Welcome To Another World(Chapter 6) (Page 4)
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弁天が面堂と竜之介に向かって言うと、
「当然でしょ?」
「へへへ・・・腕が鳴るぜ」
2人は快く承諾した。
まだカップラーメンもできないくらいの時間で、大男とその仲間たちは全員叩きのめされた。
「ま・・・待ってくれっ!!金ならいくらでもやるっ!!だから殺さないでくれえっ!!」
大男は右手を振りかざし、止めを刺そうとしていたラムに命乞いをした。
「うるさいっちゃ!!お前みたいな外道は絶対に許せないっちゃ!!」
ラムは聞く耳を持たなかったが、弁天が止めに入り、
「まあ待てよ、ラム!こんなカスども、殺すにも値しねえような奴らのために、
おめえが手を汚す必要はねえよ。
その怒りは、この後の戦いまでとっておきな!」
と説得した。
「おい!アタイらはジェームスの森ってところを探してんだ。
ミラクルセージっていう万能薬を作る薬草がそこにあるって聞いたもんだからよ。
何か知ってることがあったら全部教えろ。それと、おめえが囲っている女たちを全員解放しろ。
そうすりゃアタイらも鬼じゃねえ。命までは取るつもりはねえよ」
弁天は鋭い目つきで大男を睨みながら、取引を提案した。
「へっ、ジェームスの森ですか?だったらこの村から西に3キロほど行った所にありますぜ。
でもミラクルセージなんて、あっしは聞いたことありませんぜ」
大男が話したことに、4人は驚いた。
「何いっ!?でたらめじゃないだろうなあ!?」
面堂は大男の胸ぐらを掴み、猛然と迫った。
「ほ・・・本当でさあ、だんなあ!これがあっしの知っていることすべてでさあ!
む・・・娘も全員返すからよお!見逃してくだせえ!」
男が嘘を言っているようにも思えないので、面堂は胸ぐらから手を離した。
ここにこれ以上いても仕方ないので、とりあえず大男に言われたとおり、
西のほうに進むことにした。
「ちっきしょう・・・ジャンヌの奴、アタイらにガセネタ掴ませたんじゃねえだろうなあ?
もしそうだったら、戻り次第ぶっ殺してやる!!」
森のほうへ歩きながら、弁天は鼻息を荒くして言った。
「ありそうな話だぜ・・・オレたちのいない隙にフィリップって野郎を手引きするつもりかもしれねえ」
竜之介もジャンヌがスパイなのではという疑惑を拭えずにいた。
「むやみに人を疑うのはよくないですよ。さっきの奴らがたまたま知らなかっただけという事もあるんですよ。
もしかしたら、もうずっと大昔から語り継がれている伝説みたいな感じで、
実際に見たことがないのかもしれませんよ。
とにかくボクはジャンヌさんを信じます。もしこれが嘘だったら、諸星はもう死ぬしかないわけですからね」
面堂はジャンヌを援護した。この話が事実でなければ、ラムはさらに深い悲しみを経験するしかないからだ。
(ラムさん・・・あなたの悲しみはボクの悲しみだ。諸星の死があなたにとってそうであるならば、
ボクは喜んで諸星を救う手助けをしましょう。そのためにボクはついてきたんです)
面堂はラムの後ろ姿を見つめながらこう思った。すると突然、
「誰かあーー!助けてえーーーっ!!」
ラムたちの向かっている方向から、10歳ぐらいの女の子が叫びながら走ってきた。
誰かから逃げてきたようである。案の定、
「待てえーーー!!」
2人の男が少女のあとを追ってきた。
「さあ、お前の持っている金と食料、かなぐり置いていけ!!」
片方の男が少女に迫った。
「い、いやよ!このお金と食料は大事な・・・!!」
お金を入れていると思われる袋を背中に回し、少女は首を横に振った。
「よこせったらよこせーーーっ!!」
2人の男が同時に少女に襲い掛かった。しかし、
「だーーーーっ!!」
その2人を竜之介が撃退した。
「てめえら、大の大人が2人で寄ってたかってこんな小せえガキに何てことしやがんでい!」
竜之介は2人の男を睨みそう言った。
「うるせえーーーっ!!」
2人は光り物を抜き、竜之介に再び襲い掛かったが、またしても竜之介に倒された。
「おい、おめえら!まだやるか?」
ファイティングポーズをし、竜之介は2人を威嚇した。すると2人は、
「お・・・覚えてろーーー!!」
と捨て台詞を残し、その場を去って言った。少女は竜之介のほうを向き、
「ありがとう、お姉ちゃん!」
とお礼を言った。これを聞いて竜之介はもちろん、ラム、弁天、そして面堂も驚いた。
初対面で竜之介を女と見破ったのは、彼女が初めてだったからだ。あたるですら最初は男と間違えたのだ。
「あ、いや・・・どういたしまして。それにしてもおめえ、よくオレが女だって分かったな?」
竜之介は照れくさそうに返事し、少女に疑問を投げ掛けた。
「だって、声が女っぽかったんだもん。もしお姉ちゃんが男だったら、もう少し野太い声してないとおかしいもん。
それに、おっぱいはあんまり大きくないけど、腰はくびれてるし、お尻も大きいから分かるわよ」
竜之介のサラシを巻いた胸を見つめながら、少女は答えた。
「それは違うっちゃよ。竜之介はサラシで胸を押さえつけてるからそう見えるだけで、

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