うる星やつら regain one's memory エピソード7 (Page 3)
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お雪 「そうね、ランの言う通りかもしれないわね」と言って弁天を見た。弁天は
弁天 「へっ、分かったよ」と納得した様だ。ランは、再びラウの方を向き
ラン 「え〜と、あとは?」と笑いながらラウに聞いた。ラウはランの豹変ぶりに戸惑いながら
ラウ 「あ、え〜と、あなた達の事は?」と聞くとランは
ラン 「ん〜、簡単じゃな〜い。私達の事は黙ってればいいだけよ」と言った。ラウは
ラウ 「しかし、バレずに帰れるかどうか」と言った。しかしランは
ラン 「大丈夫。あなたが、私達の事黙ってれば絶対に見つからないから」と、自信満々で答えた。するとラウは
ラウ 「なるほど、それじゃぁ後一つ。もし僕が裏切ったら?それに君達が裏切らない保証も無い」と言った。それに対してランは
ラン 「あなたが、裏切るとしたら星に帰ってからだから、そしたら私達の事を知りながら帰還した事になるので大変な事になるでしょうね。もちろん、あなたが」そう言ってニッコリと笑った。そして更に
ラン 「私達が裏切らない保証だけど、はっきり言って保証は無いわ。でも、私達があなたを裏切ってもメリットはな〜んにも無いの。それより、あなたを裏切る事によって私達の存在も気付かれてしまう訳だから逆に動きにくくなってランちゃん困っちゃ〜う。だから、信用してもらうしか無いわね。それから、あなたがラムちゃんを王様の所へ連れて行った後に何か起きても、あなたは責任無いでしょ?」と言った。するとラウは
ラウ (なるほど、確かに彼女の言う通りだ)と思い
ラウ 「分かった、取り引きしましょう」と言った。するとランは
ラン 「うわぁ、ありがとう♪じゃあ、一つだけお願いしていいかしら」と言うとラウは
ラウ 「な、何ですか?」と不安そうに言った。ランは
ラン 「簡単な事よ、ラムちゃんはこのカプセルか出さずに、このまま王様の所へ運んで欲しいの」と言った。するとラウは
ラウ 「それだけ?・・」と拍子抜けした様に言うと、ランは
ラン 「そう、簡単でしょ?」と言った。そこに弁天が
弁天 「話もついたみてぇだし、早速星に降りる準備してもらおうか」と言うとラウの拘束を解き、
弁天 「妙な真似してみやがれ?ただじゃ済まねぇからな」と言い、ラウとラムのカプセルを残し、全員隠れた。ラウは頷き、通信を始めた。通信は間もなく繋がり、モニターには男が写し出された。ラウは
ラウ 「ドイル様。報告が遅れ申し訳有りません」通信の相手はドイルだった。ドイルは
ドイル 「それで?お前から連絡して来たと言う事は、無事ラム様をお連れ出来た様だな」と言った。ラウは思った
ラウ (本来であるなら、ここで彼女達の事を知らせなければならない所)その時ラウの頭に、あたるとラムを観察している時のラムの笑顔がよぎった。それは、まるで穢れを知らない天使の様な笑顔に見えた。そして、ラウは思った
ラウ (ドイル様には、申し訳ないがあのラム様の笑顔を絶やしたくない)そしてラウは
ラウ 「はい、ご命令通りラム様をお連れしました」と言った。ドイルはラウの目をじっと見つめた、そして
ドイル 「よし、ではすぐに許可をだすから速やかに帰還しろ」と言うと通信を切った。ラウは、大きなため息をついた、安堵のため息である。そして、振り返ると
ラウ 「僕は上官を裏切った、もう引き返す事は出来ない。だから、必ずラム様を救い出して下さい!」と言った。それを聞いた弁天は
弁天 「おめぇ・・・」と言うと、ラウが
ラウ 「もとはと言えば、全て僕のせいなのにこんな事言えた立場ではないなのですが、ラム様に・・ラム様にもう一度笑顔を戻してあげて下さい!」と言って、深々と頭を下げた。そんなラウを見て弁天はラウの前に行き
弁天 「頭を上げな。おめぇはもう仲間だ」と言ってラウの肩を叩いた。ラウは驚いた顔をしたが弁天は更に
弁天 「確かにラムがこうなった原因はおめぇにある。だが、おめぇは危険を承知であのヤロウに嘘の報告をした。そして、今の言葉。おめぇの望んでるものは、ここの全員が望んでいる事だ。同じ目的で共に行動するのが仲間なんじゃねぇのか?
」と言った。するとお雪も
お雪 「そうね、ラウさんにはまだやってもらう事もあるし」と言い他の皆もそれぞれに納得した様だった。ただ一人あたるを除いては。


 ラウの宇宙船は宇宙港に着き、あたる達一行はラウの宇宙船のエンジンルームに隠れた。ラウの話では、この後ドックで宇宙船の整備が行われるらしいが、時間的に整備は明日になるだろうからドックに着いた時が脱出のチャンスらしい。ここはラウを信じるしかなく一行は、宇宙船がドックに運ばれるのを待った。ラムのカプセルは既に運び出されていたが、カプセルにランが仕込んだ発信器のお陰で位置は把握出来ていた。
 ドックに着くと、ラウの言った通り整備は明日行われるらしく整備員達も帰ってしまい、ドックには誰も居なくなった。弁天は、外の人の気配が無くなるを待って

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