うる星やつら regain one's memory エピソード9 (Page 9)
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あたるは、自分の意思とは関係なく動く自分に戸惑った。何か、未知なる力で操られているような気分だったのだ。あたるは
あたる 〔違う!俺の体が勝手に〕と言おうとしたが、実際に口から出た言葉は
あたる 「ランちゃん、クリスマスプレゼント買いに行こうか」だった。ランは
ラン 「あら、ダーリン本当?でも、ラムちゃんに悪いわ」と言った。ラムは怒りから放電は激しくなり今にも電撃を放ちそうだ。あたるは焦り
あたる (くそ!なんで全然違う言葉が出てくるんだ!)と思い、ヤケクソで近くの電柱に頭突きをした。すると、体の自由が戻りあたるはランから手を離すとよろよろと歩き始めた。それを見たラムは思わぬあたるの行動に驚き、その場で呆然とした。一方ランは
ラン (な、なんやダーリン。あれは、危ないで。関わらん方が身の為や)と思い
ラン 「ダーリン大丈夫?私二人の邪魔したら悪いから行くわね」と言うと、足早に去って行った。ラムはランの言葉で我に返り、慌ててあたるに駆け寄ると
ラン 「ダーリン!大丈夫だっちゃ?」と言った。あたるはズキズキする頭に手を当てて
あたる 「あ、あぁ。ちょっとよろけてぶつけちまった」と言った。ラムは
ラム (さっきのは、よろけたんじゃないっちゃ。ダーリンは自分で電柱に頭をぶつけたんだっちゃ。でも、何で?)と思った。一方あたるは
あたる (何とか自由は取り戻したが、いったい何だったのだ?誰かに操られているのか?)と思った。あたるはラムの方を向くと
あたる 「大丈夫だから、行くか」と思った。ラムは
ラム 「本当に大丈夫だっちゃ?もし、辛かったら今日のお出掛け中止でもいいっちゃよ?」と言った。それを聞いたあたるは
あたる (ラム・・俺の事を本気で心配してくれてるんだな)と思い
あたる 「何言ってんだ、大丈夫に決まっとるだろう」と言った。それを聞いてラムは
ラム 「良かったっちゃ、でも無理しちゃダメだっちゃよ」と言って満面の笑みを浮かべた。それを見たあたるは、二つ目の試練の未来のラムの笑顔を思い出し
あたる (さっきのラムも、同じ笑顔で俺に微笑みかけた。考えてみれば、ラムはいつも俺の側で笑っていた。どうして今まで気づかなかったんだろう。この笑顔が俺に安らぎを与えてくれている事に)
と思い、ラムの顔をじっと見つめた。そして更に
あたる (俺が、ラムに安らぎを与えてやるにはどうしたら?)と思った。ラムは、自分の事をじっと見つめるあたるを見て
ラム (ダーリン、やっぱり何かおかしいっちゃ)と思い
ラム 「ダーリン?どうしたっちゃ?」と言った。するとあたるは、はっと我に返り
あたる 「あ、あぁ、何でもないよ」と言うと歩き始めた。

            つづく 

 第3の試練に挑んだあたるだが、思う様に行動出来ず、なかなかラムに安らぎを与えてやる事が出来ない。はたして、あたるはラムに安らぎを与える事は出来るのか。
 次回、エピソード10にご期待下さい。

          エピソード9 END 



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