BD2 帝国進撃! (Page 2)
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第十一艦隊から第二十小艦隊までは第二中艦隊になってるんだ。機動武装隊の青龍組は第一中艦隊、白虎組は第二中艦隊というわけだ」
「しかしココには第二中艦隊の第十二小艦隊までしかないぞ。残りの十三から二十はどうしたんだ?」
「ああ、それはハイゼル要塞周辺の警備部隊としてこの辺りの小惑星群の基地にかくれてるんだ」
「しかし良くそんなこと知ってるな」
「ああ、さっき小太りでサングラスかけたおっさんに聞いたんだ。まだ外にいるんじゃないか?」
そういうとメガネはドアを開けた。そこにはだれも居ない。シーンとしていて、誰かがいたような感じもしない。
「だれも居ないじゃないか?」
「おかしいなぁ・・・」
そのとき放送のチャイムが鳴った。
『これよりハイゼル要塞襲撃時の作戦会議を開始します。各小艦隊司令、砲撃部各チームリーダー、青龍組代表は会議室にお集まりください』
「面堂の出番だな・・・」

【捕捉1】砲撃部について
ココで、砲撃部についての捕捉を入れたいと思います。
砲撃部は鑑の砲台を扱う部ですが、それはおまけみたいな物で、小型戦闘挺での戦闘を本来の任務としています。
砲撃部は、小艦隊ごとに四十隻前後いて、それを1チームとしています。戦闘時に置いては、敵の小型戦闘挺の迎撃か、敵陣の
細かいところを攻撃する際、出撃します。また、チームにはリーダーが存在し、フォーメーションやどこから敵陣に回り込むか
それを指揮します。
今後、捕捉に書かれている事は、あたる達は既に知っている物とします。


「ええい、会議室ってのはどこにあるんだ?」
面堂はどこともつかない廊下を歩いていた。適当に部屋を覗いてみたが、だいたいが個室だった。
「だから、今ここで第二中艦隊を引いたら、間違いなくこの要塞は陥落します!」
どこからか抗議の声が聞こえてきた。面堂は会議が始まっているのかとその声のする方に向かった。
しかし音の根源はリーヤンの部屋であった。面堂は興味本位でドアに耳を当てた。中ではリーヤンが軍の上官と通信をしているようだ。
『だから何度も言ってるじゃないか。いま第二中艦隊が戻らねば本土は間違いなく襲撃される。
敵の艦隊がこちらに向かってるのを知らない君ではあるまい。本土には鑑数の少ないの第十一中艦隊しか
いないのだ。敵が圧倒的に多かったら同盟は終わりだ。最強の破壊力をもつ第二中艦隊が必要なのだよ』
中には大きなテレビのようなものがあり、そこには堅い顔をした上官がいた。
「しかしまだ敵が来ていると言うことしかわかっていないんでしょ?もしそちらに向かったのは少数で、こちらに大軍を差し向けたら
一個中艦隊しかいない我々に勝ち目はありません」
『それは君の英雄としての知恵と経験をもってすれば勝てないこともないだろう』
この言葉にリーヤンは歯を食いしばって、上官をにらみつけた。
『とにかく、第二艦隊を本土へ帰還されるんだ。これは命令だ』
そういうとぷつっと画面から憎たらしい上官の顔が消えた。リーヤンは机の椅子を蹴り飛ばした。
面堂の耳にこちらに向かってくる足音が聞こえ、慌ててその場を離れた。
しかし慌てるのはよくない。その場でこけてしまい、そして運命の扉のようにリーヤンの部屋の自動ドアが開いた。
「なんだ、聞かれてたのか」
リーヤンはこけた面堂に手をさしのべた。面堂はそれに掴まると起きあがり様に質問した。
「元帥、何か不都合でも生じたんですか?」
「いや、最近になって首都星に帝国軍が向かっているという観測結果がでたんだ。それでウチの第二中艦隊を帰還させろって言われたんだけど・・・」
「何か不都合でも?」
「それが、首都星の観測所のレーダーは超遠距離まで観測できるんだけど、数がわからないのが欠点なんだ。もしそれがハイゼル要塞の艦隊を絞り出す
作戦ならやっかいなんだよね」
「でも、首都星に向かったのが、本当の目的かもしれないのでは?」
「それが、その帝国軍の艦隊の司令が頭の切れるヤツでね。頭が切れるヤツだけどういう手で来るかわからん。ただ、帝国にとって首都星を
襲撃するよりも、まずこちらから陥落していった方が都合がいいんだ。帝国の首都星から同盟の首都星に最短距離で来る場合、この要塞のレーダー網に
引っかかり、同盟につく前に我々に襲われて、大きなダメージを受けてしまう。だからいつも首都星に向かうときはレーダーに引っかからないように、
遠回りをしていくから、そのたびに敵は時間と資金を大量浪費してしまう。だからこの要塞は敵にとって金食い虫なんだ」
面堂はリーヤンの考えに少し感心を持った。
「それよりはやく会議室に・・・」
「そうだね・・・」

【捕捉2】ハイゼル要塞の仕組みについて
ここでハイゼル要塞の仕組みについて説明を入れたいと思います。ハイゼル要塞は月ぐらいの大きさの人工星で、
表面は現在の地球の町や森に似せて作られており、事情を知らない限り、ただの星として通り過ぎてしまいます。

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