うる星やつら regain one's memory エピソード7 (Page 4)
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弁天 「よし、いくぜ」と言うと宇宙船を出ようとした。その時メガネは重大な事を思い出した。
メガネ (ま、まずい、この宇宙船は中からドアを開けられなかったんだ)そう思い思わず弁天に言おうと思った時
  プシュー
 ドアが開いた・・・
 メガネは、自分達があれほど調べても開けられなかったドアがどうして開いたのか不思議に思い、弁天に小声で
メガネ 《あ、あのう・・》と声をかけた。弁天は、「あ?」と短く返事をするとメガネを見た。メガネは
メガネ 《あのドア、どうやって開けたんですか?》と聞いた。すると弁天は
弁天 「あ?おめぇ何言ってんだ?普通に開けたに決まってるだろうが。おかしな事聞くやつだなぁ」と言うと、ゆっくりと宇宙船から出た。もちろん、メガネにはどうやって開けたか解る筈もなく、仕方なく後に続いた。
 弁天の合図で全員が慎重に進んで行く。途中途中に監視カメラが有ったが、弁天が用意していたジャミングのおかげで見つからずに建物の外に出る事が出来た。外は既に日は落ち、回りは闇に包まれていた。一行は、人の気配の無い場所で一息ついていたが、その時ランが
ラン 「さっきから、ラムのカプセルの信号が止まったままやなぁ。もしかすると、この位置が王様の居る場所かもしれんで」と言った。するとお雪が
お雪 「でも、例の薬を造ったのは王様じゃないと思うけど」と言うと、今度は弁天が
弁天 「なぁに、王様人質に取っちまえば関係ねぇぜ」と言った。するとランが
ラン 「アホか!そんな事してみぃ、戦争になってまうで!」と言った。それを聞いて弁天が
弁天 「じゃぁ、どうするってんだ!」と言うと、ランは
ラン 「だから、今考えとんのや」と言って考え込んだ。
弁天 「とにかく、どうやって侵入し近づくかだ」弁天がそう言うと、いきなり錯乱坊が
錯乱坊 「虎穴に入らずんば虎児を得ず。難しく考える事は無い、侵入しようと思うから難しいのじゃ」と言った。するとあたるが
あたる 「侵入しないでどうやってラムを助け出すんだ!」と錯乱坊に食って掛かった。すると弁天が
弁天 「いや、こいつの言ってる事はあながち、間違いじゃねぇ」と言うと、あたるは
あたる 「と、言うと?」と弁天に聞いた。弁天は
弁天 「つまり、こっちから騒ぎを起こして捕まればいいのよ。そうすりゃ、向こうから入れてくれるぜ」と言うと嬉しそうに笑った。しかしメガネが
メガネ 「でも、捕まったらラムさんを助けに行けないのでは?それどころか、こちらの命すら危ない様な気が」と言った。それに対して弁天は
弁天 「捕まったからって、いつまでも囚われてる訳ねぇじゃねぇか」と言い、更に
弁天 「頃合いを見計らって逃げるのさ」と言った。メガネは、なるほどと頷き納得している。
弁天 「じゃぁ、早速作戦開始と行くか!」弁天の掛け声で皆も動き出した。


 少し前、ラウはラムのカプセルをカロンの元に届ける為、ドイルと一緒に居た。おもむろにドイルが
ドイル 「しかし、お前にしては上出来だったな」と、ラウに言った。機嫌は上々の様だ。ラウは
ラウ 「ありがとうございます。お誉めにあずかり光栄です」と言うと、頭を下げた。やがて、カロンの部屋に着きドイルがドアをノックして中に入った。中ではカロンが何かの本を読んでいたが、ドイルの顔を見て本を閉じるとスッと立ち上がった。ドイルは、胸のあたりに手を宛て頭を下げ、ラウは片膝をつき頭を下げている。カロンは
カロン 「頭を上げてくれ、堅苦しい挨拶は抜きだ」と言うと、ドイルとラウの方に近づいて来た。ドイルとラウは頭を上げた。
カロン 「ラムを連れて来たのだろう?」カロンがそう言うとラウは
ラウ 「はい」と言い、ラムのカプセルをカロンの所に移動した。カロンはカプセルに入って眠っているラムを見て
カロン 「なんと美しい・・・」と言い、続いて
カロン 「ラウ、よくやったな。十分な褒美をとらせよう。下がって良いぞ」と言った。ラウは、カロンに頭を下げて部屋を出た。ラウは廊下を歩きながら
ラウ (彼女達は無事脱出出来ただろうか?しかし、一体どうやってラム様を取り戻すつもりなのだろう?)そう思い、宇宙船まで様子を見に行こうとしたが、もしも誰かに見られたら全て水の泡になると思い、弁天達が何か行動を起こすまで様子を見る事にした。
 
 一方弁天達は奇襲をかける為に、ラムのカプセルの信号を追跡していた。するとある建物にたどり着いた。
ラン 「ここじゃ、ここにラムが居るで」ランがそう言うと弁天が
弁天 「だったら迷うことはねぇ、敵の2~3人倒して捕まるとするか」と言い飛び出して行き、いきなり警備兵を殴り倒した。それに続いて外の者も警備兵に襲いかかった、すると通報を受けた兵士が次から次に一行に襲いかかり、あっと言う間に一行は捕まり牢獄に入れられた。弁天は 
弁天 「よし、まずは第一段階終了だな」と言い腰を降ろした。

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