うる星やつら devil planet (Page 2)
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中は色々な機械が並び、いかにも研究室と言った感じだった。するとガスマスクが、おもむろにあたるを椅子に座らせた。そして自分は、なにやら端末らしき物が有る所へ行くと、何かのスイッチを押した。すると椅子に座ったあたるの手足を金属のバンドの様な物が固定し、あたるは身動きを取れなくなった。あたるは思わず
「おい!これは一体どういう事だ!」とガスマスクに向かって叫んだ。しかしガスマスクはあたるの質問には答えず
「あんた名前なんて言うんや?」と言ったが、あたるはすかさず
「人に名前聞くなら、まず名乗ったらどうなんだ?」と言った。するとガスマスクは
「ははは、確かにそうやな。名前は、ソルや、人間の精神の研究をしとる。であんたの名前は?」と言った。あたるは手を動かそうとしたが、金属のバンドは全く外れる気配も無いので
「俺は諸星あたる……で、俺をこんな椅子に固定してどんな実験をするつもりなんだ?」と言った。ソルはあたるに近づくと
「あたるはん、あんたの頭の中を分析させてもらうよ」と言った。それを聞いたあたるは
「ちょっと待て!」と声をあげた。ソルはあたるの声を聞き
「なんやねん?」と怪訝な表情をした……多分ガスマスクの奥で。あたるは
「俺の頭の中を分析?そんな話は聞いとらんぞ!」と言うと、ソルを睨んだ。するとソルは
「聞いとらんも何も、言っておまへんがな」と言った。あたるは、ソルの言葉を聞くと
「冗談じゃない!今すぐこれを外せ!」と言うと、ガチャガチャと手足をばたつかせた。しかしソルは
「そうでっか……残念やなぁ、あんさんええデータが取れそうやから報酬はずもう思ってたんやけど」と言うと、あたるの椅子に近づいて来た。するとあたるは
「ちょっと待て、報酬はずむとはどのくらいだ?答えによっては協力してもいいが」と言った。ソルは、ガスマスクの奥でニヤリと笑うと
「あんさんやったら、1日5万でどうでっしゃろ」と言った。それを聞いたあたるは
「そう言う事なら、協力しようではないか」と言った。顔はだらしない程ニヤニヤしていた。ソルは
(単純な奴で助かったわ)と思いながら操作盤の所へ行き、何やら操作をして
「ほな、ええでっか?」と、あたるに声をかけた。あたるは
「ああ、いつでもいいぞ」と言った。まだ顔はニヤけている。ソルは
「ほな、行きまっせ」と言うと、操作盤のスイッチを押した。すると、あたるの頭上から何やら怪しい機械が降りてきて、あたるの頭上10センチ位で止まった。
あたるは不安になり
「おい、大丈夫なんだろうな?」と言うとソルは
「心配せんでも大丈夫やさかい、おとなしくしといてや」と言って、更に何かスイッチを押すと、あたるの頭上の機械は低い音をたてて作動した。操作盤の前のソルはディスプレイを見つめながら、ニヤリと笑い
(なんや、この星の雄は。頭の中に有るのは、雌の事と金の事ばかりやないか。割合は、雌70%、金27%、その他3%。なんと原始的な思考や)と思った。そんなソルを見たあたるは
「おい、もう終わったのか?」と聞くとソルは
「ああ、分析は終わったで、分析はな」と言った。それを聞いたあたるは
「分析はって事は、まだ何かやるのか?」と言った。するとソルは
「ああ、これからが本番や」と言った。あたるは、それを聞き
「なに?まだ何かやるのか?」と言うと、ソルは
「なぁに、ちょっと実験であたるはんの頭の中の欲望の1つを抑制させてもらうだけや」と言って操作盤をいじり始めた。ソルは
(ここは、一番大きな欲望の雌に対する欲望を押さえてみるで)と思いスイッチの1つを押した。すると、あたるの頭上の機械がゆっくりと回転を始めて光を放ち始めた。その光のせいか、あたるは徐々に意識が遠くなり、やがて深い眠りに落ちた。
ソルは、あたるが眠りについたのを確認すると、操作盤を操作してあたるの女性に対する欲望を抑制し始めた。その経過を見ながらソルは
「こいつの雌に対する欲望は実に7割。それを抑制すると、脳の活動が著しく低下して、まともに動く事も出来ん様なってまうかもなぁ」と言うと、更に操作盤をいじり出し
「ほな、その他の3%の中から1つを増幅させよか」と言って、その他3%を調べ始めた。いくつか見た時、ソルは
「これや!これは、おもろいデータが取れそうやで」そう言うと、ニヤリと笑った。もちろん、ガスマスクの下で。
やがて、あたるは目を覚まし回りを見渡すと自分の置かれた状況を思い出し
「おい……終わったのか?」と言った。手足を固定していた金属のバンドは既に外れており、あたるは椅子から降りてソルに近付いた。ソルは
「無事終わったで」と言った。あたるは、ソルの言葉を聞くと
「なら、バイト代貰えるんだよな?」と言った。しかしソルは
「何言ってるんや、この実験はあたるはんの精神のデータを取って初めて終了やど。それまでは、まだ報酬はあげられんがな」と言った。あたるはさらに
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