時は夢のように・・・。「第三話(其の壱)」 (Page 8)
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あたる「えっ?」
ラムがどういう意味で言ったのか分からないけど、そういう台詞言われるのって、すごく照れくさい。
不意にそんな事言われたもんだから、焦って次に言う言葉が見つからなくて、ちょっとそっけなくなってしまったけど、
あたる「何言ってんだ、馬鹿。」
精一杯の発言だ。
ラム「えへへ・・。」
なんか、イキナリ妙な雰囲気になっちまったな・・。どうもこういう状況は苦手で、正直困る。
照れくさくって気まずくって困ってた所だが、ちょうどいい具合に時計塔の瓦礫に埋もれていたメガネが、這いずって出てきた。
メガネ「ら・・ラムさん。何故です?! 何故あたるなんかを助けるんです?!」
ラム「何言ってるっちゃ! ウチらは夫婦だっちゃ! 夫を助けるのは当然だっちゃ!」
メガネ「しかし! あたるは昨日の放課後、ラムさんのそんな気持ちを裏切って、新しい彼女とデートを・・!!」
ラム「ウソだっちゃ! 昨日の放課後から、ダーリンはずうぅぅっっとウチと一緒だったっちゃ!」
メガネ「!!!」
メガネはラムの言った言葉に、大きなショックを受けた様だった。
メガネ「ずううぅっと? ずぅぅぅーーっと?! ずうぅっと一緒に、な・・な・・なな何してたんです?!」
メガネってショックを受けるとフリーズする癖を持っている。多分、もうすぐ固まっちまうだろう。
ラム「夫婦の私生活に立ち入りは無用だっちゃ! べぇ〜〜〜っだ!」
メガネ「一緒に・・何したってぇぇのよぉぉおおぉぉぉ〜〜〜っっ???」
断末魔の叫びに似た声を上げて、立ったままフリーズしてしまった。
ラム「行こっ、ダーリン。」
あたる「あ、ああ。」
完全にフリーズしているメガネに向かって、聞こえてるかどうかは分からんけど、声をかけてみた。さっきの質問に答えとかないと、
また拉致されてもたまらんからな。
心底、何で俺がこんな事に答えなきゃなんねーんだよと思いながらも、
あたる「聞こえとるかメガネ、俺の答えは『ミキちゃんを選ぶ気は無い』とでも言っておく。じゃあな。」
嘘はついてないもんねー。ミキちゃんはパーマの彼女だし、俺には関係無い。しかし、ラムを選ぶとも言ってない。
これでメガネが納得するとも思えないけど・・・。ま、いっか!
小休止テーマ:星空のサイクリング
第三話『噂は色々ありますが。』(其の壱)・・・其の弐につづく。
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