うる星やつら regain one's memory エピソード9 (Page 8)
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あたる (まぁ、そのうち思い出してくるだろう)と軽く考えた。そんなあたるを見てラムが
ラム 「ダーリンどうしたっちゃ?難しい顔して」と言った。それを聞いてあたるは
あたる 「あ、あぁ何処から行こうか、ちょっと考えててな」と言った。するとラムは
ラム 「あぁ、そうだったっちゃ」と嬉しそうに言った。
 しばらく歩いた時、あたるは前方にサクラの姿を見た。あたるはすかさずダッシュで駆け寄り
あたる 「サ・ク・ラ・さ〜ん」と叫びながらサクラに抱き付こうとした。あまりの早さにラムは、掴んでいた手を振りほどかれて転びそうになった。サクラは背中に悪寒が走り、振り返るとあたるの姿を見て
サクラ 「何処から涌いた!!この色餓鬼がぁー!」と言って、あたるの顔面に正拳突きを御見舞いした。あたるは、サクラに殴られラムの足元まで飛ばされた。ラムは、そんなあたるを睨み付け
ラム 「ダーーリン!これからウチとデートだって言うのにー!」と言うとバチバチと放電を始め、あたるの襟首を掴み立ち上がらせると
ラム 「ダーリン!こんど誰かにチョッカイ出したら電撃だっちゃ!」と言った。あたるは
あたる (そうだ、思い出した。サクラさんにチョッカイだそうとした事を)と思い、だらしない笑顔で
あたる 「にゃはははは・・」と笑って誤魔化した。それを見てラムはあたるから手を離すと
ラム 「ったく、ダーリンったら、ちょっと目を離すとすぐこれだっちゃ」と言った。あたるとラムを見たさサクラは
サクラ 「おぉ、お主らこれからデートか?」と言った。するとラムが
ラム 「だっちゃ♪」と言った。それを聞いてサクラは
サクラ 「今日はクリスマスじゃからの、楽しんで来るといい」と言った。ラムは
ラム 「うん♪楽しんで来るっちゃ」と言うとあたるの方を見て、更に
ラム 「まぁ、ダーリンの浮気の虫が騒がなかったらだけど」と言った。それを聞いてサクラは
サクラ 「ラム、お主も苦労が絶えんのう」と言った。するとラムは
ラム 「でも、ウチはダーリンと一緒に居られて幸せだっちゃ♪」と言った。サクラは、そんなラムに優しい笑みを浮かべた。その時あたるは
あたる (これじゃ、ラムに安らぎを与えるどころか、イライラさせてるじゃないか)と思った。と、その時あたるの脳裏にこの後の出来事が過った
あたる (そうだ!思い出したぞ、俺はこの後喫茶ピグモンのところでランちゃんに会って、ランちゃんにチョッカイ出してラムに電撃を食らうんだ)と思い、更にあたる (だったら、喫茶ピグモンの前は通らない方がいいな)と思った。あたるは
あたる 「じゃ、ラム行くか」と言うと、喫茶ピグモンの手前の露地に入り違う道を進んだ。するとラムが
ラム 「あれ?ダーリンこっち行くっちゃ?」と言った。あたるは
あたる 「あぁ、たまには違う道通るのも変化が有っていいんじゃないか?」と言った。するとラムは
ラム 「それも、そうだっちゃね」と言うとあたるの腕に強く抱きついた。あたるは腕にラムの体の感触を感じて急に恥ずかしくなり
あたる 「お前はには恥じらいと言うものが無いのか?人前でベタベタするなと、いつも言うとろーが」と言った。するとラムは
ラム 「人前って言ったって、誰もいないっちゃよ」と言った。しかしあたるは
あたる 「誰も居なくても、誰かに見られるかも知れんだろーが」と言った。それを聞いてラムは
ラム 「ウチは平気だっちゃよ。だってウチとダーリンは夫婦だっちゃ」と言った。するとあたるは
あたる 「誰が夫婦・・・」とそこまで言った時に、現実のラムの状態を思い出し、今ここに居るラムと現実のラムが重なり涙が溢れそうになった。ラムはあたるが途中で話をやめたので、首をかしげている。あたるは
あたる 「と、とにかくあまりベタベタするな」と言って、再び歩き始めた。少し進むと、横道から人が出てきた。あたるはその人を見て、まさかと思った。それは、ランだったのである。あたるは
あたる (ばかな!ランちゃんとは喫茶ピグモンの前で会うハズだ!なのに何で?)
と思った。すると、あたるとラムを見つけたランは
ラン 「あら、ラムちゃんとダーリンじゃない。二人仲良くデート?」と言った。ラムは
ラム (あちゃー、よりによってランちゃんに会うなんて)と思い
ラム 「あ、うん。実はそうなんだっちゃ」と言った。しかしあたるは
あたる 「ランちゃん、いやラムとはさっきそこで会ったばかりなんだよ〜」と言った。するとラムは
ラム 「さっきそこで会ったばかりかどうか思い出させて欲しいっちゃ?」と言うと、バチバチと放電を始めた。あたるは
あたる (何?何故俺はあんな事を・・思ってもいない言葉が口から勝手に)と思った。このままだと確実にラムから電撃を食らう事になると思ったあたるは、とにかくその場から離れようと思ったが、その思いとは裏腹に体が勝手にランの手を取り口説く体制になっていた。

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