うる星やつら regain one's memory エピソード8 (Page 3)
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あたる 「あぁ、あの時俺がラムを呼んだんだった」と、ボソッと言った。
ラウは、ラムに気付かれたのを悟り姿を消しラムが再び見た時には、もうその場に居なかった。ラムは、倒れたあたるを抱き起こし
ラム 「ダーリン!死んじゃ嫌だっちゃー!」と叫ぶとポロポロと涙を流しながらあたるを抱き抱えると、フラフラと飛んで行った。あたるは
あたる 「あそこから家までラムが俺を・・・」と言ってその後の言葉を飲み込んだ。ラムは決して腕力は強くない、短い時間ならあたるを吊り下げ飛行も出来るが、あたるの倒れた所から家までは結構距離があり、あたるを吊り下げ飛行して行くのは並大抵ではなかった筈だ。あたるは、そんなラムの姿を見ていつの間にか涙を流していた。あたるは、自分が涙を流している事に気付くと慌てて涙を拭い、夢邪気に聞いた。
あたる 「この試練は、これで終わりか?」
夢邪気 「でんなぁ」夢邪気は短く答えた。すると、また眩い光に包まれ再び回りを見ると、そこは最初の部屋だった。しかし、最初とはどこか違う。よくよく見てみるとさっき入った赤の通路が無くなっている。あたるは振り返り、黒いドアを見た、すると黒かった扉は色が替わり青い扉になっている。あたるは
あたる 「おい、夢邪気。扉の色が変わったって事は、試練はクリア出来たって事か?」と夢邪気に聞いた。すると夢邪気は
夢邪気 「みたいやなぁ」と言い、更に
夢邪気 「あと、試練をクリアしても失敗しても通路は無くなりまっせ。試練には一度しか参加でけへんのや」と言った。それを聞いてあたるは 
あたる 「なるほど、やり直しは出来ないって事だな・・所で、俺が俺に見せた夢はお前分かるのか?」と言うと、夢邪気は
夢邪気 「当たり前でっしゃろ!わてが何年夢創って来たと思ってんねん」と言った。しかしあたるは首をかしげながら
あたる 「おかしいなぁ、俺のイメージした夢を見た記憶は無いが」と言うと、夢邪気は
夢邪気 「あんさんみたいな普通の人間じゃ、イメージ通りに夢が出来る事なんてまず無いで。だいたい、主要な事だけを誇張した夢になってまうんや」と言った。あたるは
あたる 「なに?もしかして、あの時見たラムが消える夢が俺の創った夢だったのか?」と言うと、頭を抱え
あたる 「なんと!俺は自分の創った夢を見て不安になっていたのか?」と言った。それを見た夢邪気は
夢邪気 「まぁ、あんさんにしては上出来やったんとちゃいまっか?ハーレムみたいな夢やったら大変やったで」と言った。するとあたるは
あたる 「は!しまった!なんでせっかく自分で夢創るチャンスが有ったのにそこに気づかなかったのか」と言って、膝をつき本気で落ち込んだ。夢邪気は
夢邪気 「あんさんの様なお人には、絶対夢創らせたらあかんな」と呆れて言った。あたるは
あたる 「そう言えば、時間はどのくらい経ったんだ?」と夢邪気に聞いた。すると夢邪気は
夢邪気 「現実世界で、一時間ってとこやおまへんか」と言った。それを聞いたあたるは
あたる 「だった一時間!?じゃあ、時間は気にする事はないな」と言ったが、夢邪気が
夢邪気 「さっきは、わてが居たからその程度ですんだんでっせ。他の二つの試練は、どうか分かりまへんで」と言った。あたるは
あたる 「なに?他の二つもお前が一緒じゃないのか?」と夢邪気に聞くと、夢邪気は
夢邪気 「試練には、それぞれ担当がおるんや。他の二つの担当は、わてもしらんで」と言った。あたるは
あたる 「そうか、ならここに居ても時間の無駄だから俺は次行くぞ」と言い、二つの通路の前に立った。残る通路は、黄色と青だ。あたるは、迷う事なく黄色の通路に入って行った。黄色の通路を進んで行くと、黄色の扉が現れた。あたるはゆっくりとその扉を開いた。するとそこは・・・ロッカールームだった。その部屋を見渡してあたるは
あたる 「ロッカールーム?どこかで見た事有る様な・・・」と言いつつ、1つのロッカーを開けるとそこには、、、ウサギの着ぐるみ。あたるは
あたる 「こ、これは・・・」と言い、その着ぐるみをロッカーから出した。その時、後ろから声がした「あ、あたるさん?」あたるが振り向くと、そこにはウサギの着ぐるみを着た見覚えの有る姿。あたるは
あたる 「やっぱり、お前か。因幡」と言った。
因幡 「やっぱり、あたるさんだぁ」と言い、更に
因幡 「でも、何であたるさんがここに?」と言うと、あたるが
あたる 「それは、こっちが聞きたいわい!」言い、因幡は
因幡 「あ、もしかして時の試練を受けるのって、あたるさんだったんですか?」と言った。するとあたるは
あたる 「時の試練?」と、因幡に聞くと因幡は
因幡 「ええ、時の試練です。今日時の試練を受ける人が居るって聞いてましたが、まさかあたるさんだったとは」と言った。それに対してあたるは
あたる 「それより、時の試練とは何をすればいいのだ?」と因幡に聞くと、因幡は

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