うる星やつら regain one's memory エピソード3 (Page 2)
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あたる 「さぁ!言え!何を隠してる!!」と大声を出した。
 その時、窓から「ダーリン」と声がした。あたるが振り返ると、そこにはラムが居て
ラム 「どうしたっちゃ?また喧嘩?」と言って部屋の中に入ってきた。あたるは
あたる 「ジャリテンのやつ、何か隠し事してるぞ」とラムに言った。するとテンが
テン 「隠し事なんかしてるかい!もししてたってお前になんか教えてやらんわい」と言うと
テン 「ラムちゃ〜ん」とラムの所に飛んで行った。ラムは、テンを抱き抱えると
ラム 「まぁ、まぁ、ダーリン」とあたるをなだめようとした。それを見てあたるは
あたる 「ははーん、なるほど。お前らグルか」と言った。それを聞いてラムは
ラム 「な、何言ってるっちゃダーリン」と言ったが、顔には動揺の色が見えた。あたるはすかさず
あたる 「ラム、お前いつもジャリテンが隠し事したら追及するのに何故今日は追及せん」と言った。するとラムは
ラム 「テ、テンちゃん、何か隠し事してるっちゃ?」とあからさまな聞き方をした。それに対してテンは
テン 「わ、わい何も隠し事なんか、しとらへんで」とこれまた、取って付けた様な返事をした。そのやり取りを見てたあたるは
あたる 「お前ら、そうやってコソコソと俺の知らん所で一体何やっとるんじゃ」とラムに近付いた。
ラム 「コソコソって、ウチら何もやましい事はしてないっちゃ」とラムは、あたるから目をそらした。その時、業を煮やしたテンが
テン 「アホー!お前ラムちゃんの気も知らんと、ええ加減にせーよー!」とあたるに向かって怒鳴った。
あたる 「ん?ラムの気持ち?どう言う意味じゃ」あたるは、一瞬テンの方を見たがすぐにラムに視線を戻し
あたる 「分かるように説明しろ!」とラムに向かって言った。
 ラムは、事の顛末をあたるに説明した。もちろん、ナノマシーンの事は伏せて。
 ラムの話を聞いてあたるは
あたる 「まるで覚えてないが・・・それより何で俺に隠そうとした?」あたるは、ラムに聞いた。
ラム 「・・・ウチ、ダーリンに余計な心配させたくかなったっちゃ・・・」とラムは答えた。
あたる 「・・それで、その注射器の中身は何なんだ?」と、一番引っ掛かっている疑問をラムに投げ掛けた。
ラム 「それは・・今、ウチの星で父ちゃんに調べてもらってるっちゃ」ラムは、精一杯平静を装って答えた。
あたる 「じゃあ、分かったらちゃんと教えろよ!・・・良くても、悪くてもだ」とあたるは、ラムの目を見ながら言った。
ラム 「分かったっちゃ」と一言答えるとくるりとあたるに背を向けて
ラム 「ウチ、父ちゃんに経過を聞きに言ってくるっちゃ」と言うと窓から空に向かって飛んで行った。それを見てテンも
テン 「ラムちゃ〜ん」と、ラムの後を追って飛んで行った。


 ラムは、あたるの視線に耐えられず飛び出したのだった。もちろん、UFOには戻らず一人公園のベンチに座っていた。 
ラム 「こんな所でこうしてる間にもダーリンは記憶が・・・」ラムは、あたるの側から離れたく無かったが、あたるの顔を見るとどうしても涙が出そうになり、あたるに真実を悟られるのが怖かったのだ。
 そこに、メガネ達四人が通りかかり
カクガリ 「おい!あれ、ラムちゃんじゃないか?」とカクガリの声を聞いて他の3人は一斉にラムの方を見た。
メガネ 「本当だ、じゃぁ近くにあたるも?」とメガネが言うと
パーマ 「いや、あたると一緒って感じじゃないなぁ」とパーマが続ける。それを聞いてメガネが
メガネ 「さては、またあたるのやつラムさんを怒らせる様な事をしたか?」と言うと、ニヤリと笑い
メガネ 「これは、チャンスかも知れんぞ。最近どうもあたるの様子がおかしかったから何か有ったのかもと思っていたが、こうも早くチャンスが訪れるとはな」と言った。するとチビが
チビ 「チャンス?何がだよぉ」と言ったのを聞いてメガネは
メガネ 「分からんのか、今ラムさんは心に傷を負っている。今こそ我々がラムさんの心の傷を癒してやるのだ!今ラムさんを救えなくて、いつ救うと言うのだ!それが出来なくて何故親衛隊と言えよう!今、我々は自らに課せられた使命を全うしなければならない!我々以外に誰がラムさんを救えると言うのだ!あたる?あんなアホには任せておけない!面堂?あんな、たかだか少し顔がいいだけで内面はあたると変わらん金持ちのボンボンに何が出きる!考えても見ろ!今までラムさんをずっと見守って来たのは誰だ!我々ではないか!今こそラムさんをアホの呪縛から解き放ち、真実の愛に目覚めさせる時なのだ!ラムさん有っての我々ではないか!ラムさん無くして我々の青春を語る事は出来ない!」ここまでメガネが喋った時パーマが
パーマ 「おい、メガネ!」とメガネに喋りかけた。メガネは、話の腰を折られて厳しい目でパーマを
メガネ 「何だ!」と睨んだ。
パーマ 「お前の話長いからラムちゃん行っちまったぞ」とパーマは、メガネの話の長さを指摘した。

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