Welcome To Another World(Chapter 4) (Page 1)
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Chapter 4 悲しき別れ、再び。そして・・・
ラムは放電し続け、叫び続けたあと、その場にへたり込んだ。
「敵はウチとダーリンのことを探してたって、父ちゃん言ってたっちゃね・・・」
父の遺体を見つめながらラムが呟くと、後ろにいたあたるも、
「ああ・・・しかしなぜ・・・?だいいち奴らなぜオレのことを・・・」
と呟いた。
「私たち、これからどうしたらいいのでしょうか?」
お雪がみんなに向かって言うと、面堂が、
「とにかく、ボクの屋敷に戻りましょう。
ラムさんの父君の宇宙船をピンポイントで撃ち落としたことから見ても、
奴らはおそらく、初めから日本にスーペリオル族が集結していたことを知っていたと思われます。
つまり、これから奴らは日本を重点的に攻めてくると思われます。
ですから屋敷に帰って、これからの行動について、みんなでもう1度・・・」
と言いかけた直後、弁天が、
「おい、あれ!」
と東の空を指差し、叫んだ。黒いUFOが空を飛んでいた。
奴らだ・・・このときその場にいたみんなはそう思った。
UFOは空に浮かんだまま、中から6人の人影が現れた。
彼らはあたるたちの前に、ゆっくりと降り立った。
「やあやあ、皆さんおそろいでお出迎えとは・・・」
降り立つや否や、見覚えのある顔の少年があたるたちの方を向いて言った。
フィリップに間違いなかった。
フィリップだけではない。6人みんなまだ少年といった顔つきだった。
あたるたちがみんな彼らを睨みつけていたので、
「そんな怖い顔するなよ・・・そうだ、みんな、自己紹介をしてやれよ」
フィリップがそう言うと、ほかの5人は自己紹介を始めた。
「私はメリッサ。フィリップの婚約者よ。・・・あら、あなたが諸星あたる?
へぇー、その様子だと、まだ覚醒していないようね」
メリッサはあたるの姿を見て、そう言った。
(覚醒・・・?)
あたるはメリッサのこの言葉の意味が分からなかった。
いつもの彼ならメリッサのような美人を見れば、必ずちょっかいを出すはずだが、
今のあたるはそんな気分ではなかった。
「オレの名はティモシー。見てのとおり、オレの得意技は剣術とガンアクションだ。
ん・・・?そこの白い服のお前、お前も剣の使い手か?」
剣と拳銃を手に、刀を持っていた面堂のほうを向きながら彼はそういった。
「失敬な!ボクはお前などという名前ではない!面堂終太郎だ!覚えておけ!」
鞘に刺したままの刀をティモシーに向け、面堂はそう言った。
「そうピーピーわめくなよ。ヒヨコじゃあるまいし・・・」
ティモシーはこのような相手をカッカさせる悪口も得意だった。
「私はステファニー、私はジェニファー。私たち、双子の姉妹よ」
2人は異口同音にそう言った。
(こいつらがおっさんの言っていた双子の姉妹・・・?あまり強そうじゃねえけどな・・・)
弁天は見た目がかわいらしい2人を見てそう思った。
「オレ様はマシュー。パワーではこの中じゃオレの右に出るものはいねぇ」
ほかの5人よりもひときわでかい男が胸に手を当てて答えると、テンは思った。
(こいつがお母はんの敵や・・・間違いあらへん)
一通り自己紹介が終わったあと、ラムは、
「お前たちの目的は何だっちゃ?どうしてウチの仲間たちを殺したっちゃ!?」
と語気を強めて尋ねた。するとフィリップが口を開いた。
「簡単なことだ。オレたち自身、オレたちの親、さらにその親が受けてきた屈辱の日々、
地獄の日々の数々を、キサマらスーペリオル族にも味あわせるためだ。
そして最終目標は、スーペリオル族をこの宇宙からせん滅し、地球を我らが物とし、
ここに宇宙の楽園を築くことだ」
それを聞いたあたるが、
「おい、キサマ!ラムはともかく、どうしてオレのことを知っている?
なぜオレとラムを狙うんだ!?おいっ!聞いてんのか!!」
とフィリップを指差しながら尋ねると、フィリップは、
「答える必要はない・・・・・・なぜなら、今ここでキサマたちは皆死ぬからだ!!」
と答えるや否や、6人が一斉にあたるたちに襲いかかった。
「つおああああーーーーっ!!」
ズドオーーーーン
フィリップは強力な電撃であたるとラムを攻撃してきた。
あたるは右にジャンプして、ラムは上に跳んでかわした。
するとそのラムの上に回りこんだメリッサが、
「ぜぁああああっ」
と叫び、ラムの体を思い切り殴った。
「キャアアアアアーーーーッ!」
ラムは墜落し、地面に叩きつけられそうになったが、何とか持ち直した。
「今すぐ楽にしてやるわ!!覚悟なさい!!せあああっ!!」
メリッサは完全に体勢を立て直していないラムに追い討ちをかけたが、
メリッサがラムの背後に近づいた瞬間、ラムは突然振り返り、
「これでも・・・食らうっちゃーーーーっ!!」
と叫ぶと同時に、あたるにも浴びせたことのないような特大の電撃をメリッサに浴びせた。
「うわあああーーーーっ!」
メリッサは吹っ飛ばされ、ビルの壁に叩きつけられそうになったが、立て直した。
「うるぁーーーーー!!フンッ!フンッ!」

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