友引町に哀しみの雨が降る (Page 8)
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「おまえなーーっ!!オレを恐喝するつもりかいっ!!オレを破産させるつもりかいっ!!」
この2人のやり取りをみて了子は、
「うふふ・・・あの2人、本当に仲がよろしいですわね」
とささやいた。
「そ、そうか?」
当惑気味で面堂は答えた。
「そうですわよ!お兄様、あの2人の間に割って入るなんて、ちょっと無理なのではないかしら?」
「いや、しかしだな・・・」
「そのとおりじゃ」
2人にところに突然サクラが現れた。
「面堂。今日は了子とデートか?」
「い、いや!デートだなんて・・・」
「冗談じゃよ!まあそれはいいとして・・・あの2人はある意味理想のカップルじゃと私は思うぞ」
「え?諸星とラムさんが?」
「正確に言えば理想のカップルになったということじゃ。2人の間には機微というものがある」
「機微って何ですの?サクラ様」
「他人には分かりにくい微妙な感情の趣、ということじゃ。
オヌシらも2人きりの兄妹なのじゃから、そういう関係を目指して精進せねばならぬぞ」
サクラがそう締めくくると、2人は彼女のほうを見てうなづいた。
「了子、今日はお前が欲しいもの、何か1つ買ってやろう」
「まあ、どういう風の吹き回しかしら?でもせっかくですからお言葉に甘えさせていただきますわ!では・・・」
The End
Toshio

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