うる星やつら regain one's memory エピソード11 (Page 6)
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メガネ 「牛丼大盛り、たまご味噌汁おしんこ付き」と注文すると、店の店員が「かしこまりました」と言った。それを聞いてあたるが
あたる 「あるんかい!」と突っ込んだ。他のみんなも「同じもので」と、全員同じ物を注文した。メガネは一口食べて
メガネ 「な、なんと!この肉の柔らかさ、米に染み込んだタレと玉ねぎの甘みのシンフォニー、そして付け合わせの紅しょうががしょっぱ過ぎず、メインの肉の旨みをさりげなく引き出している。そして、たまごを加える事によってマイルドさが増し、一層食べやすくなっている。それにこの味噌汁だ、決して具は多くはないが、箸休めに丁度いい。これ程の牛丼を地球以外で食する事が出来ようとは、宇宙は我々の想像を遥かに超えている」と言った時、あたるが
あたる 「メガネ、もう行くぞ」と言った。メガネが横を見ると、全員食べ終わっており既に席を立っていた。メガネは
メガネ 「え?ま、待って」と言って、牛丼を一気に口に入れ味噌汁で流し込んだ。それを見てパーマが
パーマ 「メガネのやつ、あんなウンチク言っても結局一気に食っちまって、味なんて分からんだろう」と言った。
 一行は、牛丼屋を出ると再びラウに続いて歩き始めた。ラウが向かったのは、ある建物だった。ラウは、その中に入り
ラウ 「皆さん、どうぞ。ここは安全です」と言った。弁天は中に入り建物の中を見渡すと
弁天 「なんだ?ここは?」と言った。弁天が聞くのも無理はない、その建物の中には何も無かったのだ。あたるも
あたる 「何も無いではないか」と言い、ラムも
ラム 「何もないっちゃねぇ」と言った。するとラウは
ラウ 「ここには何も有りません、皆さんちょっと中央に集まってもらえますか?」と言った。みんな言われるままに中央に集まると、ラウはいつの間にか手に持っていたスイッチらしき物を押した。すると突然床が下がり出し、しばらく下がると停止した。ラウはスタスタと歩き出すと
ラウ 「皆さん、こちらです」と言った。全員ラウの後に続いて進むと、
  ゴゴゴゴゴゴゴゴ
 と言う音と共に床が再びせり上がって行った。それを見て面堂が
面堂 「まるで、我が面堂家友引地区パニックセンターのマッハ軒のようだな」と言った。それを聞いてあたるが
あたる 「じゃぁ、ここにもハリアーが有ったりしてな」と言ってニヤリと笑った。するとメガネが
メガネ 「んなバカな事、有る訳無かろう!」と言ったと同時にラムが
ラム 「有ったみたいだっちゃね」と言った。そこには、まさにハリアーにそっくりな戦闘機が有ったのだ。メガネは
メガネ 「んな、バカな・・」と言って固まってしまった。メガネを後に一行はラウに続き更に奥に進んだ。メガネは、置いて行かれた事に気づき
メガネ 「あ、ま、待って〜」と言って走って追いかけた。
 ラウは、一番奥の部屋に入り
ラウ 「ここです」と言った。その部屋の中央には、物々しい機械が有った。それを見てランが
ラン 「なぁに?この機械」と言った。するとラウは
ラウ 「これは、転送装置です」と言い、それを聞いた弁天が
弁天 「転送装置?」と言うと、それに対してラウは
ラウ 「はい。この転送装置はある特定の場所にしか転送できませんが、その転送先が僕の宇宙船の中なんです」と言った。それを聞いて、全員が「何だって!!」と叫んだ。しかしお雪が
お雪 「でも、その事は知られていないのかしら?」と言った。ラウはお雪の質問に
ラウ 「はい、それは無いと思います」と答えた。すると面堂が
面堂 「なぜ、そう言い切れる」と言った。するとラウは
ラウ 「何故なら、この転送装置は一度も使った事が無いからです」と言った。それを聞いたメガネは
メガネ 「ちょっと待て!一度も使った事が無い装置を今使うのか?」と言った。続けてパーマが
パーマ 「ちゃんと宇宙船まで転送されるんだろうな?」と言った。それを聞いたラウは
ラウ 「使った事が無いと言っても、ちゃんとテストはしているので安心して下さい」と言い、ニコリと笑った。ラウの笑顔を見て、弁天が
弁天 「安全が確認されてるなら、こんんな手っ取り早いもんはねえぜ」と言った。だがラウは、今度は浮かない顔をして
ラウ 「ただ、一つ問題が・・・」と言った。それを聞いたランは
ラン 「問題やと?」と言い、皿に
ラン 「どんな問題やねん」とラウに聞いた。するとラウは
ラウ 「今僕の宇宙船が有るのは、ドッグです」と言った。それを聞いたあたるは
あたる 「だから!それが何だっちゅうんじゃ!さっさと言わんかい!」と、イライラしながら言った。するとラムが
ラム 「ダーリン、どうしたっちゃ?ずっとラウに対しての態度がおかしいっちゃ。ウチが寝てる間に何か有ったっちゃ?」と言った。それを聞いていた弁天が
弁天 《そう言うなってラム、あいつはおめぇをこんな目に会わせたラウの事がどうしても許せねぇんだよ》とラムの耳元で小声で言った。ラムは、弁天の言葉を聞いて

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