら
   チェンジ・ザ・ライフ
   第7章   復活

 友引高校は下校の時刻を迎えていた。2年4組では、面堂、しのぶ、メガネ、パーマ、カクガリ、チビのお決まりのメンバーが集まっていた。そんな中、メガネだけは何故か脱け殻の様になっていた。そんなメガネにパーマが
 「おい、メガネ。そんなに気を落とすなよ」と言ったが、メガネはそんなパーマの襟首を掴むと
 「お前に何が分かると言うんだ!」と言った。メガネの顔は絶望感に満ち、目には涙が浮かんでいる。そんメガネにパーマは言った。
 「そもそも、お前何であんな物を学校に持って来たんだ?」メガネはパーマの襟首を掴んでいた手を離すと、悔しそうな顔をして
 「仕方あるまい!家には映写機が無いのだ!学校の映写機で見る意外に方法が有ると言うのか?」と言った。そんなメガネに呆れた様にパーマが言う。
 「だからと言って、あんな大量にフィルム持って来れば没収されるに決まっとるだろう」メガネは頭を抱えると
 「くそ!温泉め、抜き打ちの持ち物検査などしおって!」と言うと顔を上げた。その顔は怒りに燃え、何かを決意した様な顔で言った。
 「温泉!俺の命より大事なラムさんのフィルムを奪った事は万死に値する!俺からフィルムを取り上げた事を後悔させつやるからな!わーはっはっはっはっはっ」そんなメガネの顔を見たパーマは
 「お、おいメガネ、その顔だけはやめてくれ」と言った。
 一方しのぶはメガネとパーマのやり取りを見ていて
 「ねぇ、あなた達!いい加減にしなさいよ!」と言うと、面堂の方を向いて言った。
 「それで私達に話って何?」面堂はメガネ達を横目で見ながら
 「実は、諸星の言っていた事が引っ掛かってるんです」と言った。そんな面堂としのぶの会話に、さっきまでメガネの相手をしていたパーマが口を挟む。
 「もしかして、泉があたるの夢の中では、ラムちゃんのエネルギーを吸いとってる研究員だったって、あれか?」面堂は、口を挟んで来たパーマに
 「そうだ。しかし、それだけでは無い。突然午後の授業を受けずに帰るなんて、いくら今日転校してきたからっておかしいと思わんか?それも、諸星とラムさんが雀の宮に行くと言った途端に。まるで二人の行動に合わせている様な」と言った。しかしパーマは首をかしげながら
 「そうかぁ?本当に用事があるのかもしれんぜ」と言うと、今度はカクガリが面堂に言う。
 「お前、本当は泉が女子に人気あるもんだから、ひがんでるんじゃないのか?」面堂は、カクガリの言葉を聞いて
 「ふ、ふざけるな!僕は私情など一切挟んではおらん!」と言ったが、今度はパーマがニヤニヤと笑いながら
 「て事は、本当はやっぱり悔しいんだな」と言って、メガネの方を向いてメガネに尋ねた。
 「なぁメガネ、お前どう思うよ」しかしメガネは、まだ笑っている。
 「わーはっはっはっはっはっ」それを見てパーマは呆れた様に言った。
 「ダメだ、完全に壊れとる」その時、メガネの笑い声が止まった。メガネは口を大きく開けたまま固まっていた。すかさずパーマはメガネの所へ行くと
 「まったく、お前は顎が外れやすいんだから、あまりバカ笑いするなって」と言うと、メガネの顎を下から強く押し上げた。顎が治ったメガネはメガネの位置を直すと
 「しかし、あたるの言う通りだとすると、泉は宇宙犯罪組織の一員と言う事だよなぁ。そうなれば、俺達でどうこう出来る問題じゃなくなって来る…だからと言って、ラムさんが不幸になる未来をみすみす見逃す訳にはいかん」と言った。パーマは、顎が治った途端に話に参加したメガネに言った。
 「お前、さっきまでバカ笑いしてたのに面堂の話聞いてたのかよ!お前は、聖徳太子か!」パーマは、頭を掻きながら呆れた様子で
 「でもよう、具体的にはどうするんだ?」と言うと、メガネは何を言ってるとばかりにパーマに言った。
 「それを考える為に集まったのだろうが、そんな事も分からず話に参加しとるのか?そんな事だから話がすすまんのだ」しかしパーマは
 「お前にだけは言われたくないな」と冷ややかな目でメガネを見た。一向に進展しない話題に業を煮やしてしのぶは言った。
 「もう、いい加減にしてよね!要は、泉君が怪しいから泉君から目を離さなければいいんでしょ?」しのぶの一言でその場のしのぶ以外の全員が黙ってしまった。
 その時、クラスの入り口から声がした。
 「ラムちゃん居る〜」声の主は別のクラスのランだった。ランは集まっている面堂達を見て
 「ねぇ、ねぇ、みんなどうしたの?」と言いながら面堂達の所へ行くと、あたるとラムが居ないのに気付き誰となく聞いた。
 「あれ?ラムちゃんとダーリンは?」しかし、誰も口を開かない。今回の事をランに話していいものか悩んでいるのである。その時面堂がランに聞いた。
 「ラツヤ・イルワって知ってますか?」それを聞いたランの顔からは、一気に笑顔が消えた。そして

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