うる星やつら チェンジ・ザ・ライフ 最終章 幻 (Page 4)
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 一方、ラムと泉は通信室で銀河パトロール本部にデータを転送する準備を進めていた。そして泉がラムに言った。
 「ラムさん、ブレスレットを着けて」ラムは泉に言われるままにブレスレットを装着した。泉はカタカタと通信機の端末を操作している。すると突然通信室のドアが開き
 「残念だが、そこまでだ」と声がした。ラムと泉は同時に振り返りドアの方を見ると、そこには二人の銃を持った兵士らしき男と、あたるの隔離部屋に来た責任者らしき男が立っていた。兵士の銃は、もちろんラムと泉に向けられている。少しでも動けば容赦なく発砲してくるだろう。ラムと泉は、全く動けなくなってしまった。そして責任者は言った。
 「泉、まさかお前が裏切るとはな…お前があの男を隔離部屋に連れて行ったと聞いてようやく気づいたよ。お前が裏切ったってな」泉は、何も言わず黙り混んでいる。ラムは泉の方をチラッと見ると、責任者に言った。
 「うちらをあまく見ない方がいいっちゃよ」ラムがそう言った瞬間
  ドカーーーン!!!
 どこかで大きな爆発音が鳴った。責任者はラムと泉から目を離さずに兵士の1人に
 「何が有ったか見てこい」と言った。兵士は軽く頷くと走って部屋を出た。その時部屋の前で大きな爆発が起き、部屋から出た兵士は吹き飛ばされた。そして軽快なエンジン音と共に部屋に入って来たのは真っ赤なエアバイク。それに乗っていたのはもちろん弁天だった。後ろにはランがバズーカを持ってまたがっている。ラムはそれを見て
 「弁天!それにランちゃん!でも、どうして?」と言った。すると弁天は
 「いやぁ、ランのやつがな、ラムを助けに行くから手伝えって聞かなくてよう」と言うとニヤニヤと笑いながらランを見た。しかしランは
 「おい!弁天!わしゃ、そんな事は言っとらんで!」と怒鳴った。それを聞いたラムが
 「二人ともありがとう…でも、ランちゃん帰ったんじゃあ…」と言うとランは決まり悪げに言った。
 「いや、この前な、ちょっと掃除してたら今日ここでお前が何かしでかす様な事が書いてあるメモを見つけたんや。しかも、お前がこんな奴等に囚われの身だって言うやないか!わしも、いじめる相手が居なくてつまらなかった所やったから、暇潰しに来てやったんや」ラムは嬉しくて涙が出てきた。それを見た弁天は
 「助けに来たのはあたい等だけじゃないぜ」と言うとニヤリと笑った。

 その頃あたるは突然の爆発音に慌てる追っ手達の隙をついて強制突破を試みたが、敵の数が多すぎて失敗に終わり更に窮地に立たされた。その時
 「てやぁぁぁぁ!」と言う声と共に、あたるの前の追っ手が何人か倒れた。そしてその先に居たのは、面堂だった。それを見たあたるは思わず叫んだ。
 「面堂!何でお前が!」面堂は日本刀を振り回して追っ手を倒しながら近づいて来て言った。
 「ふん、僕はお前を助けに来たのでは無い!ラムさんを救いに来たのだ!」それを聞いたあたるはニヤリと笑うと
 「だろうな、だがはっきり言って助かった」と言い、続けて
 「それで助けに来たのはお前だけか?」と聞くと、面堂は
 「いや、僕の他にも…」と言いかけた時
  ドドドドド!
 と言う地響きと共に何かが近づいてくる。見れば、追っ手が次々の弾き飛ばされて何かが近づいてくるではないか。面堂もその音に振り返ると
 「きゃーー、こっち来ないでよーー!」と言いながらしのぶが走って来た。そしてその後ろから追っ手をを弾き飛ばしながらしのぶを追って来たのはなんと総番だった。総番は
 「しのぶさ〜ん、すきだーー!」と言いながら更に迫って来る。あたるは咄嗟に横に飛び避けたが、面堂は見事に総番に弾き飛ばされた。しかし、総番が通ったおかげで道ができ、あたるはそこを全速力で走り抜けた。
 また、別の場所では辺り一面が氷に包まれていた。兵士達は抵抗を試みたが、銃まで凍って使い物にならず恐怖と寒さで震えていた。そんな中
 「ここの人達は、乱暴ですね」と言いながら歩いて来たのはお雪だった。

 そして通信室ではラムが
 「え?もしかして、お雪ちゃんも?」と弁天に聞くと、弁天は
 「あぁ、ラムがひでぇ目に合ってるのをみすみす見逃せねぇってよ」と言った。そんなラム達の会話の途中、爆発で倒れていた責任者が起き上がり怒りに燃えた目で言った。
 「随分派手にやってくれたじゃないか」そして、自分の腕に着けてあるブレスレットを操作した。すると責任者の前方にシールドの様な物が出現した。それを見たランは、責任者に向けてバズーカを撃った。しかし、バズーカの弾はシールドに当たった瞬間に消滅した。そして責任者は不敵に笑い
 「ははははは!その程度の攻撃では傷一つ付ける事は出来ない。ついでにこんなのはどうだ?」て言い更に腕のブレスレットを操作した。すると責任者の手がバチバチと放電を始めた」それを見たラムが
 「まさか!」と言うと、責任者は

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