うる星やつら regain one's memory エピソード11 (Page 3)
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夢邪気 「わてかて、気ぃ使っとんのやで。わてが居ったら、あんさんも集中でけんやろ思て」と言った。それを聞いてあたるは
あたる 「ふんっ、おおかた、外で昼寝でもしとったんだろが」と言った。すると夢邪気は
夢邪気 「ほんま、あんさんひねくれとんなぁ」と言った。するとあたるは
あたる 「そんな事はどうでもいい!それより、さっき言ってた殻がどうこうって、どう言う事じゃ」と言った。夢邪気は
夢邪気 「どうでもいいって、あんさんから言って来たんやで。まぁ、えぇわ。殻っちゅうのは、言わば壁の様なものや」と言った。あたるは、それを聞いて
あたる 「お前、なめとんのか?殻が何かぐらい分かるわ!俺が聞いとるのは、その殻を破ったらどうなるかっちゅう事じゃ!」と言った。すると夢邪気は
夢邪気 「あぁ、そっちでっか。殻を破ったら、ラムさんの心が解放されまんのや」と言った。それを聞いたあたるが
あたる 「じゃあ、ラムは目覚めるのか?」と言うと、夢邪気は
夢邪気 「目覚めると思いまっせ。ここでも、現実でも」と言った。あたるは、夢邪気の襟首を掴んで
あたる 「本当か!本当なんだな?嘘じゃないだろうな!」と言いながら、夢邪気の襟首を締め上げた。夢邪気は苦しそうに
夢邪気 「うっうっ、くっ苦しい・・」と言い、それを見てあたるは、手を離した。すると夢邪気は咳き込みながら、呼吸を整えると
夢邪気 「何さらすんじゃ!おんどれ!死んでまうやろが!人が親切に教えてやっとるのに、なんちゅう仕打ちや!」と言った。するとあたるは
あたる 「あぁ、悪ぃ悪ぃ、つい興奮しちまった、で本当なのか?」と言うと、夢邪気は
夢邪気 「ほんまやがな、けどあんさんがこの世界に居られる時間は、もう残っとらんで」と言った。するとあたるは
あたる 「何?もう20時間経つのか?」と言った。しかし夢邪気は
夢邪気 「いや、そうやおまへん。現実のラムさんが目覚めるからや。せやから、あんさんは分かりやすく言うと追い出せれてまうんやな」と言った。あたるは納得したのか
あたる 「なるほど」と言った。夢邪気は、あたるを見つめ
夢邪気 「ほんに、あんさんは無茶ばっかりやけど楽しかったわ。わても、そろそろ行かなあかんねん」と言った。するとあたるは
あたる 「お前も、居られんのか?」と言った。夢邪気は
夢邪気 「わては、夢の中で生きとんのや。ラムさんが目覚めれば、ここには居れんっちゅう事やな」と言った。それを聞いたあたるは
あたる 「そうか・・色々、ありがとな」と言った。あたるの言葉を聞いた夢邪気は
夢邪気 「な、あんさん、ズルいで。最後の最後に」と言うとサングラスの下の目から、ボロボロと大粒の涙を落とした。あたるはそんな夢邪気を見て
あたる 「ところで、ラッパは有ったのか?」と聞いた。すると夢邪気は、帽子を取るとその中からラッパを出し
夢邪気 「ちゃんと回収させてもろたで〜」と言うと、徐々に姿が消えて行き、最後に
夢邪気 「今度、また夢の中で会うたら、あんじょう頼みまっせ〜」と言う声を残し、姿を消した。あたるは
あたる 「次は、俺か。ラム、現実世界で待ってるからな」そう言うと、あたるの体は徐々に消えて行った。
 あたるは、ゆっくり目を開けた。そこは見覚えのある部屋だった。あたるは、ソファーに横になっている。あたるは、ハッと何かに気付いた様に起き上がると周りを見た。あたるは、ラムのカプセルを探していた。ラムのカプセルは、ちょうどあたるの後ろの位置に有った。あたるは、すぐにラムのカプセルの所に行くと
あたる 「ラム!」と言った。その時
「ほう、無事に戻ってきたか」と言う声がした。あたるは、声の方を向くと、そこにはカロンが椅子に座りこちらを見ていた。カロンは、立ち上がると
カロン 「しかし、驚いたよ。まさか本当にやるとは・・・見上げたものだ」と言った。するとあたるは
あたる 「約束だ、ラムは返してもらうぞ」と言った。しかしカロンは
カロン 「まだラムは、目覚めていないが?それに、私はチャンスはやると言ったが、ラムを返すとは言ってない」と言った。それを聞いてあたるは
あたる 「何?卑怯だぞ!お前それでも王か!」と言った。するとカロンは
カロン 「私は、君の王ではない。そう言ったのは君のはずたが?」と言うとニヤリと笑った。その時「う〜ん」と声が聞こえた。あたるは振り返り、ラムを見た。するとラムがゆっくりと目を開けた。あたるはラムの所に駆け寄ると
あたる 「ラム!」と言った。ラムはあたるの顔を見ると
ラム 「ダーリン・・・」と言った。それを聞いてあたるは
あたる 「良かった、俺の事が分かるんだな?」と言った。するとラムは
ラム 「ダーリン、何言ってるっちゃ。ウチがダーリンの事分からない訳ないっちゃ」と言うと、ニコリと笑った。その時カロンが

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