うる星やつら regain one's memory エピソード12 (Page 1)
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    §前回までのあらすじ§

 ついに目覚めたラムを連れ、脱出に成功したあたる達。ラウの提案でラウの宇宙船での星からの脱出を計画した弁天だが、ドイルは兵を集め待ち構える。一方カロンはラム奪還に難色を示すのであった。

      エピソード 12

 弁天の計画を聞いたあたる達は早速計画を実行する為に転送装置に乗る事にしたのたが、誰が一番に行くかで揉めていた。あたるが口を開く
あたる 「ここはまず、誰が一番に行くかを決めようではないか」あたるがそう言うと、メガネが
メガネ 「うむ、まずは安全を確認したい」と言った。続いてパーマが
パーマ 「そうだよな、ちゃんと宇宙船に転送されるのを確認しなきゃなぁ」と言うと、ラウが
ラウ 「大丈夫ですよ、ちゃんと行けますから」と言った。しかし面堂は
面堂 「しかし、やはりこの目で確認しないと信用は出来ない」と言った。するとあたるが
あたる 「じゃあ、生け贄が必要だな」と言い錯乱坊を見た。あたるの視線に釣られる様に他のメンバーも一斉に錯乱坊をみた。皆の視線を浴びながら錯乱坊は
錯乱坊 「な、なんじゃな?」と言った。それを聞いたあたるは
あたる 「チェリー、お前は修行を積んだ坊さんだ。この転送装置に乗るくらい修行に比べたら、何て事ないだろう」と言って錯乱坊の襟を掴み、まるで子猫をつかむ様に持ち上げると転送装置の上に放り投げた。すると転送装置は周りを囲む様にシールドの様な物が出現し、錯乱坊は中に閉じ込められた状態になった。それを見たあたるは
あたる 「チェリー、お前ならいかなる事態が起きても平気だろう。身をもってその装置の安全性を証明してくれ」と言った。それを聞いて錯乱坊は
錯乱坊 「これ!聖職者を粗末に扱うと天罰が下るぞ」と言ったが、あたるは聞く耳を持たず
あたる 「おい、転送してみてくれ」と言った。するとラウは
ラウ 「分かりました。宇宙船の内部はこのモニターに写し出されます。無事に転送されればモニターに写るはずです」と言い
ラウ 「では、行きます」と言うと、転送装置のボタンを押した。すると転送装置は一瞬光ったと思うと、その光はすぐに消え錯乱坊の姿も消えていた。それを見たあたるは達は、すぐさまモニターに目をやると錯乱坊が映っているか確認した。転送は成功の様で、モニターには錯乱坊が映っていた。すると弁天が
弁天 「どうやら、この転送装置は使えるみてぇだな」と言った。それを聞いたラウは
ラウ 「だから大丈夫って言ったじゃないですか」と言った。すると弁天は
弁天 「まぁ、気にするなって」と笑うと
弁天 「じゃ、次はあたいが行くぜ」と言うと転送装置の上に乗った。ラウは素早く装置を操作すると弁天は無事に転送され、他のメンバーも次々と転送装置に乗り、残るのはランとラウだけだった。ラウが
ラウ 「さぁ、ランさんも転送装置へ」と言うと、ランは
ラン 「あら、ラウさんはどうするの?」と聞いた。するとラウは
ラウ 「あ、僕は最後に」と言ったが、ランは
ラン 「嘘を言うな、嘘を!ワシの目は節穴ちゃうど。さっきっから見とったが、この転送装置は遠隔操作は出来んタイプや。つまり、お前がお前自身を転送する事は不可能っちゅう事や」と言った。それを聞いたラウは
ラウ 「さすがです、ランさん」と言った。ランが
ラン 「お前、何考えとんのや?」と言うと、ラウは
ラウ 「さっきの弁天さんの作戦ですが、かなり効果的だと思います」と言った。それを聞いてランは
ラン 「せやから、皆でやろうっちゅう話やないか」と言った。しかしラウは
ラウ 「効果的ではありますが、ひとつ足らない事が」と言った。するとランは
ラン 「足らん事って何やねん?」と聞き、ラウは
ラウ 「弁天さんが陽動をかける前に、敵の注意を宇宙船から逸らせておく必要が有ります」と言い、更に
ラウ 「確かに、この転送装置は遠隔操作は出来ません。と言うか、転送装置の上からでは出来ないと言った方がいいですかね。とにかく、ランさんの言う通りに僕が僕自身を転送するのは難しいです。だから、僕は外からドッグに入り敵の注意を引き付けますので、タイミングを見計らって陽動をかけてもらえば」と言うと、ランが
ラン 「そんな事すれば、お前捕まってまうやないか」と言った。するとラウは、モゾモゾとポケットから何かを取り出すと
ラウ 「大丈夫です。僕にはこれが有りますから」と言った。ランは、ラウが取り出した物を見て
ラン 「なんやねん、これは?」と言った。ラウは
ラウ 「これは、簡易転送装置です。持ち運び出来る携帯型の転送装置なんですが、範囲が狭いので対称物の近くじゃないと使えないんですよ・・・でも、ドッグ内なら宇宙船内には転送出来るはずです」と言うと転送装置を再びポケットに入れた。それを聞いてランは
ラン 「なるほど、ほなお前信じるで」と言うと転送装置の上に乗った。ラウは

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