うる星やつら regain one's memory エピソード9 (Page 4)
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しのぶ 「でも、ご両親にも言ってないんでしょ?費用とか大丈夫なの?」と言った。するとあたるは
あたる 「うちの親に言ったら、うっかり口滑らせてラムの耳に入りかねないからな」と言った。不審者あたるもそれに関しては同感だった。あたるは続けて
あたる 「費用は、貯金と足らない分はアルバイトで稼いだよ」と言った。するとしのぶが
しのぶ 「え〜、あたる君がバイト?信じられない」と目を丸くした。それを聞いていた不審者あたるは
不審者あたる (なるほど、それでティッシュ配りを・・自分の事ながら、自分とは思えん)と思った。あたるとしのぶは、二人で建物の中に入って行った。不審者あたるは
不審者あたる 「結婚式が俺とラムのだとすると、ラムの失意の原因は結婚式じゃないよな?」と言ってふと空を見上げて愕然とした。なんとそこにはラムの姿が有ったのだ。不審者あたるが
不審者あたる (ラ、ラム!いつから見てたんだ?)そう思った時、ラムは飛び去って行った。不審者あたるは
不審者あたる 「まずいぞ!これは!!」と言って、急いで家に向かった。木に登りあたるの部屋を見たが、ラムの姿は無い。不審者あたるは
不審者あたる 「これか・・・これでラムはショックを受けて・・」と言った。しかし、空を飛ぶ事の出来ない不審者あたるにはラムを探すべがない。ただ、そこでラムが来るのを待つしかなかった。ラムが帰って来る気配はまるで無い、もしこのまま帰って来なければ運命を変える事は出来ないだろう。だんだん日も陰り始めて、不審者あたるは焦っていた。不審者あたるは
不審者あたる 「このままでは、ラムは・・・」と言った時、ラムが帰ってきて窓から部屋に入った。あたるがまだ帰って来てないのを確認すると、窓から出て来て屋根の上に座り
ラム 「あれは、しのぶだったっちゃ。何でダーリンしのぶと結婚式場に?」と言って、更に
ラム 「ダーリン今日の予定って、あれだったっちゃ?だとしたら、ウチ・・・」と言って目に涙を浮かべた。そしてラムは
ラム 「ダーリン・・ウチ、もう・・」と言った。ラムの目からは、止めどなく涙が溢れて来る。しばらく黙ってうつむいていたが、やがて
ラム 「ダーリン・・さよならだっちゃ・・」と言うとゆっくり立ち上がった。それを見ていた不審者あたるは
不審者あたる (まずい、今はなんとか引き止めないと)と思い、木の枝から屋根にしがみつきなんとか這い上がると
不審者あたる 「お嬢さん!」とラムに声をかけた。するとラムは這い上がってきた不審者あたるを見て
ラム 「お前誰だっちゃ?」と言いながら涙を拭った。不審者あたるは
不審者あたる 「私は通りすがりの者です。決して怪しい者では有りません」と言った。するとラムは
ラム 「お前、充分怪しいっちゃ」と言った、そして更に
ラム 「その通りすがりの者がウチに何の用だっちゃ?」と言った。不審者あたるは
不審者あたる 「実は、諸星あたるとあなたの事でちょっと」と言ったが心の中では
不審者あたる (思わず飛び出してしまったが、この後どうすれば・・)と思っていた。ラムは
ラム 「ダーリンとウチの事?」と言って、怪訝な顔をして更に
ラム 「どうして、通りすがりの者のお前がダーリンとウチの事を?」と言った。不審者あたるは
不審者あたる (う、さすがラム、鋭いとこ突いてくる)と思いながらも
不審者あたる 「実は私は、諸星あたるの事を良く知っているのです。あなたよりも」と言った。するとラムは
ラム 「それを信用しろって言うっちゃ?」と言った。不審者あたるは
不審者あたる 「私を信用して下さい」と言った。ラムは、不審者あたるをじっと見つめ
ラム 「そのマスクとサングラス外したら信用してやるっちゃ」と言った。不審者あたるは
不審者あたる (な、ラムのやつ・・)と思いながらも
不審者あたる 「それは出来ないんです。でも、まず話を聞いて下さい」と言った。するとラムは不審者あたるの顔に顔を近づけてサングラスの奥をじっと覗く様にして
ラム (こいつ、悪人じゃなさそうだっちゃね。嫌な気配が無いっちゃ)と思い
ラム 「ふ〜ん、分かったっちゃ。話を聞くっちゃ」と言った。不審者あたるはホッとして
不審者あたる (良かった。しかし何を話せばいいやら)と思い
不審者あたる 「諸星あたるのあなたに対する気持ちですが」と言った。それを聞くとラムは
ラム 「ダーリンの気持ち?」と言った。それを聞いて不審者あたるは
不審者あたる 「はい、諸星あたるはあなたの事を大切に思っていると思います」と言った。するとラムは
ラム 「何でお前にそんな事が分かるっちゃ?」と言った。不審者あたるは
不審者あたる (自分の事だからに決まっとろうが)と思いながらも
不審者あたる 「それが、分かってしまうんです。私には超能力があるので」と言った。ラムは
ラム (超能力?ますます胡散臭いっちゃ)と思い、ニヤリと笑って

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