時は夢のように・・・。 (Page 5)
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あたる「はははは・・、ラム、落ち着けって。な? お客さんの前じゃないか。」
ラム「ダーリン・・、ウチは・・ウチは・・・情けなくて・・・。」
あたるの両親は何も言わず、テーブルを持ち上げ、あたる達の側から離した。そして唯に一言『危ないから下がって』と告げた。
あたる「あ、いかんいかん! まだ玄関先に唯ちゃんの荷物が置きっぱなしではないか! 僕が二階の部屋にお持ちしましょう。」
あたるは、くるりと向きを変えて戸を開け、茶の間を出ようとした、しかし、がしっと襟首を捕まえられて引きずり戻された。
あたる「ひ・・ひいぃぃっっ!!」
ラム「ダーリン・・・のぉっ・・・。」
深呼吸して一時停止。
あたる「や、やめろぉっっ!! 殺さないでくれぇっっ!!」
ラム「ぶわぁかあぁぁーーーっっ!!!」
ドバババババババババーーーーッッ!!!
あたる「ぐぎゃあぁぁーーーーっっ!!!」
電撃の轟音と共に、あたるの断末魔が近所に響き渡った。
その騒ぎを初めて目にした唯は、少々戸惑い、顔が幾らかひきつっていたが、母の「いつもの事よ、じきに慣れるから心配しないで。」の一言に、笑顔が戻った。笑顔と云っても、ガチガチな笑顔ではあったが・・・。
そして俺は、うすれゆく意識の中で、これから始まる生活のドギツさを、なんとなく悟ったような気がした。
エンディングテーマ:Good Luck 〜永遠より愛をこめて〜
第一話『美しき訪問者』・・・完
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