うる星やつら regain one's memory エピソード10 (Page 3)
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あたる 「ふん、ラムに免じてそのパフェだけは、おごってやる。ただし、食い終わったらさっさと帰れよ」と言った。それを聞いてテンは
テン 「言われんでも、帰るわい」と言った。テンは、パフェを食べ終わると
テン 「ほな、ラムちゃん。わい先に帰っとるで」と言うと、ジタバタと足をバタつかせながら飛んで行った。それを見てあたるは
あたる 「やっと帰ったか」と言うと
あたる (しかし、ラムにプレゼントと言っても一体何をあげたら)と思い、ラムを見た。するとラムもあたるの方を向き、目と目が合った瞬間あたるは急に照れ臭くなり、目を逸らした。するとラムは
ラム 「どうしたっちゃダーリン?」とあたるに聞いた。あたるは
あたる 「いや、何でもない」と言ったが、内心はドキドキだった。あたるは
あたる (お、俺は何を意識しとるんじゃ。ただ、ラムにプレゼントをあげるだけではないか)と思った。そんな時ラムが
ラム 「ダーァリン♪」と言った。あたるは
あたる 「ん?何だ?」とラムを見ると、ラムは幸せそうな笑顔で
ラム 「楽しいっちゃねぇ♪」と言った。それを聞いてあたるは
あたる (楽しい?あんな混んでるデパートではぐれて、喫茶店でお茶飲んだだけなのにか?)と思った。そこであたるは
あたる 「楽しいって、まだ何もしとらんだろう」と言ってみた。するとラムは
ラム 「何もしなくったって、こうしてダーリンと居るだけでウチは楽しいっちゃよ」と言った。それを聞いてあたるは
あたる 「一緒に居るだけでって、いつも一緒に居るだろうが」と言った。それを聞いてラムは
ラム 「うん。だから、ウチ毎日幸せだっちゃ♪」と満面の笑みで答えた。それを聞いてあたるは改めて理解した。ラムにとっては、平凡な日常こそが安らぎの時なのだと。その時、あたるはふと思い出した。この世界が現実と同じ早さで時間が流れている事を。デパートのゴタゴタから、喫茶店でお茶を飲んでかなり時間をロスした事になる。あたるは、近くの店の時計を見た。すると、時間は午後2時ちょっと前だ。この世界に来て既に四時間近くたっていたのだ。残りの時間は、後14時間程度だろう。その間に、この試練をクリアして、更に最後の扉を開けた後の事もある。あまり時間に余裕は無かった。あたるは
あたる (とにかく、早くラムにプレゼントを買わねば)と思い
あたる 「ラム、ちょっとここで待っててくれるか?」と言って、近くの店の方に行こうとすると、ラムは
ラム 「ダーリンどこ行くっちゃ?ウチも一緒に行くっちゃ」と言って付いて来ようとした。あたるは
あたる (ラムが来たら、恥ずかしくてプレゼント買えんではないか)と思い
あたる 「トイレなんたが、トイレの中まで来るか?」と言った。するとラムは、少し頬を染めて
ラム 「あ、トイレだっちゃ・・あはは、ウチ待ってるっちゃ」と言って、さっき居た場所に戻った。あたるは急いで、ラムの死角になるアクセサリーショップに入った。色々なアクセサリーが有るが、どれもピンと来ない。そもそも、ラムがアクセサリーを着けてるのを殆ど見た事の無いあたるにとって、どんなアクセサリーがラムに似合うか解るはずもなかった。あたるは
あたる (う〜ん、ラムのやつアクセサリー着けんからなぁ)と言いながら、近くに有ったブローチを手に取り
あたる 「普段ビキニ姿のあいつにブローチなんてやったって、着ける機会が無いよなぁ」と言って、ブローチを戻した。その時、あたるの脳裏に以前レイとのよりを戻すペンダントで大騒ぎした時の事がよぎった。あたるは
あたる (そうか、ペンダントならいつでも身に着けて居られるか)と思い、更に
あたる (確か、あの時のペンダントは中に写真を入れらるロケットだったよな)と思った。あたるは早速ペンダントを見てみた。その中に一つ変わったペンダントが有った、一見普通のペンダントなのだが、ペアのペンダントでしかもロケットだった。更にあたるが気に入ったのは、ペンダント単体ではロケットを開く事が出来ないのだ。2つがそれぞれ鍵になっており、合わせる事で蓋が開き中の写真が見える仕組みだった。あたるは
あたる 「これなら、俺がペンダントを合わせない限り、ラムが勝手に中の写真を見る事は出来ない訳か」と言ってそのペンダントを買う事にした。そして、あたるはなに食わぬ顔でラムの所に戻ると
あたる 「悪ィ、悪ィ、トイレ混んでてさぁ」と言った。するとラムは
ラム 「ううん、大丈夫だっちゃよ」と言った。あたるが、いつプレゼントを渡そうか考えていると「ダーリン!!」と、突然ラムの声が耳に入って来た。その声は、怒りに満ちた声だった。はっとあたるは我に返ると、なんと見知らね女の子の手を握っているではないか、しかもなかなか可愛かった。あたるは
あたる (な、いつの間に俺は)と思い手を離そうとすると

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