うる星やつら regain one's memory エピソード12 (Page 3)
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その音と共に今度は、指令室が揺れ出した。あたるは思わず
あたる 「じ、地震か!?」と言ったが、ラムが
ラム 「ちがうっちゃ!この指令室が下がってるっちゃ!ダーリンが押したボタンは緊急脱出用のボタンだったっちゃ!」と言った。それを見ていたエアバイクに乗った弁天は
弁天 「おいおい、何してやがる!」と言い、宇宙船内のラウは
ラウ 「やっぱり僕が行くべきでした」と言った。ドイルに至っては、続けて起こる不可解な事態にもはや言葉も無く、ただ呆然と見つめるだけだった。その時ラムが、あたるに
ラム 「早く解除ボタン押さないとだっちゃ!」と言った。あたるは、あたふたしながら自分が押したボタンを見ると、そのボタンは赤いボタンで隣に青いボタンが有った。あたるは
あたる (まさか、この青いボタンが解除ボタンか?脱出ボタンの隣に解除ボタン?そんな安易な考えでいいのか?)と思ったが、早くしないと指令室が完全に床下に入ってしまう状況で迷ってる余裕は無かった。あたるは
あたる 「え〜い!ままよ!」と言って青いボタンを押した。すると指令室の振動は一旦停止し、すぐにまた振動を始めたが今度は指令室が上昇を始めた。それを見てラムが
ラム 「考えて行動した方がいいっちゃね。ダーリン」と言って、あたるを見つめた。あたるは
あたる 「う、うるさい!それよりお前宇宙人なんだからなんとかしろ!」と、むちゃくちゃな事を言った。それを聞いたラムは
ラム 「そんな事言ったって、読めないものは読めないっちゃ」と言ったが、何か思い出した様にブラの中に手を入れて何かを取り出した。それを見ていたあたるは
あたる 「お前のブラは、どうなっとるんじゃ?」と言った。するとラムは取り出した手のひらサイズの物をあたるに見せ
ラム 「コンパクト翻訳機だっちゃ」と言って操作をすると翻訳機をスイッチの文字の所にかざした。すると読めない文字は、違う読めない文字になった。それを見たあたるは
あたる 「なんじゃ、また読めんぞ?」と言ったが、ラムは
ラム 「この文字はウチの星の文字だっちゃ」と言って、ニコッと笑い、文字を読んだ
ラム 「これ、自爆スイッチだっちゃ」と言った。それを聞いたあたるが
あたる 「みろ!自爆スイッチがあるではないか!」と言うと、ラムは
ラム 「良かったっちゃ。ウチ次にこのスイッチ入れようと思ってたっちゃ」と言った。それを聞いたあたるは
あたる 「な、お前そんな恐ろしい事を」と言い、続けて
あたる 「とにかく、早くゲートを開けるスイッチを探せ」と言った。ラムは翻訳機を見ながら次々とスイッチを見て行き、やがて
ラム 「有ったっちゃ!」と言うと一つのスイッチを入れた。すると
  ゴゴゴゴゴゴ
と言う低い地鳴りの様な音がしてゲートがゆっくりと開き始めた。それを見て全員が一斉に
ラウ 「やった!」
面堂 「おぉ!」
しのぶ 「やったわ!」
メガネ 「さすがラムさん!」
パーマ 「やったな!」
カクガリ 「やった!」
チビ 「うわぁ、やった〜!」
テン 「ラムちゃんなら、当然やな」
弁天 「やりやがった!」
お雪 「さすがね」
ラン 「フン、ワシらのおかげやど」
そして、錯乱坊は
錯乱坊 「食い物は無いかのう?」と言い、例の如く
 ドガッ
 バキッ
 グシャッ
宇宙船内にいる全員に袋叩きにされた。錯乱坊が
錯乱坊 「は、腹が減っては戦は出来ぬと言うではないか・・」と言うと、メガネが
メガネ 「貴様の様な緊張感のかけらも無い奴には制裁じゃ!」と言った。
 ゲートの開放を見たドイルは
ドイル 「なかなかやるではないか」と言うと、近くの兵士に
ドイル 「おい、手動でゲートを閉めて来てくれ」と言った。すると兵士は
兵士 「はっ!」と言い、すぐにゲートに向かった。それを見てドイルは
ドイル 「簡単には行かせんぞ」と言うと薄い笑みを浮かべた。
 一方、指令室のあたるが
あたる 「ラム!こんな所でグズグズしてられん!行くぞ!」と言うと、ラムは
ラム 「まだダメだっちゃ!ゲートが完全に開かないと」と言った。あたるは
あたる 「そんなの放っておけば開くだろーが!」と言い、ラムの手を引いた。するとラムは
ラム 「この操作パネルを壊して行かないと、すぐに閉められてしまうっちゃ」と言い、あたるから手を離した。あたるは
あたる 「くそ!早く開け!」と言って、ラムの横に立った。ラムはそんなあたるに
ラム 「ダーリン・・ありがとだっちゃ」と言って優しい笑顔を見せた。あたるは
あたる 「お前だけ置いて行くわけにはいかないからな」と言った。その時、ゲートは宇宙船が通るには充分な広さに開いたので、ラムは
ラム 「あれだけ開けば大丈夫だっちゃね」と言うと、続けて
ラム 「ダーリン、少し離れてるっちゃ」と言うと両手に電気を貯め始めた。あたるは慌ててラムから離れ、機械の陰に隠れた。するとラムは

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