うる星やつら regain one's memory エピソード3 (Page 3)
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メガネ 「ふが、ラ、ラムさん」メガネは、ラムの飛んで行った空を見つめた。
パーマ 「まぁ、お前の話の長いのはいつもの事だからな」とパーマが半ば諦め気味に言った。他の二人もウンウンと頷いた。

 ラムは、あたるの部屋に向かいながら決心した。
ラム 「絶対にダーリンはウチが救って見せるっちゃ!」ラムは自分に言い聞かす様に力強く言った。


 あたるは、記憶を失っている様な気配を全く見せず、いつも通り学校に来た。
ラム (何だか、ダーリン大丈夫そうだっちゃ)と、ラムは少し安心した。
 その時、「ラムさ〜ん」と上の方から声がした。ラムが振り向くと、そこにはパラグライダーで降りてくる面堂の姿が有った。面堂は、あたるの上に見事に着地した。あたるは、面堂に踏みつけられてそのままうつ伏せに倒れた。面堂は
面堂 「ラムさん、おはようございます。今日も一段とお美しい」と言った。
あたる 「おい!いい加減人の背中から降りんか!」と、あたるは面堂に怒鳴った。
面堂 「おぉ、すまんな。僕は醜いものは見えないので気づかなかったよ」とあたるの背中から降りると髪を撫でた。
あたる 「ふざけるな!何で俺が何処の誰だか分からん奴に踏みつけにされにゃぁならんのだ!!」とあたるは、面堂に詰め寄った。それを聞いた面堂は
面堂 「何?何処の誰だか分からん奴とは僕の事か?」と、眉毛をヒクヒクさせながら、あたるに聞いた。
あたる 「お前以外に誰がおる!」とあたるは、面堂に食って掛かった。すると面堂は
面堂 「ほぅ、貴様僕の事を知らないと言うのか?」面堂は眉毛をヒクつかせながらパラグライダーの装備を外した。
あたる 「何度も言わせるな!知らんものは知らん」あたるは面堂に言ってのけた。
面堂 「き、貴様の様な奴にここまでコケにされるとは面堂家末代までの恥!そこに直れ!この場で刀の錆にしてくれる!」そう言うと、何処からか日本刀を取りだし鞘を投げ捨てあたるに向かって構えた。
 それを見ていたラムは
ラム (今ダーリン終太郎の事、誰だか分からないって・・・まさか、記憶が)と思い急に心配になった。その時面堂があたるに向かって刀を降り下ろした。あたるは、その一閃を真剣白羽取りで受け止め
あたる 「面堂!いきなり何するんじゃ!」と言った。ラムは、あたるの一言を聞いて
ラム (記憶が、戻ったっちゃ?)
ラム 「ダーリン!」と言って、あたるに近付いた。それを見て面堂は
面堂 「ラムさん、そいつから離れて下さい!諸星のやつは僕が・・」とそこまで言った時
ラム 「ごちゃごちゃうるさいっちゃー!!!」とラムは、面堂に電撃を浴びせた。 
  バリハリバリバリバリ!!!
 激しい電撃が面堂を襲う
面堂 「うぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ」と面堂は叫び声をあげて倒れ 
面堂 「ど、どじで」と言って気を失った。ラムはあたるに
ラム 「ダーリン!今、終太郎の事忘れてたっちゃ!?」と慌てて聞いた。
あたる 「ん?そう言えば」とあたるは不思議そうに言った。
ラム (やっぱり・・ダーリン記憶が)とラムは思うとショックのあまり、その場で茫然となった。あたるは、そんなラムの態度に気付き
あたる 「おい、ラム?どうした?」と聞いた。ラムはあたるの声に我に返り
ラム 「う、ううん♪何でもないっちゃ」と無理に明るく振る舞った。
あたる 「変なやつだなぁ」とあたるはスタスタと校舎に向かって歩いて行った。ラムも、すぐに
ラム 「ダーリン、待って」と後を追った。
 あたるは、意味知れぬ不安が心に広がるのを感じていた。


 学校からの帰り道、あたるはラムに聞いた話を思いだしていた。
あたる (ラムの話だと、ラムが狙われたのを俺がかばったと言っておったが・・まるで記憶がない。しかし、ラムを狙って俺に当たった訳だから失敗したんだよな?となると、また狙われる可能性が高いよな?)と思い、ラムの方をチラッと見た。ラムは、不安そうな顔をしていたがあたると目が合うと笑顔になり
ラム 「どうしたっちゃ?」と言って
ラム 「もしかしてダーリン、ウチの事心配してくれるっちゃ?」と目を輝かせた。あたるは
あたる 「アホ、誰がお前の心配なぞするか」と恥ずかしさのあまり、心にも無い事を言った。 


 その頃ラウは、まだ悩んでいた。丸一日悩んでいたのである。寝る間も惜しんで・・・・しかし、いくら悩んでも悩みは解消しない事にラウは気づかなかった。何故なら、彼は超一流のアホだからである。
ラウ 「弱ったぞ、ドイル様からお預かりした薬はもう無い」とラウは独り言を言いながら腕組みをした。その時、小型の通信機が鳴った。ラウは、ドキッとして
ラウ (つ、ついに来てしまった)と思い、額に汗を浮かべた。ラウは、恐る恐る通信機のスイッチを押した
 パチ
 ジジジジ
 通信機が繋がると「ラウか?首尾はどうだ?」と声がした、ドイルである。
ラウ 「あ、ドイル様・・・」ラウは、顔から血の気が引くのを感じながらどうにか答えた。

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