うる星やつら regain one's memory エピソード5 (Page 6)
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ラム 「まずは、第一段階成功だっちゃね」と言うと腕の端末を見た、するとかなり先だが強い反応を示す場所が有る。
ラム 「これがリーダーの位置だっちゃね」ラムはそう言うと、先に進もうとした。しかし、どうしても無数に有るドアが気になって仕方ない。
ラム 「このドアの中って何だっちゃ?」ラムはそう言うとドアノブに手をかけた。しかし、すぐには開けず
ラム (こんな所で、モタモタしてる訳には行かないっちゃ。・・でも、ちょっと覗くくらいなら)と思った。
ラム 「え〜い、こんな事悩んでるなら、さっさと見て、さっさと行くっちゃ」ラムは、そう言うと勢い良くドアを開けた。ドアの向こうを見てラムは唖然とした。そこには、あたるを中心にサクラ、しのぶ、弁天、お雪、ラン、竜之介、クラマ、金太郎の保母さん、了子、楓、何故か音無響子、更にはエルまで居る。まさにハーレムである。しかし。何故かラムの姿は無かった。ラムはその光景を見て
ラム 「くぅ〜!ダーリンの考えそうな事だっちゃ!!」と言うとドアが壊れる程の勢いで閉めた。
ラム 「ったくぅ、妄想の部屋だったっちゃ。馬鹿らしくて他のドア開ける気にもならないっちゃ!」ラムはそう言うと、一直線に目的地まで飛んで行った。
 シグナルが強く反応する場所に来たが、そこにも左右に幾つものドアが有り、特定が難しい。ラムは 
ラム 「これじゃぁどのドアか分からないっちゃ。仕方ない、片っ端に開けて行くっちゃ」そう言うと、すぐ横のドアを開けた。
  ガチャ
 ラムは恐る恐る中を覗いた。するとそこは・・何も無い空間だった。しかし良く見てみると、遥向こうに何か見えた、ラムは急いでそこに飛んで行った。
するとそこには・・・あたるとラムの姿が。しかもそれは地球を賭けた運命の鬼ごっこの時の二人であった。ここは、あたるとラムの思い出の部屋の1つだったのだ。ラムは嬉しさで、涙が溢れて来た。あたるが、自分の事を思い出として胸にしまってくれていたと思うとラムのめからは、自然と涙がこぼれたのだ。しかしラムは気になった、何故ここ以外は何も無いのか。ふと、ラムは境界線を見て愕然とした。
ラム 「す、少しづつ消えて行ってるっちゃ」ラムは、そう言うと悟った。
ラム 「ここは何も無いんじゃないっちゃ!消えてしまったんだっちゃ」ラムはそう言うと喜びから一転悲しみの涙を流し
ラム 「ウチと、ウチとダーリンの思い出が」と言うとすぐさまその部屋を出て隣のドアを開けた。
ラム 「絶対に食い止めて見せるっちゃ」ラムは、勢い良く部屋にはいった。するとそこには、あたるの姿・・・をした何かが居た。あきらかに、この世界のものではない[それ]は、ラムに話しかけてきた。
あたるもどき 「ア、ラムジャナイカ。ドウシタンダ?」声は機械的な声、しゃべり方も無機質な感じで棒読み。これで、化けているつもりなのだろうか?ラムは
ラム 「ダーリンだっちゃ?」と聞いてみた。すると
あたるもどき 「ソウダヨ」と[それ]は言った。ラムは
ラム 「ダーリン」と叫びながら近づくと、至近距離から銃を撃った。すると
あたるもどき 「ナ、ナゼワカッタ」と[それ]は言った。もちろん、[それ]はナノマシーンである。
ラム 「お前、バカにしすぎだっちゃ!分からない方がおかしいっちゃ!」ラムは、そう言うとナノマシーンが消えて行くのを見ていた。するとナノマシーンが完全に消えると同時に部屋が違う姿に変わって行く。ラムはそれを見て
ラム 「学校だっちゃ」と言った。部屋の中は友引高校へと姿を変えたのだ。ナノマシーンが消えた事により、この周辺のナノマシーンによる支配が解けたのだ。ラムは、その部屋を後にして次のシグナルに向かった。
 その頃UFO内部では、あたるの脳波のデータを見ながら弁天が
弁天 「ラムのやつやりやがった!ナノマシーン一匹やっつけたみてぇだぜ!」と興奮気味に言った。するとお雪は
お雪 「やっぱりラムは、たいしたものね」と言い、ランは
ラン 「当たり前や、わしが組んだナノマシーン検索エンジン組み込んだやからなぁ、探すのも訳ないはずやで」と言った。弁天はニヤニヤしながら
弁天 「そんな事言っても、ラムの為に徹夜までして、しっかりプログラム組み上げてきてやがるし」と言った。するとランは
ラン 「ち、ちゃうどーわしが徹夜でプログラム組んだのはラムのためやのうて」とランがそこまで言うと弁天が
弁天 「あぁ、分かった分かった。素直じゃねぇなぁ」と笑った。 
 その頃ラムは、次のシグナルの地点に到着していた。前回同様ナノマシーンの位置を特定するまでにはいかないものの、すぐ近くに居る事は間違い無さそうだ。ラムは、手近なドアを開けてみた。するとそこはラムの知らないあたるの記憶しのぶとの思い出の部屋だった。ラムは戸惑いながらも中に入りナノマシーンを探し始めた。あたるとしのぶの中の良さそうな思い出は、ラムにとっては苦痛以外のなにものでもなかった。

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