オリジナル小説短編版 (Page 1)
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オリジナル小説短編版





part1[雌雄を決す!]

ここは全国でも有名な高校、友引高校である。別に学力はそれほどではないが、生徒は異常なほど活発かつ反抗的。
騒ぎのない日は珍しいといっても過言ではない。主な騒ぎの原因は教師の企み、校長の思いつき、宇宙人、etc・・・。
今回の騒ぎの中心人物である二年四組の諸星あたる及び同クラスの面堂終太郎の長年の決着を付ける戦いの一部始終を小説にしたものである。
二年四組のホームルーム・・・
「さて、三年生は受験真っ盛りであり、来年は我ら二年生が引っ張っていく学年になったわけだ」
と温泉マークが教師らしい台詞を吐いた。しかし四組の連中はまじめに聞くはずがない。あたるは女子生徒にモーションをかけ、ラムはそれに対する電撃リンチ。
そして毎度の事ながら四人組と面堂はあたるに対し怒りをあらわにする。しのぶは机投げ、竜之介は強烈パンチ、テンは放射火炎。毎度おなじみの光景である。
「きさまらぁ!何の時間だと思っといるんだぁ〜!!」
温泉マークは教卓に手をたたきつけた後、そのまま持ち上げ、あたるに標準を定め投げつけた。
あたるはモーションを掛ける足を止め、近くを浮遊していた危険度強の放火魔幼児・テンを
盾にした。ぐわぁ〜んと言う音と共に放火魔幼児は気絶した。
「こらぁ〜、諸星ぃ〜!いたいけな幼児になんてことするんだぁ〜!!」
「生徒に向かって、教卓を投げつける教師の言うことか!!」
いつもの戦いの雰囲気が流れた。温泉マークは長年の経験からまともにやれば負けることを知っている。そのため戦いを避けるかのように
「まあいい・・・。本題に入るぞ。教卓を返してくれ・・・」
あたるはいきなり変わった空気になじめなかった。体が拒絶反応を起こしそうである。しのぶはすみで転がっている教卓を温泉に向かって投げつけた。机は温泉の頭に直撃し、
温泉の頭は黒板にめり込んだ。意外とおぞましい姿だったので、静寂が四組の教室を流れた。温泉は両手で黒板をおし、頭を抜いた。首が少し曲がっている。
教卓を元の場所に置き、ホームルームを続けた。
「いま三年は受験真っ盛りである。来年から我々が引っ張っていく立場に成るわけだ。そこで生徒会役員の選挙が始まる。立候補するものはいないか?」
四組にもしや・・・と言う空気が流れた。正確には男子生徒である。皆、前を見ながらも横目である人物の方を見た。
「生徒会長に立候補する」
面堂が堂々と立ち上がった。とたん、一気に緊張の糸が切れた。
「諸星あたるを推薦する!」
パーマが挙手しながら立ち上がった。
「そうだ!あたるだ!」
「アホはアホを持って制す!」
「男は顔じゃない!」
男子生徒は全員あたるを推薦、あたるは拒否を言う間も無く強制決定させられた。もし、面堂が生徒会長になったら、友引高校の男子生徒は破滅の道を選択せざる終えなくなる。
その面堂に対抗するにはあたるしかいない。しかし当のあたるは・・・。
「ふざけるな!学級委員長のときみたいに忘れ去るのが目に見えとる!!」
(あのやろ〜、根に持ってやがる・・・)
コースケは悪態をついた。しかしこれはあたるの方が有利である。無論あたるがこんなチャンスを逃すはずがない。
「まあ〜、出てやらんでもないがね〜。それなりの代償を払ってもらわえばね〜・・・」
男子生徒はひざまずき、無理な笑顔を作った。それでも頬がぴくぴくと動いている。
「ど、どうすればいいんだ?」
「学校中の女として認められる女の住所と電話番号を聞いてこい。無論、写真同封でな。生物学上だけの女をつれてこられたのではたまらん」
あたるはさらに調子に乗って机にあぐらをかいた。しかしこんな要求をラムの耳に入らないはずがなかった。
「何に使っちゃ?」
「そりゃあ決まってんだろう。デートの誘い込みを・・・」
あたるは後ろに最悪の事態を目の辺りにした。後ろにはパリパリ音を立てながらあぐらをかいたラムがあたるの目の高さにいる。
ラムは人差し指をあたるの額につんつんと指し、そこから一気にあたるの全身に電流が流れ込み、あたるは天井に頭をぶつけるぐらいまで飛び上がった。
その間にメガネ達は立候補の名簿にあたるの名前を書き、選挙監理委員に提出した。

「なに〜!?」
あたるは衝撃の事実に叫びをあげた。あたるがいるのは立候補掲示板にはられた自分の写真を見ていた。横には面堂の写真がきりりとしたもので写っている。
その横には一組の爽やか少年だ。あたるの第一印象は生徒会長向きではない。勝負は面堂だけだと思った。
会長候補はあたると面堂を含め、八人。皆生徒会長の権力の強さを知っているようだ。だが、生徒会長は下手をすれば生徒が乱を起こしかねない。
よほど、やり方が暴力的な人間しか立候補はしない。あたるは卑劣さと逃げ足の速さがあれば十分やって行けそうな気がした、いつの間にかやる気になっていることも
忘れて・・・。

翌日、生徒会立候補者は校長室に集められた。横には推薦者代表がいる。

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